映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

ラスト・オブ・モヒカン

2013年02月13日 | 映画(ら行)
アメリカがまだ植民地だった頃

            * * * * * * * * *

本作を見た同じくらいの時期には「96時間リベンジ」、「5デイズ」、そして本作と続きました。
たまたまではありますが、「殺戮とその報復の話」ばかり。
どうしても一方からの正義の話になってしまうのですが、
この3作ではどれもそれには裏がある、
報復のし合いはきりがないのだ、
ということを匂わせているところが、ちょっぴり救いだと思いました。


さて、本作の舞台は18世紀半ば。
まだアメリカが英国やフランスの植民地であった頃のストーリーです。
英仏がこの大陸の土地をめぐって戦争をしていた。
そしてそれがそこに居住しているネイティブアメリカンの種族間の抗争をも引き起こしていた
・・・というのが背景です。
ホークアイ(ダニエル・デイ=ルイス)は英国人開拓者の孤児で、
モヒカン族に育てられました。
そのため見かけは普通に西洋人ですが、生活の仕方、物の考え方はモヒカン族。
その彼が、フランス側につくヒューロン族に襲われた英国大佐令嬢姉妹を救うという物語。


冒頭で開拓民とネイティブアメリカンが
親しく助け合い協力し合いながら生活しているシーンがあります。
多くの西部劇では対立関係なのですが。
つかの間のこの光景を壊していくのが、英仏の戦争。
アメリカに独立戦争や南北戦争以前にもこういう歴史があったというのは知らずにいまして、
全く勉強不足でした。
勇敢で誇り高いネイティブアメリカン。
今作は彼らを蹂躙し尽くしたアメリカ人の
贖罪のような物語なのではないかと思いました。

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ダニエル・デイ=ルイス
ポニーキャニオン


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ダニエル・デイ=ルイス,マデリーン・ストー,ジョディ・メイ
ワーナー・ホーム・ビデオ



「ラスト・オブ・モヒカン」
1992年/アメリカ/112分
監督:マイケル・マン
原作:ジェームズ・フェモニア・クーパー
出演:ダニエル・デイ=ルイス、マデリーン・ストウ、ジョデイ・メイ、ラッセル・ミーンズ、スティーブン・ウェディントン

歴史発掘度★★★★☆
満足度★★★☆☆


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