天真寺日記

天真寺の日々を綴ります

お寺の日

2007-07-20 22:53:34 | 法要
天真寺では、毎月20日はお寺参りの日。
今日は午前中は写経会、午後からは仏教講座会がありました。

今月のご講師はおなじみのK先生、にぎやなかなご法話となりました。





いくら阿弥陀さまが有り難い、お念仏が有り難いと言われてもなかなかピンとこない私たち。。しかし仏法を聞いていくなかで、真実の己のすがたに気づいた時、阿弥陀さまの救いにまかせるしかない自分が見えてくるのでしょう。
「二種深信」の世界です。
難しい仏教用語であらわされるみ教えを、楽しく聞かせていただき、有り難いご縁となりました。

ご法話で獄中歌人・島秋人さんの短歌が紹介されました。
不幸な境遇を生き、最後には33歳で飢えのために犯した強盗殺人の罪で死刑に処せられました。
過ちを犯し、己の罪を引き受け生きていく壮絶な生き様が、短歌にあらわされたことば一つ一つから胸に突き刺さります。


うす赤き冬の夕日が壁をはふ死刑に耐へて一日生きたり
愛に飢ゑし死刑囚われの賜りし菓子地に置きて蟻を待ちたり
甘ゆべき母のなき獄青布の夜具をかぶりて悲しみに耐ふ
わが罪に貧しく父は老いたまひ久しき文の切手さかさなる


「人生は苦なり」と説かれたお釈迦さま、「さるべき業縁のもよほさば、いかなるふるまひもすべし」と説かれた親鸞聖人のことばにうなずかされます。

罪はもちろん罰せられるものですが、生きることの悲しみやせつなさを感じずにはいられない歌であり、だからこそ仏法の重さを思わせていただきました。





それはそうと、K先生は突然大声を出すのでびっくりします。次回からマイクをつけてもらわなくてもいいかもしれません。。

今日はお天気がよく、多くの方がお参り下さいました。

南無阿弥陀仏

(静)

日本の文化「回文」

2007-07-20 03:19:54 | 仏教
テレフォン相談でおなじみの仏教情報センターのカレンダー編集会議に参加してきました。

事務局スタッフより「来年の情報センターのカレンダーに掲載される言葉を用意して」といわれ、お気に入りの言葉を用意して会議に参加したら、来年の仏教情報センターの冊子作成の会議だったのです。カレンダーの言葉以外なにも準備していなかった私は、とまどってしまいました。きちんと説明は聞いておかなければ

仏教情報センターは有志のメンバーで始められた組織であるため、資金面では弱い団体なんです。その中で唯一の収益事業がこの冊子ということで冊子作成会議にも熱が入ります。冊子の中にはカレンダーと共に「季節の俳句」「歳時記」「あの日あの頃」が盛り込まれます。

来年掲載される歳時記の中、面白かったのが「回文」です。

「永き世の遠の眠りの皆めざめ波乗り船の音のよきかな」
(なかきよのとおのねぶりのみなめざめなみのりのふねのおとのよきかな)

宝船の絵にこの回文を添えて枕の下に敷いて寝る。
そうすれば、「一富士、二鷹、三茄子」といわれるようないい初夢がみられるということです。なんかいいですよね。

ちなみに、回文とは「山本山」のように上から読んでも下から読んでも同じ言葉になるというものです。

びっくりです

また、年末には煤払という大掃除があります。本願寺でも毎年行われております。この煤払いもただ掃除ではなく来年の年神様を迎えるための準備だとか。

そんなこんな日本に伝わってきた文化を知る機会になりました。

来年のカレンダーとして発売予定ですので、是非お買いいただけると嬉しいです。

(龍)