映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

泣く男

2014年11月16日 | 映画(な行)
男は何に泣くのか



* * * * * * * * * *

この日見た2本が、「嗤う分身」と「泣く男」。
図らずもワラウとナクの2本立てとなりました。
まあ、どうでもいい話でごめんなさい。


さて本作、私には珍しく韓国作品です。
チャン・ドンゴンはどうにも気になってしまうのです。



幼いころ母と米国に渡ったものの、母に見捨てられ、
中国系組織に殺し屋として育てられたゴン(チャン・ドンゴン)。
ある仕事で、誤って少女を巻き添えにして死なせてしまいます。
そのことを悔み、心をボロボロにして隠遁していたゴンですが、
組織に見つけられ、今度はその少女の母・モギョン(キム・ミニ)を殺せとの
新たな命令を受けてしまいます。
ゴンはモギョンを追い、祖国韓国に戻りますが、
娘を亡くし悲嘆にくれるモギョンの姿を目撃してしまいます。
自分の犯した過ちをさらにまた思い知るとともに、
自らの子供の頃の母との出来事を思い出してしまうゴン。
彼はいつしか、全てを敵に回し、
モギョンを守りぬくことを決めている。
孤独な男の壮絶な戦いが始まる・・・。



さすが韓国作品。
すさまじい銃撃戦、血の海。
そんな中で、孤独でストイック、決死の覚悟を持った男が
いかにもカッコイイ!! 
全く目が離せません。



子供の頃のゴンを演じた子が、
確かに、チャン・ドンゴンの子供の頃はこんな感じかも・・・と思わせました。
目元がよく似ている。
本作原題は“No Tears for the Dead”で、
むしろ“泣かない男”なんですよね。
確かに、誤って殺してしまった女の子のためにも、彼は涙を流してはいなかった。
でも、確かに“泣く”シーンはあるんですよ。
ゴンはどこで泣くのか。
注目あれ。



余談ではありますが、本作、日本でリメイクするとしたら・・・
などと、またどうでもいいことを考えてしまいました。
ゴン役は、そりゃもう、西島秀俊さんにキマリ!! 
となれば、モギョンはやっぱり真木よう子さんか。
ちょっと安直かな? 
その他のヤクザ役なら、候補はいくらでもおりまする。
・・・う~ん、でもそれ、観てみた~い(^O^) 

「泣く男」
2014年/韓国/116分
監督・脚本:イ・ジョンボム
出演:チャン・ドンゴン、キム・ミニ、ブライアン・ティー、キム・ジュンソン、キム・ヒウォン
孤高の男の生きざま度★★★★★
バイオレンス度★★★★☆
満足度★★★★☆