tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

ならまちの革新的イタリアン「YANAGAWA」(柳川)

2022年09月25日 | グルメガイド
ならまちの「cucina regionale YANAGAWA(クッチーナ・レジョナーレ・ヤナガワ)」(奈良市芝突抜町12)を友人と2人で初訪問した。イタリア語の「cucina」はフランス語の「cuisine(クイジーン)」英語だと「kitchen」なので「料理」。「regionale」は英語の「regional」だから「地域の」(なお地方銀行は regional bank)。
※トップ写真は、富山県が誇る池多(いけだ)牛とポルチーニ(ヤマドリ茸)、ひもとうがらし


ここは「今昔工芸美術館」のあった場所だ、奈良町資料館も近い


もともとは商家(こんにゃく屋さん)だったようだ

ローカルな食材を使ったイタリア料理、ということのようだ。YANAGAWAはオーナーシェフ「栁(柳)川真美」さんの姓。覚えきれないので、「イタリア料理ヤナガワ」と覚えておこう。このお店は、近くでお仕事をされているMさんに教えていただいた。頂戴したメールには、



ならまち新店舗情報です。イタリアンが6月3日にオープンしています。「YANAGAWA」さんです。オーナーシェフは東京麻布でイタリアンのお店をされていた柳(栁)川真美さん。お店は1日1組限定、場所は昔々の「今昔工芸美術館」です。美味しく丁寧なイタリアンです。2人でも貸し切りで安心です。最大10人位入れます。また覗いてみてください。



1日1組限定とは、ぜいたくなお店だ。猛暑が鎮まるのを待ち、火曜日(2022.9.20)の午後6時に訪ねた。大型の台風が去り、さわやかな夕暮れ時だった。「このお店のことは、まだ誰も知らないだろう」と思ったが、念のためインターネットで検索してみると、なんと!ブログ「膳-sai」を運営する料理研究家のお膳さんが、ご自身のブログ(7/5付)で紹介されていた。冒頭部分を抜粋すると、





ならまちにオープンしたイタリアン「クッチーナ レジョナーレ ヤナガワ」に行ってきました。地元奈良のことなのに、オープンを知ったのは、関東の知人からのお知らせでした。それもお2人から。早速調べると確かに!早速予約をして伺いました。お店は柳(栁)川真美さんという女性が1人で切り盛りされてます。なので今は夜1組だけの予約です。   


カトラリー(ナイフ、フォークなど)が整然と並び、料理への期待が高まる。右から順に使う

細い道沿いで趣のある町屋です。引き戸を開けると別世界が!照明が素敵です。突き当たりのグリーンも素敵!向かって右には開店お祝いのお花が。左側はワインの棚。素敵な設えです。ダイニングはコの字型で9名お席があり、奥にはシェフズキッチンカウンターとキッチン。


奈良町特産!蚊帳生地を使ったおしぼり


たまたま、ワインレッドのポロシャツを着ていた!


栁川真美さん(奈良市のご出身)、もともと新聞記者をされていたそうだ

真ん中のテーブルをコの字型テーブルにはめ込むと大テーブルになるそうです。天井の梁や照明もとっても素敵で、レストランというよりギャラリーみたいです。ゆくゆくはご自身のお気に入り作家さんの展示会もしてみたいとおっしゃってました。
  

キャビアやモロヘイヤを使ったスープ。右端のスプーンでいただいた


マグロの「ヅケ」が、こんなにお洒落になって出てきた。和歌山産というから、那智勝浦産か


五島列島の大門(おおもん)ハタだそうだ

この日の料理は@12,000円(税サ別、以下同じ)。ワインのペアリングは、私は@11,000円(大)、友人は@4,000円(小)。ミネラルウォーターは@1,000円。ワインのペアリングは東生駒の「コムニコ」でもやったが、お店がそれぞれの料理に合うワインを選んでくれるので、とても有り難い。


あとで調べると、「トルテリーニ」という詰め物をしたパスタだった


調べると「アニョロッティ デル プリン」(ピエモント州の伝統料理)、茶色いのはトリュフ


富山県の池多牛にポルチーニ(ヤマドリ茸)、ひもとうがらし。トップ写真に同じ

奈良町の夜は、静かに更けて行く。天井が高く、白で統一された広い空間でいただく斬新なイタリアンには、舌も心も大満足だ。お店では、ワインの試飲会なども企画されているという。




