今日は上海から二時間あまりの水郷の町、西塘というところに泊まっています。
午前中に行った烏zhenといい、昔行った周庄といい、中国のこういうところは、
観光地化されている、というか、
、あまりに人工的でがっくりくるんですが、
ここはなかなかいいです。
作りもんのほうが写真はきれいんですが、ここはかなり元のまんま。
お店や旅館はいっぱいありますが、それも悪くない感じ。
こじゃれ店もありますが、まだごく少数で大半が素朴なお店。まあ、
中国のこと、あっという間に後海化するかもしれませんが…。
そんな江南の春の日が暮れて、月が昇り……、
川端に折り紙で作った船(上にキャンドルが載ってます)が、一個一元(15円)で、売られています。
色ごとにお願い事があります。
オレンジなら事業、緑なら健康とか…。富貴、吉祥、愛情、平安、幸運等いろいろあります。店によっても違います。
私も青い船を買いました。
河をいくつものお願い事が流れていきます。
♪去年のあなたの思い出が~、テープレコーダーから流れてきます~
(思わず口ずさんだ人は、同世代でございます。テープレコーダーって……)
見えるかな? 行きかう手漕ぎ舟とキャンドルでなかなかきれいです。
しかしここで気がついたことがひとつ!
なんとなく、お願い事をひとつにしぼった謙虚な日本人のわたくしと違い、
中国人たちは、舟を5,6個、時には全色両手でわしづかみ……。
(店によっては10色ぐらいあります)。
目からうろこが落ちました。
あんたらな、ものには、程というものがあるやろが!!
などというのは、無益な説教。
そう、別に全色掴んでもいいんです。そもそも蓮の二色、三色折り紙は一粒で二つ、三つお願いが叶う、お得タイプ。
両手にパレットのように舟を持ち、ガハハと笑う中国人集団の姿はかなり迫力がありました。
宿の窓から河を眺めつつ、
物思いにふける江南の春の宵でございます…。
(この宿はなかなかきれいですが、ネットがないので、ノートパソコンにつけた無線インターネットで送稿しています。世の中、ほんと変わりました)