胡同、冬の金魚売り
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1c/0f/1565f7efff6c8e19ce077ed2758e30f4.jpg)
(前回からの続き)
で、その北池子大街の四合院に入って2分。
キャー!!!
なんと、穿いていたジーンズがあっという間にぐっしょり。す、すごい湿気。尋常ではありません。今まで四合院におじゃましたことあったけど、こんなことなかった。
ま、前の故宮ってお堀だからね。
ビビる私の姿に、不動産やと大家さんはあわてて窓を開けたりして「没問題!」を繰り返しましたが、こりゃ住めんわ。しかもよく見ると部屋の中はとてもきれいなんですが、壁際の洗濯機の水は下水ではなく、壁に穴を開け、そのまま外に流されてました!。
さて帰っていろいろ人に聞いてみると、つまりまず四合院でも二種あります。
ちゃんと地面のそこに木炭や石とか入れて基礎を作って上げているのと(高官用に多い)、そこまでしてない庶民用。
どちらにしても古いやつは下水工事とかできない場合が多い。さらに雑居していたり、通路等に勝手に改築して大雑院にしているのは、もうめちゃくちゃ。胡同が基本、公衆トイレなのは家にトイレが作れないからです。
ベストは、その高官用の全面改築したやつですね。今ならもう、億は下りません。
雑居でも、元がいい四合院だと地面の状態はいいし、見掛けきれいでもびしょびしょなのもあるわけです。
そこも、近くの役所になっている四合院はぜんぜん大丈夫でした。
後日、問題の家の前をもう一度通り、よ~く見てみると、門の立派さ、建物の新しさにだまされてましたが、門はあとからつけたもので四合院ではなく、ただの改築した大雑院の一棟でした。路地の入り口を四合院の門風にしたわけです。
四合院もニセモノがある。ま、卵や肉まであるんだから、あるでしょう。
ちなみにこの四合院不動産屋は騙し型で、別の不動産屋を通して見て決めそうになっていたマンションを「同じマンションの違う部屋の空きでたよ。え、違うよ、これこれこーで」と見せようとして必死でした。見せるときに、「見たらわが社以外とは契約しない」の一筆を書かせ、他社の契約を奪うわけです。私が部屋番号、控えてたから見る前にバレたようなものの……。
2.さらに別の店を通して見たのが、南鑼鼓巷近くの胡同の中の部屋です。
北京が好きで老北京地区に住みたい、でも部屋は絶対きれいじゃないとイヤ、ガイジン向け改築四合院なんかもいいかも、日当たりはよくて……、うんぬんという私の無理難題を聞いたあと、不動産屋の男の子は自信たっぷりに答えました。
「君の理想どおりのすばらしい部屋がある。去年も僕が外人さんに紹介して一発で決まった。さあ、見に行こう」
この子は日本人にも部屋を紹介したことがあり、その日本人が一時帰国後、お礼だと日本のお菓子を持ってきてくれ、ものすごく感動したそうです。私としては、その彼が紹介した胡同の部屋で中国人の彼女と、日本から連れてきた自分の父親と一緒に住んでいる若い日本人男性に現代日本を感じましたが……。ま、おかげさまで対日感情は非常にいい。
おりしもあいにくの雨。そこへバイクのノーヘル二人乗りをして、親不孝な私は死亡保険金の額など思い出しつつ、無事に到着しました。
その胡同は風情もよく、近くには外人若者向けのこじゃれた四合院ホテルなどもあり、
(つまり、四合院をこんな風にガイジン好みに改装したやつかなぁ~)
などと期待もふくらむ。
そして四合院の門を入りました。
中には月亮門。それをくぐって奥にいき……。
さらに鉄の中門を開けて、彼はいいました。
「これだ! どうだ、すばらしいだろう!」
(口、あんぐり……。)
目の前に建っていたのは、なんと、
ログハウス。
でした。
ちゃんと木でできた本格的なアメリカンタイプ。しかも相当でかい。
それが老北京の古い四合院の中の雑居の平屋の間にぎっちりはさまれて建っている姿はなんと申しましょうか、「ケーキ
に醤油をかけたような」「イチゴにマヨネーズをつけたような」
少なくとも、私の望む老北京はこれではない……。
私の絶句を感動と勘違いした彼は、大喜びで部屋を見せてくれます。
中もカントリー調で、一階は小さなパーティができそうなほど広い。上下両方にトイレ風呂があり、二階の窓から出て、隣の四合院の屋根に上り、勝手に占拠して洗濯物を干すのは、
楽しそうでしたが、なんと言っても中国式の棟がひしめくなかに無理やり建てているため、
窓があっても真っ暗なのが痛かった。
やはりログハウスは草原や森に建てたほうがいいじゃないかと思いますが、中国人に言っても無駄。
前住んでいたのは、アメリカ人だったそうです。
家主は中国人で、なんとなくこんなのを建てて見たいと思ったそう。
ニセモノに続くログハウスショックでがっくりくる私に、また携帯が鳴りました……。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1c/0f/1565f7efff6c8e19ce077ed2758e30f4.jpg)
(前回からの続き)
で、その北池子大街の四合院に入って2分。
キャー!!!