月ヶ瀬健康茶園のほうじ煎茶

中世の町(奈良町都市景観形成地区)に突如現われたモダンな料理店、ここはお薦め。ならまちの新名所として大切に育てたいものだ。電話番号は「0742-25-2305」。皆さん、ぜひご予約をお願いいたします!
※お店の公式インスタグラムは、こちら。食べログは、こちら
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飛鳥・藤原京の世界遺産登録をめざす講演会、10月22日(土)開催、入場無料!(2022 Topic)

2022年09月24日 | お知らせ
こんな講演会&トークセッションがある。主催は、世界遺産「飛鳥・藤原」登録推進協議会(奈良県・橿原市・桜井市・明日香村)で、要申し込み(先着500名)、入場は無料だ。Webでのお申し込みフォームは、こちら。イベントの公式HPには、

「飛鳥・藤原」が語る国際交流 未来に伝えたい「飛鳥・藤原」の魅力
平成19年1月、ユネスコ世界遺産暫定一覧表に記載された「飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群」は、令和7年の登録を目指しています。当協議会では、毎年、「飛鳥・藤原」への理解と関心を高め、世界遺産登録について皆様と共に考えていく場として、講演会を開催してきました。

今回は、東アジアにおける7世紀の激動の時代に、「日本」という国の形を作るため、隋・唐(中国)や朝鮮半島諸国との交流を通じて、制度・文化をどのように取り入れていったのかを紐解きながら、自国の歴史・文化への理解を深めるとともに、他国の歴史・文化を尊重することの大切さを皆さまとともに考えていきたいと思います。

2022年10.22(土)13:00~16:00(開場 12:00)
奈良県社会福祉総合センター 6F 大ホール
入場無料(定員500名:先着順)


基調講演1 文献に見る「飛鳥・藤原」の国際交流
寺崎保広氏 世界遺産「飛鳥・藤原」登録推進協議会専門委員 奈良大学名誉教授

基調講演2 王宮に見る「飛鳥・藤原」の国際交流
林部均氏 人間文化研究機構国立歴史民俗博物館研究部教授 総合研究大学院大学文化科学研究科教授(併任)

談話会 「飛鳥・藤原」が語る 東アジアの国際交流について
[コーディネーター] 足立久美子氏
(世界遺産「飛鳥・藤原」登録推進協議会専門委員、文化事業団体「文化のみち」代表)
[パネリスト] 寺崎保広氏 林部均氏


受付は先着順、ぜひお早めにお申し込みください!



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大津皇子法要(1337回忌)、10月8日(土)13時半から吉祥院(生駒市高山町)で催行!(2022 Topic)

2022年09月23日 | お知らせ
弘法大師空海が創始したという大津皇子の法要(1337回忌)が10/8(土)13:30~15:30、生駒市高山町の「吉祥院」(信貴山千手院高山分院)で営まれる。拝観料(志納金)は@3,000円。

ここでNPO法人「奈良まほろばソムリエの会」理事の小倉つき子(小倉涼眞尼)さんが、「大津皇子の生涯」と題する超ミニ講座をされる。お茶と和菓子、小倉さんのご著書『ドラマチック西ノ京』がついてくる。詳細は、末尾のチラシご参照。小倉さんからいただいたメールには、

大津皇子の1337回忌法要のお知らせです。日時は10月8日(土)午後1時半~3時半、場所は信貴山千手院高山分院「吉祥院」です。

天武天皇の皇子で、文武両道、眉目秀麗だったと伝わる大津が、謀反の疑いで絞首されました。24歳でした。悲運の皇子を偲び、空海が始められた法要を、磐余(いわれ)の地に建つ寺院から、縁あって引き継がせて頂いています。

今回はまほろば円舞会による「大津皇子物語」のダンスファンタジーの放映、おうえさちこさんの万葉歌奉納などで皆さんと大津皇子の思いに心を寄せていただき、佐々木住職を導師に読経致します。多くの方のご参列をお待ち申し上げます。

日時…令和4年10月8日(土曜日)午後1時半~3時半
場所…信貴山大本山千手院高山分院(生駒市高山町10546)
お問合せ…📞0743-71-0727


皆さん、ぜひ予約を入れてお参りください!

