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映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

オール・ユー・ニード・イズ・キル

2014年07月15日 | 映画(あ行)
死と覚醒のループ



* * * * * * * * * *

ハリウッドのSF系アクション作品はどうも見る気がしない
・・・などと言いながら性懲りもなく本作を見たのは、
原作が日本のライトノベルということと、
まだやっぱり、すっかり諦める気にはならない・・・ということで。
もともと、好きなジャンルなんですよね、考えてみると・・・。



舞台は近未来。
ギタイと呼ばれる謎の侵略者と人類の闘いが続いています。
軍の広報担当官であるウィリアム・ケイジ(トム・クルーズ)は、
口ばかり達者で決して危険な最前線には近寄ろうとしません。
そもそも戦闘経験もゼロ。
それなのに、最前線に送り込まれてしまい、あっという間に戦死。



これまでのトム・クルーズには見られない、へなちょこ腰抜け男。
そんな意外性でまず私達を驚かせます。
さてところが、彼が目覚めると戦闘前の時間に戻っているのです。
そしてまた同じことが繰り返される。
彼は学習します。
どうすれば生き延びられるのか。
何度も何度も繰り返される覚醒と死のループの中で、
彼は次第に逞しく変わっていくのです。
そして同様にタイムループの経験を持つ女性兵士リタ(エミリー・ブランと)との出会いが大きなポイント。
ケイジは彼女に訓練を受け、戦士として成長。
そしてギタイを滅ぼす方法の糸口をつかむのです。



本作はこの二人のラブストーリーでもあるので、
またそこでも楽しめます。
リタはかつてタイムループの能力を持っていたのですが、
あることから、もうそれはできません。
それゆえ戦闘での死は彼女にとっては本当にそれが最後なので、
ケイジはなんとか彼女を守ろうと必死になるわけです。
また、ケイジが覚醒して彼女と出会う時、
彼女の方は常にケイジと会うのが“初めて”なのです。
なかなか前途多難。
だがしかし、だからこそ面白い。



本作のあらすじを見た時に、
死が簡単にリセットされてしまうというところにちょっと抵抗を感じたのですね。
本当の命にはリセットなどない。
今どきの子どもたちが命の重さを理解しないのは
TVゲームのせいではないのか・・・などと言われることもありますし。
本作の発想はやはりゲームなのでしょう。
とは言え、こんなにも数えきれなくて途方に暮れるほどのリセットと
彼自身の努力でやっと自体が改善していく。
そこの部分が非常に重く、決して命を軽く扱っているわけではないところも納得できていくので、
始めに抱いていた危惧は解消されていきました。
予測不能の展開と、仄かなラブストーリー、そしてアクション。
見どころたっぷりです。


機動スーツというのは将来実用化しそうな感じですね。
・・・いや、戦争には用いてほしくないですが、いろいろな作業には役に立ちそうに思います。
ケイジの「本気」で周りの人たちまで変わっていくというところもナイスでした。

「オール・ユー・ニード・イズ・キル」
2014年/アメリカ/113分
監督:ダグ・リーマン
原作:桜坂洋
出演:トム・クルーズ、エミリー・ブラント、ビル・パクストン、ブレンダン・グリーンソン

ワクワク度★★★★☆
満足度★★★★☆


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4 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは (kazu)
2014-07-18 12:07:48
コメント頂き
ありがとうございました。
本もたくさん読まれているんですね。
面白そうな本を見つけるため
参考にしたいと思います。
これからもよろしく「お願いします。
返信する
楽しみ (たんぽぽ)
2014-07-18 20:27:09
>kazuさま
こちらこそコメントありがとうございます。
近頃まともに本を読めていないと感じるところですが、
もしご参考になりましたらどうぞ。
kazuさんのステキな花々の写真も楽しみにしています。
返信する
えいが (iina)
2014-07-22 11:00:39
>ハリウッドのSF系アクション作品はどうも見る気がしない ・・・もともと、好きなジャンルなんです・・・
自己矛盾していますが、結局は高評価でした。 ^^

また、たくさんの映画を見てください。 m(_ _)m

返信する
確かに (たんぽぽ)
2014-07-23 20:52:16
>iinaさま
ふふ、確かに自己矛盾。
けれどまあ、まだ完全に諦めずに、興味の赴くまま見たいものはやはり見るべきということかもしれませんね。
意外いなところでツボにハマることもありますし。
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