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映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

アンブレイカブル

2019年04月29日 | 映画(あ行)

不滅の肉体を持つ男

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先日、M・ナイト・シャマラン監督作品の主なものは殆ど見ているのに、
私のブログ開始以前なので記録がない・・・と愚痴っていたところ、
ちょうどWOWOWで、シャマラン監督特集をやっていて、
この際見直してみることにしました。
シャマラン監督作品は“オチ”にこそ意味があるのですが、
「アンブレイカブル」も確かに見たはずが、オチはすっかり忘れていて、
初めて見たように楽しめました!

 

フィラデルフィアで凄惨な列車脱線事故が起こり、131人の乗員、乗客が死亡。
しかしただ一人、デビッド(ブルース・ウィリス)だけが全くの無傷で助かります。
そのデビッドのもとにイライジャ(サミュエル・L・ジャクソン)という男が現れ、
デビッドこそが不滅の肉体を持つ“アンブレイカブル”で、
弱き者を守る使命を帯びたヒーローだと告げます。
デビッドは最近何故かいつも悲しみを感じていたのです。
そのためか妻ともうまく行っていない。
つまりそれは、自分がやるべきことを果たしていないからだ---と、
イライジャは言うのですが・・・。

イライジャは生まれつき骨が極端に弱く、
ちょっとぶつけたくらいでもすぐに骨折してしまいます。
そのためこれまでの人生、入院・療養を何十度も繰り返してきた。
そんな中ではヒーローもののコミックだけが彼の慰め。
だから彼の発想は、どこかに必ずコミックに描かれるような超人的ヒーローがいるに違いない、
という思い込みになるわけなのです。
そしてその人物を探し出すことこそが自分の存在理由、生きがいであると思う。
その、思い込みこそが問題なのですが・・・。

終始暗い表情のブルース・ウィリス。
つまり彼の中で自身の存在理由を見失っていた、ということなんですね。
そこについては納得。

さて、先日見た「スプリット」と本作が、最新作「ミスター・ガラス」につながるということで、
なるほど少し話が見えてきました。
「ミスター・ガラス」もぜひ見なくては・・・。

<WOWOW視聴にて>
「アンブレイカブル」
2000年/アメリカ/107分
監督:M・ナイト・シャマラン
出演:ブルース・ウィリス、サミュエル・L・ジャクソン、ロビン・ライト・ペン、スペンサー・トリート・クラーク、シャーレイン・ウッダード
ヒーロー誕生度★★★★☆
逆転度★★★★☆
満足度★★★.5