谷崎光 中国日記  official blog  

北京発! 2017年9月3日で北京在住17年目に突入。

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東大生、就職は一割がベンチャーの時代!

2014年12月27日 | エッセイ
知人(男子大学生の母)とメールのやりとりをしていて、これからの日本の若者は、大変だ、という話になりました。

で、私の意見は、
「ひとつは三菱商事とか、政府とつながっている昔からのエスタブリッシュメント。それか起業。それ以外は、お金はあまり入らない時代になると思う」です。


で、その翌日、某所でたまたまちょっと前の「東洋経済」(2014年4月5日号)を見ました。
特集は、
「親が知らないエリート大学生の仕事選び 激変! 東大生の就活!」

いい記事でしたね。
やはり東大生の就職先トップは銀行、三菱商事で、マスコミは大凋落。
そして新潮流として、学部卒業生の一割がベンチャーに行く! とある。 
この人々は起業志向も旺盛で、ベンチャー側もそれを歓迎している。
「コンサルに行って、起業の勉強になるとは思えない!」とか、学生が言ってることも正論だと私は思う。


 外資のコンサルは知りませんが、日本のコンサルには知っている方がけっこういる。 
 が、仕事は優秀だけど起業に向く方は一人もいらっしゃいません。
 まあ、向いてれば自分でやってますわな。
 「コンサルタント(アドバイス)」と「ベンチャー」はまったく別の能力だしね。



 マスコミ凋落も、わかるわ、という感じ(泣笑)。
 私の今年の印象的な出来事は、某社某編集さんに、ちょっとしたことから、
「ああ、キンドルっていうのはね、アマゾンの電子書籍なんですよ」
 と、ご説明したことでした。ご存じなかったんですね。
 編集者さんは現役で50代、年収は1000万円をはるかにはるかに超えると思う(あんまり書くと、どこの社かすぐわかるからね)。

 あ、もちろん今回の本の担当さんじゃないですよ。
 

 いや、ご本人はいい方で…、別にまあ知らなくても、とはいえますが、
 多くは語るまい。

 つまりはそういうことです。

 若い子は逃げるよね。で、逃げて正解です。
 私だってヤです、出版業界にいて、キンドルも知らない先輩編集者の高給のためにめちゃくちゃ働かされるのは。
 でも、若手はこれからは金もポストももらえない。夫婦で働いてキンドル先輩や老人を支える……。
 が、メーカーとか、古い大手はみなこの体制でしょう。
 もちろん、中高年で頑張っている人々も、たくさんいるけれど「待遇はみんな同じ」。いや、あんまり頑張ると足ひっぱられる。


 東大生が選んだ銀行とか総合商社は、収益構造が堅固で(いざとなれば政府が特別扱いで守ってくれて)その古い体制を維持してなおかつ、一人の社員の一生に充分な保障ができる。
 いろいろ個人の気持ちはままならぬところはあるが、補ってあまりあるものがあった昔の日本です。
 商社って大小問わず、仕事はとてもおもしろいし。
 そちらを選ぶか。

 そんな辛気臭い世界はいやだー、でも日本のたいていの「まともな」企業はそうだとしたら(かつ、今後は保障も充分な給与もあまり確約されないと予想される)、残りはベンチャー、起業しかない。


 どちらにしろ、欲しい社会は自分で作るしかない。
 おもしろい時代になってきました。
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「日本人の値段 中国に買われたエリート技術者たち」 試し読み開始です!

2014年12月25日 | 新刊紹介 日本人の値段
中国、クリスマスはバブルのころに比べ、やや静かになったような……。

新刊 「日本人の値段」 小学館のサイトから試し読み ができます。(開かなければこちらから)









韓国のサムスンから、中国企業に行った技術者もいました。
 サムスンは「韓国イチの美女」がお誘いにくるそうです……。


日本て、入社のときに、契約書交わさないじゃないですか。
あれ、つまりは社員と会社が対等じゃない、てことなんですね。契約は法のもとに、対等な同士がやることだから(というフィクションを一生懸命やるのが民主主義なわけです)、結ばない。日本の就職は会社の言うことはなんでも聞きます、という一種の自己明け渡しに近い。


 では、日本人の給料とは何か。
 あれは、労働への対価ではない、「身分」に支払われる藩のお扶持だというのが、今の私の意見です。だから働かないオジサンとかがたくさんいる。かみしも着て、会社に行くだけでOK。
 一方で高パフォーマンスをあげても、配分は少ない(信賞必罰、転職も多かった戦国時代じゃなくて、江戸の名残なんです)。
 


