青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

速いじゃないよ、ウサギだよ。

2023年10月22日 10時00分00秒 | 養老鉄道

(ジャガイモ畑、ウサギは跳ねる@美濃高田~烏江間)

稲作が中心かと思いきや、線路沿いはジャガイモの畑が目立つ養老線沿線。夏場の猛暑が9月以降も長引いたせいで、全般的に野菜の類が異常に高いですよね。そろそろ鍋物も週末のメニューに加わるところで、白菜や長ネギ、ニンジンが肌感覚で通常の1.5倍くらいの値段になっている。もちろん気候だけじゃなく、物流費や小売りにかかる人件費なんかも含めての相対的な値上げが要因なのもあるのでしょうけど。ただ、その中でもジャガイモに関しては比較的値段が安定しているように思う。ジャガイモは野菜・・・と言うよりはどっちかと言うと穀物寄りの食物だと思っているけれども、何にせよこの時代で価格が安定しているというのは素晴らしいことで。

かつて近鉄の南大阪線で走っていた「ラビットカー」。2両編成の両車にモーターを積み、当時としては最新鋭の強力な電気ブレーキを搭載。高加速高減速を両立させた車両です。デビュー当時は近鉄マルーンではなくオレンジに白帯を巻いた独特のカラーリングで走っていたそうで、それだけ近鉄にとっては特別な車両だった、と言うことなのでしょうね。養老鉄道への転換時に、元ラビットカーの6800系の一部が転籍した縁もあり、モ606を含む元ラビットカーの1編成が当時の塗装に復刻され、西濃の街を走っています。優等列車の邪魔にならないように素早く走り、待避駅まで逃げ込むという役割・・・なんて言うと、阪神のジェットカーこと青胴車の5000系なんかが有名ですよね。近鉄のラビットカーも同様の役割を持たされた車両ですが、駅間を飛び跳ねるように駆け回り、巣穴に逃げ込んで特急や急行列車をやり過ごす。そんな姿がウサギのようでもあるから「ラビットカー」なんでしょうか。朝の養老南線運用に入っていたラビットカー、ジャガイモ畑とヒガンバナの咲く土手を横目に、ピョンピョンピョンと駆けて行く。

車体に付けられたこのウサギが駆けて行くようなマーク、なんとも速さを具現化したようなピクトグラムでかっこよい。ちなみに私は「ラビットカー」のことを「Rabbit(=ウサギ)」じゃなくて、「Rapid(=速い)」から長年「ラピッドカー」だと思っていた。確かに車体にプリントされたマークを見ると「Rabbit」。ウサギで正解なのである。「何言うてけつかんねんワレ!ラビットじゃ!ウサギじゃ!」と河内のオッサンに怒られそうだ。まあ、だいたい意味は合ってるんだからいいじゃないですか(笑)。


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