青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

NHKの底力

2009年03月15日 18時54分43秒 | 日常
昨日の今日でめっさいい天気で恨めしい限りですが、昨日出歩いてしまったのでなんだか抜け殻。
つか、富士ぶさばっか追いかけてたから撮るものが思い浮かばなくて、プラプラと散歩だけして来ました。

近所には地元にはちょいと知られた2km程度続く桜並木がある。今日はその下を歩いてみたら、枝全体が何となくピンクを帯びて来てもう少しという感じ。ホント歩いて5分くらいで行けるので、春からはここの定点観測をしてみようかなあなんて思ったりして。この距離なら平日でも全然おkなので。

それにしても昨日のNHK「ドキュメントにっぽんの現場 寝台特急 ラストラン ~人生を運び続けた半世紀~」には唸らされました。さすがにNHK、ドキュメントを作らせたら日本一。芸能人一切なし、コメンテーター一切なし。ただ事実と取り巻く人々のみをじっくり追いかけた内容に感服。九州から東京まで、思い出を胸に富士・はやぶさに乗り込んだ乗客とベテラン車掌氏が、真夜中の山陽路をひた走る列車の中で交錯する。カメラも一緒に旅をするという視点で振り返った45分、最後はラストラン列車の乗務を任された車掌氏の思い入れたっぷりのコメントと、万感の思いで鳴らすハイケンスのオルゴールとともに流す東京終着の車内放送は泣けた。

闇夜を駆ける美しい寝台列車の輝き。下関駅の古ぼけた洗面台や、真夜中の神戸の夜景をバックに響く切なげなホイッスル。富士とはやぶさのテールマークが対峙する連結部分のカットなんかは、本当に鉄道好きなスタッフがいないと出来ないと思ったねえ。節目節目で流れる有名ポイントの走行映像とともにヲタのツボを充分に刺激しつつ、人間ドラマを交えて内容が決してヲタ向けに終わらないところも素晴らしい。この放送だけで今年の受信料の元は取った気分すらある。特に50年という長きに亘る九州寝台特急の歴史を振り返るくだりでは、その映像資料のふんだんさにNHKアーカイブスのバカ力を見た思いが(笑)。

織田裕二ではないが、「受信料、払って良かった!」と思わせる良番組であった。
また再放送しないかな。
コメント (6)
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