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某Y新聞の社説

2007年11月08日 10時27分03秒 | 日記
 このごろ某大手Y新聞の社説がやたら飛ばしています。

 いくつかタイトルだけピックアップしてみましょう。

 11月2日 海自撤収命令 活動再開への覚悟が問われる
 11月3日 沖縄集団自決 禍根を残しかねない政治的訂正
 11月3日 党首会談 政策実現へ「大連立」に踏み出せ
 11月4日 小沢代表辞意 それでも大連立を目指すべきだ
 11月7日 民主党対案 給油活動の代替策として疑問だ
 11月8日 普天間協議再開 移設問題を着実に前進させよ
 11月9日 小沢氏辞意撤回 民主党の未熟な体質が露呈した

 まあ、とにもかくにも与党&アメリカ賛美、民主批判ですね。
 民主党は若い政党で当然のことながら未熟な点もありましょう。小沢氏も岩波の『世界』の論文からして、党内の中枢部ときちんと意思疎通をしてモノをいっている感じはなく、唯我独尊になっていったところもありましょう。
 そもそも、小沢氏の辞意表明会見の様子もほとんどのメディアの報道とは温度差がありました。
 小沢氏は、国防をアメリカ追従から、国連決定にゆだねるよう基本路線の変更を主張していました。それを福田首相が飲んだということが会見では言われているわけです。これは日本にとって極めて大きなことです。ようはアメリカの属国から自立する第一歩なのですから。それを与党が受け入れたというのであれば、もろもろを捨てて大連立を考えてみる価値があるという判断もあながち分からないわけではないわけです。その後、首相はそれを否定してしまいますから、どっちが本当のことを言っているのかは分かりません。
 福田首相が小沢氏の国防についての考え方を受け入れたような受け入れないようなことを密室で伝えて、「大連立」なることを小沢氏が受ければ、民主党は必ずや混乱し、最悪の場合には分裂の危機にまで持っていけるだろうと踏み、その入れ知恵をナベツネなるこの社説を書いたじいさんと大勲位がしたのであれば、与党のほうが一枚上手ということになるでしょう。その後ろには、ロックフェラーがちょうど来日したりしていてアメリカの影がちらつきますね。

 日本は、国の形をアメリカの言いつけどおりにかえてきました。年次要望書問題が明らかにしているところです(『拒否できないない日本』関岡英之著)
 「なんでそんなことまでいうこと聞かなきゃいけないの?断ればいいのに」
 「そもういかないんだよねー」
 っていうので日本は大変なことになっています。食料自給率はカロリーベースで40%台まで下げられ、大規模小売店舗法改正で地方経済は空洞化しました。小沢氏からすると、アメリカ一国に追従するのか、国連の決定にゆだねるのかというのは、国民の生活を守るためのインフラ整備なのだと思います。なぜ「そうもいかない」のかというとアメリカの核の傘に守られているという軍事的な負い目があるからに他ならないわけですから。

 アフガニスタンの問題にしても、「アメリカがガソリンスタンドをしろというからやりました。国際社会(=ホワイトハウス)に感謝されています」っていうのと、「アフガニスタンをどうしたいのか、アフガニスタンの現場でそのために何が困っていて、日本に憲法の範囲内でできる貢献はないのか」を考えて国連に提案し(それがISAFだっていうのは行き過ぎのようですが)、多くの国とともに世界平和に向けて活動をするというのと、どちらがいいのか考えてみるべきでしょう。
 
 そう考えてみると、小沢さんの行動には理がないわけではなさそうです。もちろん断片的な情報ですべてが理解できたわけでも、もろ手を挙げて賛成というわけでもありません。ただ、大きな矛盾なく観察できる視点は存在するということです。
 むしろ、真実のアフガニスタン、真実の給油をきちんと報道せず、与党&アメリカ礼賛社説を垂れ流す大手メディアのほうに警戒したほうがいいのではないかとおもうのです。


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