なんと、穿いていたジーンズがあっという間にぐっしょり。す、すごい湿気。尋常ではありません。今まで四合院におじゃましたことあったけど、こんなことなかった。
ま、前の故宮ってお堀だからね。
ビビる私の姿に、不動産やと大家さんはあわてて窓を開けたりして「没問題!」を繰り返しましたが、こりゃ住めんわ。しかもよく見ると部屋の中はとてもきれいなんですが、壁際の洗濯機の水は下水ではなく、壁に穴を開け、そのまま外に流されてました!。
さて帰っていろいろ人に聞いてみると、つまりまず四合院でも二種あります。
ちゃんと地面のそこに木炭や石とか入れて基礎を作って上げているのと(高官用に多い)、そこまでしてない庶民用。
どちらにしても古いやつは下水工事とかできない場合が多い。さらに雑居していたり、通路等に勝手に改築して大雑院にしているのは、もうめちゃくちゃ。胡同が基本、公衆トイレなのは家にトイレが作れないからです。
ベストは、その高官用の全面改築したやつですね。今ならもう、億は下りません。
雑居でも、元がいい四合院だと地面の状態はいいし、見掛けきれいでもびしょびしょなのもあるわけです。
そこも、近くの役所になっている四合院はぜんぜん大丈夫でした。
後日、問題の家の前をもう一度通り、よ~く見てみると、門の立派さ、建物の新しさにだまされてましたが、門はあとからつけたもので四合院ではなく、ただの改築した大雑院の一棟でした。路地の入り口を四合院の門風にしたわけです。
四合院もニセモノがある。ま、卵や肉まであるんだから、あるでしょう。
ちなみにこの四合院不動産屋は騙し型で、別の不動産屋を通して見て決めそうになっていたマンションを「同じマンションの違う部屋の空きでたよ。え、違うよ、これこれこーで」と見せようとして必死でした。見せるときに、「見たらわが社以外とは契約しない」の一筆を書かせ、他社の契約を奪うわけです。私が部屋番号、控えてたから見る前にバレたようなものの……。
2.さらに別の店を通して見たのが、南鑼鼓巷近くの胡同の中の部屋です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyo_uru.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_en1.gif)
この子は日本人にも部屋を紹介したことがあり、その日本人が一時帰国後、お礼だと日本のお菓子を持ってきてくれ、ものすごく感動したそうです。私としては、その彼が紹介した胡同の部屋で中国人の彼女と、日本から連れてきた自分の父親と一緒に住んでいる若い日本人男性に現代日本を感じましたが……。ま、おかげさまで対日感情は非常にいい。
おりしもあいにくの雨。そこへバイクのノーヘル二人乗りをして、親不孝な私は死亡保険金の額など思い出しつつ、無事に到着しました。
その胡同は風情もよく、近くには外人若者向けのこじゃれた四合院ホテルなどもあり、
(つまり、四合院をこんな風にガイジン好みに改装したやつかなぁ~)
などと期待もふくらむ。
そして四合院の門を入りました。
中には月亮門。それをくぐって奥にいき……。
さらに鉄の中門を開けて、彼はいいました。
「これだ! どうだ、すばらしいだろう!」
(口、あんぐり……。)
目の前に建っていたのは、なんと、
ログハウス。
でした。
ちゃんと木でできた本格的なアメリカンタイプ。しかも相当でかい。
それが老北京の古い四合院の中の雑居の平屋の間にぎっちりはさまれて建っている姿はなんと申しましょうか、「ケーキ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/cake.gif)
少なくとも、私の望む老北京はこれではない……。
私の絶句を感動と勘違いした彼は、大喜びで部屋を見せてくれます。
中もカントリー調で、一階は小さなパーティができそうなほど広い。上下両方にトイレ風呂があり、二階の窓から出て、隣の四合院の屋根に上り、勝手に占拠して洗濯物を干すのは、
楽しそうでしたが、なんと言っても中国式の棟がひしめくなかに無理やり建てているため、
窓があっても真っ暗なのが痛かった。
やはりログハウスは草原や森に建てたほうがいいじゃないかと思いますが、中国人に言っても無駄。
前住んでいたのは、アメリカ人だったそうです。
家主は中国人で、なんとなくこんなのを建てて見たいと思ったそう。
ニセモノに続くログハウスショックでがっくりくる私に、また携帯が鳴りました……。