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宗像(むなかた)三神を祭る桜井市外山(とび)の「宗像神社」/毎日新聞「やまとの神さま」第18回

2022年09月22日 | やまとの神さま(毎日新聞)
NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」は毎週木曜日、毎日新聞奈良版に「やまとの神さま」を連載している。先週(2022.9.15)掲載されたのは「能楽宝生(ほうしょう)流発祥の地/宗像神社(桜井市)」、執筆されたのは奈良まほろばソムリエの会会員(前事務局長)で、桜井市外山にお住まいの東田好史さんだった。
※トップ写真は、宗像神社正面=桜井市外山で

宗像神社を知る前に、宗像大社や宗像三神(三女神)のことを理解しなければならない。宗像大社は福岡県宗像市にある3つの神社の総称で、それぞれ女神を祭る。三柱の女神は、記紀に見えるアマテラスとスサノオの誓約(うけい=占い)で生まれた神さまである。2017年(平成29)、宗像大社は「『神宿る島』―宗像・沖ノ島と関連遺産群」の構成資産(全8件)の一部として、ユネスコの世界文化遺産に登録された。世界大百科事典「宗像大社」には、

福岡県宗像市田島の辺津宮(へつみや)(祭神は市杵島姫(いちきしまひめ)神),および同市に属する二海島,すなわち大島の中津宮(湍津姫(たぎつひめ)神)と沖島(おきのしま)の沖津宮(田心姫(たごりひめ)神)の三宮を宗像大社という。

祭神の三女神については古来異説があり一定しないが,天照大神と素戔嗚尊の誓約(うけい)の際に生まれたと伝えられている。鎮座地が九州本土から朝鮮に至る海上交通の要衝に位置していたため,古くは海上交通者や漁業従事者などの信仰を受けていた。

近年,数度に及ぶ沖島の発掘調査により発見された古墳時代の祭祀に関する豊富な資料は,このような原始祭祀に関連したものであると考えられる。


なお能楽「宝生流」は大和猿楽四座のうち、「外山座」をルーツとしている。外山座は、桜井市外山を拠点とし、藤原鎌足の廟所として尊崇を集めた多武峰寺(現在の談山神社)に属して活動していた。では、記事全文を紹介する。

宗像神社(桜井市)
宗像(むなかた)神社は、天武天皇に仕えていた筑前の胸肩徳善(むなかたとくぜん)の娘、尼子娘(あまこのいらつめ)が天皇の妃(きさき)となり高市皇子(たけちのみこ)を生み、皇子が外戚の氏神として宗像三神をこの地に勧請(かんじょう)したのが始まりと伝わります。

祭祀(さいし)は、高市皇子の子孫の高階氏(たかしなうじ)が累代管理し、『日本三大実録』によりますと、880(元慶4)年、官社となり、次いで筑前宗像本社に準ずる大社となりました。神階は従一位で74町の広大な田地を有していたと記されています。しかし1341(興国2)年、兵火で焼失し、興福寺の配下となり、春日神社とその若宮社を祭祀するに至りました。

幕末の国学者鈴木重胤(しげたね)は、宗像神社の衰退を嘆き再興に尽力、1859(安政6)年改めて筑前宗像本社の神霊を迎え、翌年、社殿が完成しました。その後、春日神社の社号を廃して宗像神社とし、1888(明治21)年、宗像の神は本殿中央に祭られました。2009(平成21)年、本殿は改築され装いを一新しています。

境内入口には「能楽宝生流発祥の地」の碑が立っています。2017(平成29)年には宝生流流派を挙げて、宗像神社本殿前で能が盛大に演じられました。(奈良まほろばソムリエの会会員 東田好史)

(住 所)桜井市外山(とび)818
(主祭神)宗像三神[(多紀理毘売命(たきりびめのみこと)、市寸嶋比売命(いちきしまひめのみこと)、田寸津比売命(たぎつひめのみこと)]
(交 通)JR・近鉄桜井駅から徒歩約15分
(拝 観)境内自由
(駐車場)有(約20台、無料)
(電 話)0744・49・2221


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東生駒「communico(コムニコ)」の革新的!ディナーコース

