こんにちは!
第24回目は姶良市の旧・加治木町を旅したいと思います。
姶良市は鹿児島市と霧島市を結ぶ位置にあり、これまた人や物の行き来が多い場所にございます。
そんな姶良市でも霧島市と隣接している旧・加治木町。
人によっては加治木町も霧島市の一部と思っている人が少なからずいるみたいです。
そんな加治木町はどんな町なのでしょうか?
それでは行ってみましょう!
精矛神社(くわしほこじんじゃ)。
島津家の猛将、島津義弘公を祀っている。
義弘公は、関が原の合戦後この加治木の地で隠居生活を送った場所としても知られる。
徳川家康は後に大阪の陣で豊臣家を滅ぼしついに天下泰平を手にしたかに見えるが
実はこの薩摩藩に対しては完全に支配することが出来なかったのだ。
薩摩藩は南西諸島(奄美・沖縄)との貿易で経済力をつけていたし、
また幕府と明の貿易をいつでも妨害できる力があった。
地理的にも江戸からは最も遠く遠征することによる様々なリスクもあり
島津家を征伐することは却って江戸幕府の土台を揺るがしかねないことだったのだ。
家康は諦めざるを得なかったのである。
そして時を経て、幕末になり、江戸幕府を倒す原動力の一つになるわけだが。
義弘公はこの加治木の町を整備し学問奨励、産業振興など隠居してもなお仁政・善政を施した。
軍事だけでなく内政にも優れさらには家族や部下思いの面もあるという非の打ち所がない武将だったのだ。
手水舎。
当然といえば当然だが島津家の家紋がしっかりとある。
かじはらというプリン屋さん。
ここは正確には旧・加治木町ではなく旧・姶良町に入ってるのだが
道を間違えてこちら側に入ってしまい
Uターンして戻ろうとしたときに目に留まったので寄ってみた。
私はプリンって柄ではないが、手作りプリン専門店という言葉にちょっと興味を惹かれてしまったのだ。
たくさんの種類のプリンがあったが
とりあえず人気上位でかつ黒砂糖好きな私としては
このプリンを買ってしまった。
黒糖きなこプリン。
とにかく美味い。この黒砂糖のソースがたまらんね。
この10倍の容量を食いたかった。
県道55号線。
55号線は前回の霧島市(旧・横川町)の旅でも通りましたね。
北は湧水町から旧・横川町、旧・溝辺町を経て南は旧・加治木町まで続いている結構長い県道である。
県道55号線沿いの道を南下していると看板があったので小道に入っていくと
石橋が見えてきた。
名称:金山橋。
名前の通り金山で採掘された金鉱石などを加治木港に運ぶ為に造られた橋なのだ。
その金山とはもちろん、前回の旅で訪れた山ヶ野金山のことである。
色々旅してると話が繋がってきて楽しいですな。
龍門司坂(たつもんじざか)。
熊本方面に向かう街道を薩摩藩が江戸時代に大規模改修した石畳の坂道。
現在でも山間部にある500メートル弱の部分が当時のままの状態で残っている。
歴史的にも価値があるということで国指定史跡である。
NHKの大河ドラマ「翔ぶが如く」「篤姫」「龍馬伝」など
撮影場所としてたびたび使用されたようである。
島津氏の大河ドラマが決まればまた使われることでしょう。
坂道では石畳がずれない処置を施したり、側溝を設けるだけでなく、雨水が1ヶ所に溜まらないようにするなど
随所で工夫がされているようである。
江戸時代はここを武士や町人などが行き来していたのだろうな。
頭の中で当時の情景を膨らませるのも楽しいものだ。
西郷隆盛も西南戦争で6000人の士族を率い熊本方面へとこの街道を通過した。
龍門滝(りゅうもんだき)温泉。
龍門司坂の近くにある。
その名の通り、温泉施設の裏側には龍門滝がある。
大人一人250円で入浴可。相変わらず安い。
龍門滝。
日本の滝百選の一つ。
加治木城跡。
しかし、特に整備はされていなく藪を歩いてるだけだった。
画像は本丸と西の丸の間の空堀を歩いてるところ。(画像左が本丸)
幾つかの民家や作業場が城と隣接または城内にあるので、
訪れる際にはご注意を。
恒例の食事タイム。
今回は(も?)ラーメン屋にしよう。
鹿児島ラーメン笑 という名前のお店。
人によっては
なんか鹿児島ラーメンが馬鹿にされてるみたいな印象を受けないだろうか・・・
お店は愛想のよさそうな店長さんらしきお兄さんと笑顔が似合う東南アジア系の女の子の店員さんがいた。
店の雰囲気は悪くない。
私は味噌ラーメンと餃子セットを注文した。
可も不可もない味。
しかし、印象に残らないことが妙に良かったりもする。
意識しないということで食事に集中できるのだ。
最後に加治木町の名物、「加治木まんじゅう」を買って食べた。
中はあんこという普通のまんじゅうである。
だが、そのシンプルさがかえって良かったりする。
最近の食べ物はお菓子も含め
いろんな味付けや材料が入りすぎていて
素材そのものの味がわかりづらい。
この加治木まんじゅうを食べたとき、生地の味、あんこの味という
それだけを堪能できる。
まんじゅうに何か大切なものを教えられた気分である。
旧・加治木町の旅おしまい。
やはり、この町も薩摩藩、島津公の偉大さを感じる旅なのでした。