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慈光院は、お寺全体が茶席/毎日新聞「やまと百寺参り」第3回

2019年05月09日 | やまと百寺参り(毎日新聞)
NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」は、『奈良百寺巡礼』(京阪奈新書)の出版と連動する格好で毎週木曜日、毎日新聞奈良版に「やまと百寺参り」を連載している。4月18日(木)に掲載されたのは「名園で石州流お抹茶を/慈光院(じこういん)」で、筆者は同会会員で生駒市在住の水間充(みずま・みつる)さん。ちょうど今ごろは、サツキがきれいな時期だ。では、全文を紹介する。

名園と茶の湯で名高い慈光院は、大和郡山市街地の西方に位置し、建立は寛文3年(1663)小泉藩2代目藩主の片桐石見守貞昌(さだまさ)(石州)が、父貞隆(さだたか)の菩提寺として、建立した臨済宗大徳寺派の寺院です。石畳の表参道から一之門、そして茨木門までの木立と折れ曲がった参道は、参拝者の心をときめかせます。茨木門は貞昌(石州)が生を受けた摂津・茨木城の門を移設、屋根を茅葺に替え書院と合わせています。

寺としてよりも境内全体が一つの茶席として造られており、茶の湯で人を招く場合に必要な場所ひと揃え全部を現代に眼にすることができるということは、全国的に見ても貴重な場所となっています。中心的建物の書院、および茶室・手水鉢も重文で、どの部屋からも美しい庭園を眺められ穏やかな時を過ごせます。

境内の庭園は大和三名園の一つに数えられ、さつきや数十種類の木々の寄せ植えにした刈り込みを用い、周囲の景観と調和するように構成されています。5月開花のさつきを愛で、石州に茶の湯を学んだ徳川家綱公や水戸光圀(みつくに)公に思いをはせ、静かな佇まいの中でお抹茶をいただきながらひと時をお楽しみください【奈良まほろばソムリエの会 水間 充】。

■宗 派 臨済宗大徳寺派
■住 所 大和郡山市小泉町865
■電 話 0743-53-3004
■交 通 JR大和路線「大和小泉」下車 徒歩約20分
     近鉄郡山駅からバス「片桐西小学校」下車すぐ
■拝 観 9時~17時 1000円(抹茶を含む)
■駐車場  有(無料)



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