青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

ミノでアカフクとカイコウス。

2023年10月24日 17時00分00秒 | 養老鉄道

(養老秋の肉祭り@薩摩カイコウズ街道)

海津市(旧南濃町)の駒野から養老町を通り、関ヶ原町へ抜ける県道56号南濃関ヶ原線。鹿児島県と岐阜県が姉妹県になった縁で、鹿児島県の木である「カイコウズ」が街路樹として植えられているため、「薩摩カイコウズ街道」という愛称が付けられている。最初はこの「薩摩」も「カイコウズ」もよく分からなくて、何で岐阜に薩摩が?カイコウズって何?みたいな謎だらけの道だったのだけど、調べてみたら何のことはない理由で。と言うか、この道に関しては愛称の「薩摩カイコウズ街道」よりも、精肉店や焼肉店が立ち並ぶ「養老焼肉街道」として知る人ぞ知る存在なのである。美濃高田駅の北西2km程度、歩くとたぶん30分以上かかると思う。以前養老鉄道に乗りに来た際に、行ってみたかったんだけど少し駅から遠くて行けなかったんだよな。今回はクルマなんで遠慮なく行けたんだけれども。

三連休の初日。好天に恵まれ、どこの焼肉店も朝10時ごろから駐車場が埋まり始め、既に昼のランチの順番待ちが始まっていた。あいにく一人で家族連れだらけの焼肉ランチに並んで2時間も3時間も消費している暇はないのだが、この「焼肉街道」の特徴は、焼肉店と精肉店が併設されている店が多く、お店で焼肉を楽しむことも買って帰って家で楽しむことも出来るというのがありがたい。「岐阜県内で飼育された飛騨牛のほとんどが養老町に届けられ、ここで加工される(養老町産業振興課パンフレットより)」という理由でこの薩摩カイコウズ街道沿いに集まった焼肉・精肉店の並び。見事なサシの入った飛騨牛、さすがに美味そう。そしていいお値段(笑)。ロースのスライスが100g1,500円だが、自分の月給と体重を比べたら、確実に飛騨牛の方が高いのではないかとw

家族へのお土産用に、そこそこいいところの飛騨牛のすき焼き用肉を購入。いい肉を上納して家族を手懐けるのも、次回の遠征へ向けての父親としての嗜みである(笑)。そして自分は牛でも正肉ではなくやっぱりホルモンのほうに足が向いちゃいますねえ・・・いや、お値段もあるけどホルモン美味いっしょ。焼肉屋でもカルビとかロースばっか食ってるヤツは何が楽しくて焼肉食いに来てんだ?って思うもの(暴論)。普段はリーズナブルな豚ホルモンばかり食べているのだけど、折角だからと牛ホルモンを覗いてみたら、タン・ハツ(シンゾウ)・レバーの定番モノに加えてアカフク・ハチノス・ミノ・タテギモ・センマイ・グレンス・・・?さすがにマニアック過ぎて分からん部位もあるのだが、どれも捌きたてで新鮮そうだし、そのマニアックなところが楽しい。全部買って行く訳にもいかんので、タテギモ・ハチノス・アカフクをチョイス。アカフクって何だ?って知らんまま買ったのだが、ようはフワ(肺)のことらしい。船橋競馬の東西商会のフワの煮込み、大好きでしたのでね。しっかり氷を入れたクーラーボックスで持ち帰ります。

戦利品を収めて、ホクホク顔で戻る養老線は薩摩カイコウズ街道の踏切。秋を謳歌するコスモスの花が線路を彩っていました。桑名行きの東急7700系は隈取りがされたいわゆる「歌舞伎」デザインを。コスモスの前ボケでワンカット。実は自分が養老で一番好きなのは緑歌舞伎なんですが、この日は出て来なかったな。西大垣の車庫にもいなかったし、ひょっとしたら全般検査で塩浜とか行っちゃってるのか?

ちなみに帰宅してからタテギモはレバニラ炒め的に、アカフクとハチノスは煮込みにそれぞれ加工して美味しくいただきました。岐阜と三重の県境辺りをウロついて、アカフクを買って帰って来たよ!なんていえば普通の人はあの漉し餡の伊勢名物のアレを想像するのでしょうが、そうはいかないところが何でも食べる悪食のお土産と言うことになりましょうか。


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