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映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

仕掛人・藤枝梅安2

2025年03月07日 | 映画(さ行)

それぞれの影にある愛憎

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先日見た、「仕掛人・藤枝梅安」シリーズの第2部。
前作から続きの物語となっています。

梅安(豊川悦司)と彦次郎(片岡愛之助)が連れ立って京都への旅をしています。
その道中で、彦次郎がある侍(椎名桔平)の顔を見て、憎しみを露わにします。
その男は、彦次郎の妻と子を死に追いやった絶対に許せない男だというのです。

しかしやがて、この男・峯山又十郎は彦次郎の仇ではなく、
その双子の弟・伊坂惣市(椎名桔平)こそが、仇であることが分かります。
そして京へ着くと、梅安は、上方の仕掛けの元締めから
伊坂の仕掛けを依頼されるのです。

そんな折、梅安を付け狙う武士の姿があります。
それは梅安を仇と思い探し回っている井上半十郎(佐藤浩市)で・・・。

輻輳する憎しみ・・・。
梅安ももとからの人格者というわけではなく、
人一倍愛憎をたぎらせ、揺れ動く人物でもあったのでしょう。

今彼が行っている仕掛けの裏にも、彼の相知らない事情や愛憎があるのかもしれず、
人の命を奪うということは、どんな恨みを買っても仕方のないことと、
はじめから大きな覚悟が必要なことなのかも知れません。

しかしその恨みつらみに人生を乗っ取られて、本来歩むべき道をそれてしまう人もいる・・・。
それが半十郎ということになりましょう・・・。
人の心というのはやっかいなものです。

前作同様、こちらも豪華キャスト。
シビアな時代劇をたっぷり楽しみました。

 

こんな話の中では、高畑淳子さん演じる「おせん」の登場が、まことに心をほっこりさせてくれます。

 

<Amazon prime videoにて>

「仕掛人・藤枝梅安2」

2023年/日本/119分

監督:河毛俊作

脚本:大森寿美男

出演:豊川悦司、片岡愛之助、菅野美穂、椎名桔平、佐藤浩市、一ノ瀬颯、高畑淳子

時代劇度★★★★★

満足度★★★★☆



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