谷崎光 中国日記  official blog  

北京発! 2018年9月3日で北京在住18年目に突入。

北京・湖広会館と中国の歴史

2007年02月24日 | 観光
北京の骨董街、流璃厂から、湖広会館へ。

本来は湖北、湖南人の同郷会館として建てられて、(明、清時代に中国各地から来て作った。東京の六本木の『熊本会館』とかと一緒ね)、
今は京劇や、相声といわれる漫才が見れたりする劇場なのだが、実は…。

流璃厂


入り口


中の劇場


ここは中国革命の重要な基地。

孫文が、ここで国民党の設立を宣言しています。
中国歴史上、非常に重要なところなのだが、中にチラッて書いてあるだけ…。

 中国人の友いわく、
「つまり、劇場にして記憶を『淡化』させているわけだ。腐敗していた清朝を倒したのも、日本軍と戦った主力も国民党だから」
「……なるほど」
 中国のわかりにくさはこういうところにあるな~。
 抗日主役は共産党ってことになってるし。


 次の王朝が、おもいっきり、好きに歴史を書いちゃうのが中国5000年の歴史…。
 馬馬虎虎(いいかげん)なくせに、こういうあたりは芸が細かい。
 教科書に『文化大革命』は載っていないが、皆それは知っているという謎の国。


 でもたとえば韓国ではその中国の文革をまったく教えてないので、
中国に来た韓国人を、流行の文革レストランなんかに連れて行くと(文革ショーがある)、仰天するそう。
 ちなみにアラブ諸国では、教科書に日本の倭寇を褒めて書いてあるらしい。奪うのはいいことなので勇敢だって……。行った商社マンが「日本人はすばらしい」と褒められるので理由を聞いたらそうだったって。ほんまかいな~。


 建物はきれいで、中庭の鳥を見て、
「やっぱ四合院とか住みたいな~」
 などと言っていたら、



「このあたりは夜中怖いぞ。革命の志士を清朝がひっ捕まえては首を切ったところだ。出たところの『菜市口』もそう」
 故宮の入り口も首切り場、だったわけで、まあ歴史の長い都市というのは、
多かれ少なかれ、そういうものかもしれない…。

 

中国のお正月縁日 春節廟会

2007年02月21日 | 観光




春節、東嶽廟の廟会にいってきた。

この廟会というのは中国のお正月の縁日。

大体、春節の初日(場所によっては大晦日)からお正月の6、7日目まで、あちこちでやっている。
北京で一番大規模なのは、地壇公園のだが、あまりに人が多いので、今年はこちらへ…。

↓ これは地壇公園。初めてなら、こちらもいい。
(地下鉄雍和宮下車すぐ。入場料は百円ぐらいだったと思う。)




この東嶽廟というのは道教のお寺で小さめだが、朝陽区にあり交通も便利。
一種の「あの世」つまり地獄の世界を模していて、地獄の裁判官やら賄賂受け取り人やら、告げ口する人とか、人間にお金の配分を決める神様? 等を模したいろんな人形がたくさんいる。

写真を見ると昔のは風雅だが、文革で破壊され、まあ今のは枚方パークの菊人形です(今、まだあるのかな…)。

食べ物やさんがあったり…。赤いのはお願いごとの札。





この「年画」は今年は品質がガクッと落ちていてがっくり。
画の意匠は同じなのだが、小さい版をつくり色数も落として効率アップ。同じ画だが質も落ちた。経済発展にともなうこういう民間工芸品の「ガクッ」は別に毎年少しづつレベルが下がるのではなく、何年かに一回突然落ちる。2,3回見てます。

まあ、若者のデジタルデザインとかはすごいスピードで品質アップしているが…。
デジタルアーティストもどんどんでてくると思う。

でも、ここはまだまだ素朴なものが残ってる。


五穀豊穣を祈り、石臼引きをする子供…。



アメ作りのおじさん。息を尻尾から吹き込んで、手でちょいちょいと形を作ると、あら~、今年の金猪に。不衛生だが……。




「ガラス通過!」と大声で叫んでいるので、ひょえ~と思ったら、



 爪楊枝でガラスに穴あけてた。そりゃ、確かにすごいが…。
 

 しかしこういうのにも人一杯。


 中国らしいな~と笑ったのは、これ。おっちゃんが仕込んだネズミに芸をさせて、見物料を取る。おっちゃんの手に注目!
 しかし、言うことを聞いてバケツつきのつるべを両手で引き揚げるネズミもいたが、8匹のうち6匹までは回転枠にたどり着いたら漕がずに昼寝、上班途中で早退、巣から出てこない等等……。
 おっちゃんは慣れた様子で、ネズミの尻を棒で叩くが、なんといってもネズミだし…。
 


 でも一番良かったのはこれ。
 

  


 「听廟楽」
 もとは道教の道士が演奏したものらしいけど、今は民間で保存。
 見た目は地味だが、おじさんたちものすごく上手で、特に一人写真のおじさんは、ときどき、「人間楽器」になって、鳥の声のような音を出し、音楽にあわせます。
 皆、いてた2時間ぐらい一度も休憩なく、弾きっぱなし。
 でもあくなき品質追求というのでもなくて、子供がくると、中国男は子供大好きなので、もう喜んで一緒に適当に太鼓とか叩かせ、セッションしている。
 
 北京のいいところは、「文化財保護」とか、そんなもん長らく何もなかったこの国で、「俺がやらねば誰がやる」という庶民の人がまだまだたくさんいるところ。 この廟会の演奏も場所によっては京劇の演奏隊が出てきたりする(京劇はオペラなんで、舞台の影でキコ~、キコ~とおじさん達が弾いてます)。 


 とかなんとかいいつつ、見終わったらぐったりして、
 近くの北京の文明地、スターバックスに駆け込む私と友人であった。


 東嶽廟:地下鉄朝陽門下車。朝外大街を東へ徒歩5分。
 月曜休み。8:30~16:30 www.dym.com.cn
今年の廟会は、2月17日から2月24日。

 


ご案内・このgoo ブログが本サイトです。

2007年02月03日 | その他
2月11日追記

ここが本サイトになります。

最初にどこが使いやすいか、
いろんなところで試してみたので、検索で複数出てきますが、
このgooブログが本サイトです。他は現在更新しておりません。

ブログってそれぞれ相性と個性があっておもしろい…。
結局使って見ないとわからないのだな、と思いました。

ご案内まで。

谷崎光