2022年09月21日 | グルメガイド
友人たちと3人でコムニコ(communico 生駒市東生駒2-207-1-111)を訪ねた。近鉄東生駒駅から徒歩約10分の閑静な高級住宅地のなかにある。ここは5月に刊行された『ミシュランガイド奈良2022』で1つ星を獲得された店である。
※トップ写真はこの日のメイン、牛肉(ランプ肉)のステーキ、黒ニンニクと巨峰添え


メニューには主な食材がざっくり書いてあるだけ。「タレッジョ」「フォルマッジョ」はチーズ

communico(共有)はラテン語で、英語の「community」や「communication」のもとになった言葉だ。この日はディナーコース(@13,200円+サービス料10%)にワインのペアリング(@5,500円~)をつけた。お店のHPには、


シンプルだがお洒落なしつらえ

concept 「communico」それは、「共有」「分かち合い」を意味するのラテン語です。私たちが料理をつくりあげるのに必要な食材は、多くが、互いに顔を知る生産者の方々から分けていただくものです。


向かって右の食器は、なんと!火山の溶岩だった


鴨のテリーヌがサンドされている。敷いてあるのは麦焦がし(麦茶は出てこなかった)

野菜やハーブ、お肉、産地から直送で送っていただくフレッシュな魚介類にふれるたび私たちの元に届くまでの生命のストーリーを感じます。そんなストーリーに想いを馳せながら、自然に、作り手に「感謝」をし、ご来店頂くお客様と料理を通して分かち合いたいと思っています。


こんな大きなヤマドリ茸(山鳥茸、ポルチーニ)を使うのだそうだ!


のらのわ耕舎の卵を使った料理が、卵の殻のような食器に入れて運ばれてきた、これは楽しい


のらのわ耕舎は、明日香村でニワトリ500羽を平飼いしている

chef 堀田大樹Horita Daiki 1982年奈良県奈良市生まれ 2005年大学卒業後、渡伊 ボローニャ イル ソーレ(当時ミシュラン1ツ星)を中心に研鑽を積む 2006年 帰国 帰国後、カノビアーノ京都、リストランテ イ ルンガなどで腕を振るう







2014年より約一年間、ランベリーにてフランス料理の技術を学ぶ 2015年 アバロッツシェフ就任 2018年 アコルドゥ川島宙氏よりアバロッツの店舗を引き継いでcommunico開業


自家製のライ麦パンを、香り高いオリーブオイルに浸していただく


パスタは、三輪の手延べパスタだ


白い粒々は、生落花生をゆでたもの。底はアニョロッティ(パスタ)に猪豚などを詰めたもの

メニューは2種類だけで、7,700円 (税込/サービス料10%別途)のランチと、13,200円 (税込/サービス料10%別途)のランチまたはディナー。料理のジャンルは「イノベーティブ」(革新的、斬新)で、2つ星を獲得した「アコルドゥ」(奈良市水門町70-1-3-1)と同じジャンルになる。



メニューにはざっくりと食材が羅列されているだけで、どんな料理が運ばれてくるのか、全く見当がつかない。なおミシュランガイドには、


飲み物の材料を見せていただいた




イチジクとブルーベリーが敷いてある

堀田大樹氏は奈良の大地に育まれた食材で料理を創造する。原動力はイタリアで学んだ郷土愛。農家から届く野菜が器を彩っていく。ジャンルを超えた視点で素材に向き合うためにイタリアン、フレンチ、スパニッシュでも感性を磨いた。伝統野菜にも光を当て、魅力を発信。生みだすレシピには生産者の情熱が宿る。


見た目も可愛い小菓子


夜も更けたので締めは全員、ノンカフェインのハーブティー

「奈良グルメ図鑑」には〈アバロッツを受け継いだシェフが独立されて、同じ場所でスタート。イタリアンを基本にジャンルを超えたガストロノミー。生まれ育った奈良の食材を使い、何がより奈良らしいかを考え、ひと皿に表現する〉とある。


オーナーシェフ・堀田大樹さんとソムリエールさんに、お見送りいただいた

奈良の食材にこだわり、文字通りイノベーティブで見た目も鮮やかなな料理に仕立て上げるワザは、さすがである。若いソムリエール(女性ソムリエ)さんの説明は分かりやすいし、食器も凝っていて、とても楽しい。

ミシュランで星を取ると「満席の日が続き、なかなか予約が取れない」という話をよく聞くが、ここはすぐに予約できた、まさに穴場である。皆さん、ぜひ予約されて communicoをお訪ねください!
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