 今の学生さんが、卒倒するほど就活に必死になるのは、「就職」じゃなくてその後の「身分」決定戦だからなんですね。



 でもね。会社で働く時間て、魚で言えば頭としっぽを落とした人生の一番おいしいところです。時間=人生。で、その時間に何をやるか、ということを、別に神様でもない人事部に握られて、ビクビクして暮らすのか。何か、おかしい。
 

 身分とは(あまり)働かなくても金がもらえる権利とも仮定できますが、逆に日本人はお金も欲しいけど、しっかりまじめに自分を生かして働きたい、という人がとても多い民族でもあります。


 人気職種の(会社じゃないよ)倍率が高いのはいいんですよ。
 何か公平な基準があれば、そこに競争が生まれ、最適化が発生し、企業は強くなる。でも日本企業はこれがほとんどありません。
 何かできる人ほど、いやになる。
 一方で、仕事への欲求度が低い人が、会社から言われたことをやるから、お金をくれ、充実はプライベートで、これもまたあり。


 お金か、身分か、仕事か、やりがいか。物語は、もちろん一人づつ違います。
 江戸時代は鎖国できましたが、今はもう人材も海を渡ります。


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12月17日発売! 「日本人の値段 -中国に買われたエリート技術者たち」(小学館)

2014年12月16日 | 新刊紹介 日本人の値段
  



「もう、中国企業のほうが、お給料いいんだって」


以前から中国現地ではひそかにささやかれていました。
毎日、大量に流れる中国ネガティブ報道のその一方で、
日本の超一流企業出身の人が、大陸の中国ローカル企業ですでに大勢働いています。


直接確認できただけでも、
SONY,東芝、日立、三菱自動車、三菱重工業、コマツ、パナソニック、シャープ、住友電工……。


そして、すでにその人数はハンパではない。
水面下にいる取材相手探しは大変だったんですが、一人見つけると、
「ええ、会社には他に日本人が○○○人います」
大陸トータルでは日本人を震撼とさせる人数です。えーっ! と思いました。
働いているのはエンジニアだけではなく、営業、マーケティング、管理、水産、農業などでも活躍中。
キーマンをいったい誰が、どう探して、どう口説いて連れていくのか。
日中の国際ヘッドハンターにも会ってきました。

国策として、高額の補助金を出し、日本人を大量招聘する中国の真の意図は。

中国の会社のブラックな内部も満載です。

本は、本日、書店さんに到着。大手書店だと店頭に並んでいるかもしれません。
アマゾンはこちらから
入荷しました。

日本人の働き方は、私のメインテーマの一つで、渾身のノンフィクションです。ぜひお手にとってご覧いただければ幸いです。


                        ************
上のうまい表紙の装画は有名な影山徹さん、ブックデザインは新進気鋭のフォーマルハウトの黒岩二三さんです。
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新刊ができるまで①  涙の著者写真掲載拒否

2014年12月12日 | 新刊紹介 日本人の値段
一冊の本ができるまでには、
笑えることも、笑えないこともあるんですが、今回、一番ワロタのはこれですかね。
いや、ひどいのよー、口止めされたけど書いてやる(笑)。



さて、出版の進行も進み、表紙のデザインが上がってきました。

いい出来です。うれしい!!!

で、思いつきました。
そうだ、自分の写真も見返しの、プロフィールのとこに入れてもらっちゃお。
(註:私とて、最初からこういうたくましい性格だったわけではありません。
いろいろあったんです。詳しくはまた)。


写真は、以前カメラマンさんがおびえながら撮ってくれた、
自分的には奇跡の一枚がある。
……もうね、中年になると写真による落差が激しくて。


でも撮影の時、カメラマンさん、なぜあんな緊張してらっしゃったのかしら。私にはわからないわー。

たった一枚に、ずいぶん時間をかけて撮ってくださって。

いいのよ、ありのままに撮ってくださったら。

本当にいいんですよ、♪ありのーままーで。オホホホ。


……ま、この歳のありのままは犯罪になることも多い。



で、編集さんへ連絡しました。
「あのー、プロフィール写真、入れてほしいんですけど」

待つことしばし。メールが返ってきました。

「カバーじゃなくて、奥付の、
(註:本の一番裏の発行日とか、落丁していたらお取りかえします、とかがはいっているとこね)、

見えないところでいいですか



なんでよー(笑)。
普通は編集者さんのほうから、写真入れましょうよ、カメラマンも手配しました、とか言ってくるのに。
ひどいわー、ひどいわー。


でもって、国際電話がかかってきたときに、直接聞いてみました。

「なんでなんですかー。ひどいじゃないですか」


すると、返ってきた答えが、

「我々は、かっこいい本を目指してます! ( ・`ω・´)キリッ 


悪かったな、かっこわるい著者で。

悪かったな、売り上げに貢献しない容姿で。


……出版が延びた理由はこれではありません。念のため。

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