
中年男の後姿がものを言う
* * * * * * * *
私にとって、プロレスというのはほとんど興味対象の外なので、
この映画は、アカデミー賞がらみでなければ見なかったかもしれません。
でも、別にプロレスファンでなくても、十分見ごたえのある作品で、
イヤではなかったです。
かつて、人気の絶頂にあったレスラー”ザ・ラム”ことランディ。
でも、今や中年、人気も体力も落ち目。
ステロイド剤を注射して筋骨隆々の肉体を捏造。
ドサ周りの巡業だけでは食べていけず、スーパーのバイト。
それでも、トレーラーハウスの家賃すら滞る有様。
でも、彼はそれでも、仕事に対しては真剣なんです。
プロレスは、"リング“をステージとしたショーなのですね。
きちんと試合展開の打ち合わせがあって、
リングでは憎憎しげににらみ合っているけれど、
内部ではみなそこそこの常識人。
先輩と後輩の礼儀もあり・・・。
ショーのためには、自ら隠し持った刃物で血を流すことまでする・・・と。
プロ意識とはこういうものですよね。
落ち目の生活かもしれないけれど、
これだけ打ち込むものがあるというのは幸せなことかも。
ところが、あるとき、ランディは心臓発作で倒れ、手術。
これ以上試合を続けると命に関わると医師に忠告され、
引退を決意するのですが・・・。
彼からレスリングを取ると何も残らないのです。
レスリング一筋でここまで来たので、ほかには何もできない。
妻とは別れ、娘とも長く連絡も取っていない。
ちょっぴり思いを寄せる彼女も、連れない。
どうする、ランディ。
これから何を支えに生きていく?
この映画は、ランディの後姿の映像がとても多いのです。
ミッキー・ロークは見事に背中でものを言っていましたねえ。
孤独な中年男の悲哀が見事に後姿に漂っている。
そして、そこにブルース・スプリングスティーンの歌!!
これがなんてマッチするのでしょう。
この半分枯れたような歌。
結局自分で選び取った道だから、やはりそこを行くしかない・・・と。
いやいや背中のみならず、
病院の着衣の結び目からちらりとのぞく
ミッキー・ロークのお尻もチャーミングでした!
2008年/アメリカ・フランス/109分
監督:ダーレン・アロノフスキー
出演:ミッキー・ローク、マリサ・トメイ、エヴァン・レイチェル・ウッド、マーク・マーゴリス
『レスラー』日本版予告編 The Wrestler Movie Trailer Japanese
* * * * * * * *
私にとって、プロレスというのはほとんど興味対象の外なので、
この映画は、アカデミー賞がらみでなければ見なかったかもしれません。
でも、別にプロレスファンでなくても、十分見ごたえのある作品で、
イヤではなかったです。
かつて、人気の絶頂にあったレスラー”ザ・ラム”ことランディ。
でも、今や中年、人気も体力も落ち目。
ステロイド剤を注射して筋骨隆々の肉体を捏造。
ドサ周りの巡業だけでは食べていけず、スーパーのバイト。
それでも、トレーラーハウスの家賃すら滞る有様。
でも、彼はそれでも、仕事に対しては真剣なんです。
プロレスは、"リング“をステージとしたショーなのですね。
きちんと試合展開の打ち合わせがあって、
リングでは憎憎しげににらみ合っているけれど、
内部ではみなそこそこの常識人。
先輩と後輩の礼儀もあり・・・。
ショーのためには、自ら隠し持った刃物で血を流すことまでする・・・と。
プロ意識とはこういうものですよね。
落ち目の生活かもしれないけれど、
これだけ打ち込むものがあるというのは幸せなことかも。
ところが、あるとき、ランディは心臓発作で倒れ、手術。
これ以上試合を続けると命に関わると医師に忠告され、
引退を決意するのですが・・・。
彼からレスリングを取ると何も残らないのです。
レスリング一筋でここまで来たので、ほかには何もできない。
妻とは別れ、娘とも長く連絡も取っていない。
ちょっぴり思いを寄せる彼女も、連れない。
どうする、ランディ。
これから何を支えに生きていく?
この映画は、ランディの後姿の映像がとても多いのです。
ミッキー・ロークは見事に背中でものを言っていましたねえ。
孤独な中年男の悲哀が見事に後姿に漂っている。
そして、そこにブルース・スプリングスティーンの歌!!
これがなんてマッチするのでしょう。
この半分枯れたような歌。
結局自分で選び取った道だから、やはりそこを行くしかない・・・と。
いやいや背中のみならず、
病院の着衣の結び目からちらりとのぞく
ミッキー・ロークのお尻もチャーミングでした!
2008年/アメリカ・フランス/109分
監督:ダーレン・アロノフスキー
出演:ミッキー・ローク、マリサ・トメイ、エヴァン・レイチェル・ウッド、マーク・マーゴリス
『レスラー』日本版予告編 The Wrestler Movie Trailer Japanese
名古屋の劇場はかなり狭いところなんです。
もう少し待てば、最近できた近くのシネコンでもやることになっているので、それまで我慢です。
あー、観たい。
今、一番観たい作品。
同じ地区の亮さんも書いてますが、このあたりでは上映館少ないんです。
多分、亮さんの言っているシネコンは私の思っているところと同じですよ。
来週観ます。
またお知らせします。
>de-noryさま
どうせ観るなら、条件のいいほうがいいですもんね。
この作品は、多分、プロレスが全然わからない私より、殿方のほうが、余計興味を持ってみることができると思います。
男の背中に漂う哀愁も、より身にしみる・・・?
すみません、お二人分一緒で、手抜きでした。
でも、本当にお二人は、これまでも同じ映画館で映画を観ているかもしれませんね!
ようやくUPしました。
私もプロレスは、そんなに興味のある分野ではないのですが、楽しめましたよ。
さっそくありがとうございます。
頂点で引退というのもかっこいいけれど、落ち目でも惨めでも、最後までやりぬく、というのもまた生き方ですね。
たとえドブの中でも、前のめりに死にたい、なんていうのは、誰かのセリフ。
そういえば、マイケル・ジャクソンも、そうかな?
私もプロレスファンではないんですが、
そんなこと関係なく感動しました。
背中で人生を語れる男になりたいです!
それとチャーミングなおしりを持ちたいです。(笑)
♪片手にピストル
片手に花束
くちびるに火の酒
背中に人生を・・・♪
ですね。
他の映画でも見たような気がするのですが
病院の着衣の下、
パンツははかない、
というのがあたりまえなのかなあ・・・
この後ろ姿だと
どんなお金持ちも哀愁が・・・。