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田中大ブログ

とある学校の教員の日々の雑感です。なお、このブログに記載されている内容のすべては一個人の意見であり、学校とは無関係です。

高専教員の給与

2015年10月15日 | 学校風景
このブログのコメントに、「高専教員の給与はいかほどでしょうか?35歳の助教で額面550万円に届くでしょうか?」という質問がありました。

なかなか難しい質問で、生々しい話になるため答えにくかったのですが、何とか答えを書いておきました。
(答になっていなかったら、質問された方すいません。)

高専教員は基本的に「助教(1級)」「講師(2級)」「准教授(3級)」「教授(4級)」と給与体系が分かれていて、それぞれ給与が異なります。
また、各級毎に「号給」というのがあって、1級4号級(助教で4号給)とか、4級25号給(教授で25号給)とかいうので給与が決まります。
新任の場合は1号給から始まるかというとそうではなく、それまでの学歴や職歴などを勘案して最初の号給が決まるということなのですが、はっきりした計算式は公開されていないため、何号給から始まるかは、最初の給与をもらってみないと分からない、という感じになっています。

ま、ここら辺は普通の会社の給与規定と似たようなものだと思いますが。

他人の給与をそれほど詳しく聞いたこともないのですが、高専教員の給与が高いのか安いのか、なかなか難しいですね。
とある教員の話では、兄弟で高専出身で、兄は高専卒業後某企業に入り、弟は高専卒業後に編入学して博士課程まで修了して現在は高専教員。
その給与は約1.5倍の差がある(どちらが多いかは想像にお任せしますが)、ということでした。
また、企業から高専教員に赴任される方は、最初の給与明細を見て、「これ、冗談ちゃうの?!」と思われたりするそうです。

ま、体感からすると、大手企業よりも少ないけど、中小企業よりは多くて、地方で暮らす分には贅沢をしなければ問題なし、という感じでしょうか。

ま、この時代、定職があって、毎月お給料をもらえるというのは非常にありがたいことですので、私自身は満足しておりますが。

朝から生々しい(それほどでもない?)になってしまいました。
新しい研究ネタを考え始めていますが、ものになるかどうか?
新しく考えるネタの9割は駄目なんですが。
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2 コメント

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御礼 (ふふ)
2015-10-15 10:45:56
実に生々しい話で質問するのは憚られるところですがネット上という特異性もあり御質問してしまいました。しかしながら非常に真摯にお答えいただいたことは忘れません。高専は良い職場とは思います、他方、扶養すべきものがいる場合、高専を選択する上で独自の号俸と これに関する限定的な情報が引っかかり気になっておりました。挙げられた例では恐らく博士号によって号俸があがるのと 職歴換算の影響の取り合い関係のことを示唆されているのだと思います。どちらが高いかはわかりかねましたが、しかし1.5倍もの給与差が出るということは、給与が個々人の履歴に極めて大きく依存するということの理解にはつながりました。一番最大化される例は高専などで働きながら博士号を社会人博士で取った場合かなと勝手に理解しました。今回のエピソードと35歳助教の平均年収480万円という高専機構によって開示済みの値で想像することにいたします。ともかくこのようなぶしつけな質問に真摯に答えてくださったこと 大変感謝しております、再度御礼申し上げます
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補足 (田中大)
2015-10-15 11:05:02
1.5倍の給与差ですが、一方は高専卒業後ずっと企業勤務、一方は博士課程修了後ずっと高専勤務、での比較です。
ちょっと誤解があるかな、と思い補足です。
恐らくですが、修士課程、博士課程での経歴は、企業での経歴と同等に扱われるのではないかと思います。
ですので、高専で働きながら博士号を取っても、実は昇給にはあまり影響はなかったりします。もちろん昇任には影響を及ぼしますが。

高専機構の開示済みの値が480万円でしたら、恐らくその程度の額で間違いないと思います。
修士→博士→高専教員着任→35歳助教
修士→企業勤務→社会人博士取得→高専教員着任→35歳助教
では、(多分ですが)同等の給料かと思います。
ですが、
修士→企業勤務→高専教員着任→社会人博士取得→35歳助教
の場合は、着任時点で博士号を取得していないので、もしかしたら多少低くなるのかもしれません。
(ここら辺は私にもあまりわかりませんが。)

ただ、最近は公募の条件で「学位取得または見込み」が増えていますので、学位は必須になってきていると思います。

扶養される家族がいらっしゃっても、特に地方であれば物価も安いため、大丈夫ではないでしょうか。
同僚の皆さんもこの給料で生活されていますので。

では、またご質問があればどうぞ。
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