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映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

猿の惑星 新世紀(ライジング)

2015年03月01日 | 映画(さ行)
やはり続いていく憎しみの連鎖



* * * * * * * * * *

「猿の惑星 創世記(ジェネシス)」の続編。
前作は確か劇場で見たのですが、続編は見そこねていました。
・・・というか最近、私、続き物というのは、先のストーリーをすっかり忘れ果てていて、
どうしても見たいという気が起こらないのです。
だからこのあいだの「るろうに剣心」のように、
すぐに連続して続編をやってくれると大変ありがたい。
まあ、そうでなければ、ずっと後で
シリーズが終わってからまとめてレンタルすればいいのですよね・・・。



さて、本作は猿のシーザーが
仲間を率いてサンフランシスコ郊外の森に入ってから10年後。
勢力を拡大し、手話や言語を操るサルたちは、
文化的なコロニーを形成し、それなりに平和な毎日を過ごしています。
「猿は猿を殺さない。」というのがシーザーのモットー。



一方人類は、猿インフルエンザの猛威で壊滅状態。
残された僅かな人々が荒廃した都市の一角でひっそりと暮らしていました。
しかし、蓄えてあった燃料が底をつき、
電力を得るため、山中のダムを再開する必要に迫られます。
山の中に侵入してきた人間と進化した猿たちが出会い、
争いのタネが芽生えていく・・・。
本作では、猿と人間、どちらかが悪いわけではないのです。
双方に、穏健派と武力派、各々の考えを持つものがいて、
結局はその内部対立が双方の不幸のタネとなり、
やがては“戦争”へと発展してしまうのです。
それは何も人間と猿だからではない。
人間同士、さんざん繰り返してきた憎しみの連鎖。
森と都市、きちんと住み分ければ十分に共存は可能なはずだったのに・・・。
シーザーとマルコムの懸命の努力も虚しく、
状況は悪化していく。



もしかしてこれは初めから、
人と人の争いの「比喩」の物語だったのではないかと思えるくらいです。
まあ、はじめに頑としてある「猿に支配される地球」の命題につなげるために、
こういうふうになってしまうのは仕方ないですけれど・・・。



モーションキャプチャーによる猿の動きがスゴイですね。
顔はたしかに猿だけれど、
目は理知的な人の目(当たり前といえば当たり前・・・)。
猿の顔でも感情がしっかり表情に表れる。
今更ながらに、この技術には驚かされます。



猿の惑星:新世紀(ライジング) [DVD]
アンディ・サーキス,ジェイソン・クラーク,ゲイリー・オールドマン,ケリー・ラッセル
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン


「猿の惑星 新世紀(ライジング)」
2014年/アメリカ/131分
監督:マット・リーブス
出演:アンディ・サーキス、ジェイソン・クラーク、ゲイリー・オールドマン、ケリー・ラッセル、トビー・ケベル

猿度★★★★★
満足度★★★☆☆


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