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映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

ヒラリー・スワンク ライフ

2014年11月07日 | 映画(は行)
母は強し

* * * * * * * * * *

「ライフ」で映画を検索すると無数に出てきてしまうほど多くあるので、
苦肉の策、「ヒラリー・スワンク ライフ」と命題したようです。
原題は「MARY AND MARTHA」登場人物の名前そのものずばり。
それならば、知名度のある「ヒラリー・スワンク」の名を拝借したほうが
確かにインパクトはあります。
しかし本作、実はそんな小手先の策など必要ない、
感動の物語でした・・・! 
日本で公開がなかったというのは残念。


例によって私は、全く予備知識なく本作を見始めまして、
その予想外の展開に驚いてしまいました。
マリーは息子が学校でいじめにあっていると知り、
思い切った対策に出ます。
息子と二人、アフリカに旅立ち、新しく冒険に満ちた生活をしようと考えたのです。
そのかいあって、家にこもり暗い顔でゲームばかりしていた息子が
次第に生気を取り戻し、快活になっていく。
しかしそんな矢先、息子は蚊の媒介するマラリアに感染し・・・。


全く、言葉をなくしてしまううような展開・・・。
さてその後、マリーは、マーサという女性と出会います。
マーサの息子は快活な好青年で、モザンビークの孤児院で教師をするためやってきていたのです。
こちらの青年の様子もマリー側と交互に描写されていたのですが、
なんと、こちらも驚きの展開・・・。


衝撃。
…そして悲しみ。
涙・・・涙・・・


しかし、ここまでが本作のいわば前振り。
本当のストーリーはここから始まるのです。
アフリカなど各地ではマラリアで毎年50万人の命が奪われているといいます。
蚊帳があれば・・・
そしてもっと多くの医師や看護師がいて、
病院の施設があれば・・・。
二人は、この多くの子どもたちの命が失われていく現状を
何とかしたいと、支援を求め、国を動かそうとしますが・・・。


意思の強い母親役にヒラリー・スワンクがまた、ピッタリですよね。
お年をめしても勇敢で行動力のあるマーサ(ブレンダ・ブレシン)もステキでした。
双方の夫達は妻の思いについていけず、
いらだち、オロオロし、引きとめようとさえする。
子を思う母は強し。
まさに、そういう物語。
心揺さぶられる、感動作です。

ヒラリースワンク ライフ [DVD]
ヒラリー・スワンク,ブレンダ・ブレシン,サム・クラフリン,フランク・グリロ,ジェームズ・ウッズ
アメイジングD.C.


「ヒラリー・スワンク ライフ」
2013年/イギリス・アメリカ/93分
監督:フィリップ・ノイス
出演:ヒラリー・スワンク、ブレンダ・ブレシン、サム・クラフリン、フランク・グリロ、ジェームズ・ウッズ

悲しさ★★★★★
母の強さ★★★★☆
満足度★★★★☆