谷崎光 中国日記  official blog  

北京発! 2018年9月3日で北京在住18年目に突入。

貴州、少数民族の美少女、施洞、姉妹飯節で

2010年05月18日 | 観光


ミャオ族らしい面持ちの、きれいな子です。





お祭りは、朝、着飾った女の子たちが、お母さんと一緒にたんぼのあぜ道を歩いて集まってくるところから、始まります。お母さん、晴れがましそう。娘よりママのほうがうれしそうなのは、日本の娘の振袖姿と同じかな。


上海万博、行ってきましたその2 中国館 入場困難な本当の理由

2010年05月07日 | 観光
貴州と上海万博の毒気に当てられたか、北京に帰ってきたとたん、バテて風邪を引いて、寝込んでおりました。いつになく熱が出て、でも、かわりに身体はすっきり。
 中国って、毒気あるところだからねぇ……。


 というわけで、上海万博報告が遅れましたが、初日(5月1日)にお友達と一緒に行ってきました。しかし、すっかりのんびりしてしまい、たしか会場到着は10時ごろ。


 さっそく日本館に行くものの、すでに三時間まち。日本館らしく最後尾でちゃんとアナウンスしており、多くの人々はあきらめて去っていきます。

 しかし真夏日に関係者らしき背広のおっさんたちが、携帯片手に寄り添っているのもいかにも日本。

 ちなみに中国の報道や、それをそのまま引き写したものでは、**館が大人気! とか言ってますが、毎度ながらかならずしも事実や見た感じとは一致しないです。

 
 アメリカ館などは、政治があるのか、ほとんど報道されていないらしく、北京の中国の友から、「ないのか?」などと聞かれる始末。あります。


 近くでは、主題館(中国主催のテーマ館)の予約券発行にこれまた並んでましたが、これは午後からすぐに予約なしで全部見れました。本来この予約機でやるはずの中国館の予約券が発券ができなかったのは、たぶん機械の故障ではないと思う。

 全体は思ったより混んでなかったです。報道とかは入り口とか撮ってるからね。

 全館が入場コンピューター管理で、会場数箇所に各館待ち時間表示と全体予約パネルを作れば、全部ほとんど待ち時間なしで見れるのでしょうが(開いてるところに客回るからね)、そうはいかぬ諸事情があるんでしょうね。


 で、「吉野家」で腹ごしらえをし(アフタヌーンティーまで出店してて驚きました)、並ばなくて済むところ(けっこうあります)を中心にいくつか見ました。

 

 中は普通のファーストフード風。

偽物かと思ったら「来自東京」と…。



 全体としての印象は、発展途上国では展示館のなかに物販、レストランが超多い。
 とくに中東諸国の一部では、全館物販なところもあり、多くも展示には金もパワーもかけず、写真だけとかさすが中国での万博というか、ズバリ一言。


 「上海手抜き万博」



 ま、ウラでは各国いろいろ言い分があると思います。で、責める気にはならない。
でもたしか、ヨルダンだっけ、封筒に記念スタンプ押してもらったら、死海の化粧品の広告でそれが館の本スタンプ……。


 で、主題館の中にある郵便局で、首日封(初日スタンプを押した記念封筒)を買っていたら、すぐ売り切れ。で、ロビーに出たら、私服の職員らしき人が紙袋に山のように持っていて、客に声をかけ、横流ししてました。

  
やみ売り(左)と郵便局のカウンターで購入する人々(右)。郵便局で前の男性が、あまりに派手な横はいりするので、「並べ!」といったら、「フン、人のことにかまうな」と言われました。で、日本語で「並んでくださ~い」と言ったら(アンタ、ガイコクジンに恥さらしてるよ、の意味です)、前の中国人の女の子が、うれしそうに日本語で「あ、日本人ですか?」と。思わぬ展開に男性は黙って並びました……。


 中国で列車チケット入手が困難なのも(10日前、5日前から販売ですが、発売開始時にすでに一枚もなく、しばしば運行当日に売り切れのハズの切符が出てきますーさきに黒販子にまわし、売れ残りを正規で売るわけです)、出来のいい記念切手が買えないのも、みなこのシステム。
 職員が、自分が金が儲かるほうに先にまわすわけですね。

 ちなみに列車チケットも、「闇」とまで言わなくても、昔から代理店等を通せば売り切れ分も寝台もわりと簡単に買えます。ときに一枚、チケット代以上の手配料がかかりますが……。



