TENZANBOKKA78

アウトドアライフを中心に近況や、時には「天山歩荷」の頃の懐かしい思い出を、写真とともに気ままに綴っています。

川原慶賀展

2017年11月07日 | 山にまつわる話
川原慶賀展を見に長崎歴史文化博物館へ行ってきました。



川原慶賀はシーボルトのお抱え絵師でした。
シーボルトはその著書「日本植物誌」で、多良岳のツクシシャクナゲを日本で一番美しいシャクナゲとして世界に紹介しましたが、その原画を描いたのが川原慶賀です。


その実物を見ることができました。

【パンフ】




原画を見ることが目的でしたが、今回の川原慶賀展は、「特別企画展『川原慶賀の植物図譜』」と題してなんと125枚もの植物のスケッチが展示してありました。展示室には貸し出し用のルーペが用意してあって、何に使うんだろうと思いながらもな「なんでも鑑定団」の真似をしてルーペ越しに原画を見てビックリでした。ふつうに見てウマいなと思っていた絵が、拡大してみると細部にいたるまで実に緻密に描いてあることに気づきました。

例えば、パンフレットの表紙の「冬瓜」では、瓜の表面にある毛は勿論のこと、蔓の表面に生えているうぶ毛の一本一本、葉っぱの葉脈や葉の裏のうぶ毛、茎の切り口の維管束まで実に精緻に描きあげていました。写真より精巧な描写です。なぜならば写真はその画面のすべての部分にピントを合わせることができないからです。1枚の絵がそれ自体で完結しており、まるで小宇宙のようでした。そんな絵が何と125枚もあるのですからもう興奮しまくりでした。



慶賀展で別の発見もできました。パンフにもあるように
「むむ?慶賀かこれも!」


「蘭人絵画鑑賞図」 (これは撮影OKでした)


絵を見入る蘭人さんの顔が実にユーモラスで「これも慶賀?」とビックリです。


「瀉血手術図」 (これも撮影OKでした)








「年中行事絵『正月図』」 (撮影OK)




文化の秋を思う存分堪能し、充実の一日となりました。
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