 で、夕方になり、一応中国館に行ってみようか、ということになりました。
 私たちは、この時点で予約券がいることすら知らず。(初日は会場の大半がそうだったかと)。
 で、行ってみると、幸運にも「朝に突然手配りされた予約券(一部報道では500枚でした)」をゲットした人が非常にまばらな個人入り口とは別に(私が見たときは3分にひとりぐらい予約券を持ってやってきます。一時間に20人ですね。全然並んでる状態とかつながって歩いている状況じゃない)、ウラの旅行社ツアー用の団体入り口は押すな、押すなの大盛況。
 そしてお定まりの大喧嘩。青くなっているガイド。携帯をかけまくる人。

「中国館が見れるというから、余分なお金払ったのよ~! なんとかしてよ!」

 怒る客。前日までド田舎貴州にいた私は知りませんでしたが、後で見たら、中国館予約券付きのツアーが「携程網」でもありました(註:このツアーがいいってわけじゃないですよ。携程は上海万博指定でもないし。現在どこが一番確実か、私にもわかりません)。らしくて管理は甘く、団体に混じってごく簡単に入場できそうでしたが、やっぱ私は日本人なので、そこまではしない。まあ、出口からチラと覗いた展示がそこまでするほどの感じではなかったのもありますが……。


 私と「中国通」な友達は、この風景を一目みてすべてを悟り、すみやかにあきらめます。

「ま、予約券は自分たちが金(賄賂)の取れる、ツアーにほとんど流して」
「残りのホンのちょっぴりを、申し訳に個人客に流し」


 中国では団体チケットには個人よりはるかに大幅なディスカウント(時に50%程度ー旅行業振興というよりご当地汚職振興のためです)があり、客には定価で売るので、その差額をどう分配するか…。最初からノーカウントにしちゃえば丸儲けだし。中国館団体入り口がゆるかったのは、誰も人数チェックしてなかったからです。
 あと、当然、各地の官僚関係者団体ツアーのコネ関係入場もあるでしょうね。(中国の政府「単位」は公費旅行が盛んです。ツアーは御大臣旅行と違う下部組織でしょう。予約券のダフ屋はさすが1日は遭遇せず。今はいるようです)。
 当日の朝に、売りすぎちゃったことが判明でもしたんでしょうか。機械で発券して一分で終わりなら、
さすが非難されるしなぁ。(ちなみに翌々日ぐらいの新聞に団体に流したのは30%だ、なんて記事がわざわざ出てましたが、私が見た時点では大嘘でんな。普通書かないしね、そんなこと)。
 ええ、証拠はございません。でも、こういう場面でも怒らず、中国の悠久の歴史に思いを馳せる、というのが、この国を知るオトナというもの。
 アヘン戦争でも、あれは別の面から見れば中国官僚が賄賂欲しさに、国民を売ったわけで(列強は日本にもアヘンを売りに来ましたが、当時の日本政府は硬かった)、万博の予約チケットや初日封筒なんて、可愛いものよ。
ちなみに個人では中国館参観のネット予約も受け付けておらず(受付はあるが実際は申し込めないそうー私も試しましたがダメでした)、会場の予約機も「一日中起動しているわけではありません」と新聞の記事にはありました。中国館予約券、現時点でも手配り、らしい、です(変更の可能性もたかし)。機械にかけると正確な数字が出ちゃうからね。記事にも「騙されないように、上海万博指定の旅行社に申しこもうね」だって。

 というわけで、中国館も日本館も挫折したものの、それなりに数を見て、お土産なども買い、出た出口には、偽物売りがずらり……。18元で買った海宝君のマスコットは3元……。


 まともな購入をする人をバカに思わせるこの国よ…。

 けなしてばかりでもナンなので、いいことも書いておきますね。


1)上海のホテルはけっこう予約取りやすかったです。(これもいろいろありましたが、また)
2)管理はまあまあだと思います。北京より慣れてました。
3)地方からの一般スタッフは一生懸命でいつも胸打たれます。食べ物屋さんも長蛇の列、というわけではない。一時間待ちで入場挫折したインド館のカレーは心残りですが。

 というわけで、谷崎さんのご提案!

 行きたい方はこれだけでなく、何かとセットがいいんじゃないかと思います。「感動中国!」を参考に(笑)、アモイなんかもいいかも。貴州も落差、という点ではおもしろいです。奥地の村では本当にまだ江戸時代の暮らし、してました……。中央が公共事業に金送っても送っても、各段階の政府が皆食っちゃうそうです。 上海万博のテーマは『城市』(都市)。なかなか深いです。




 どこから見てもなんだか偉そうだった中国館さま。ま、人が減れば多少、落ち着くかも。でも、全土から来るからなぁ……。