新装開店☆玉野シンジケート!

セクシュアリティ・科学・社会・映画

世間体への決別は可能か?

2007年10月05日 13時31分18秒 | カミングアウト論
円山のてるさんんからコメントをいただきました。 こちらのエントリーをご覧ください。 ようは「カミングアウトをしていくほか、LGBTが社会的認知を得る手段はない」ということだとおもいます。 カミングアウトの是非ということであれば、カミングアウトをしていくほか存在を知らせる手段はないのだから、それをしていくしか社会的認知をあげていく手段はありません。 したがって、できる人はしたほうがいいわけです。 . . . 本文を読む

世間体原理主義

2007年10月02日 02時21分08秒 | カミングアウト論
 久々のカミングアウト論です。  要点は以前ほぼ出していると思います。  その理論的枠組みは伏見憲明氏の『欲望問題』への書評で大雑把には描いています。  「低能流「ゲイ」文章計画」の円山ノテルさんが、この問題に関連する話題をアップしてくださっています。    こちらからご覧ください。  要点は、「罪の意識ではなく、ゲイだなんてバレちゃったら恥ずかしい、みんなからバカにされる、除け者あつかいに . . . 本文を読む

生きがたさの根源

2007年02月26日 03時22分54秒 | カミングアウト論
 90年代リブの勢いは、自分たちがゲイであることで差別されている、セクシュアルマイノリティであることで差別されている、それを解消すれば生きがたさが消えるはずだという希望的観測が原動力になっていました。  現在、生きがたさの根源として多くの人が考えているのは、仕事のことでしょう。ことさら30代の人びとは、自分の周囲で先輩たちがどんどんリストラでクビを切られていった状況を見ています。その点、20代の . . . 本文を読む

中間層の変化

2007年02月09日 02時00分16秒 | カミングアウト論
 昨日長々と書いたので、その補足です。  昨日、正規分布グラフで(ホントに正規分布かどうかも分からないわけですがイメージ的に)、ボリュームゾーンにあたる50~70くらいのところが、現状としてはあまりカミングアウトをしていない(部分的にはカミングアウトをしているかもしれないが、極めて限定的)層だといいました。  以前は、カミングアウトができる業々ボーイズ層が少なかった分、現在の50以下のマリ . . . 本文を読む

カミングアウトという化学反応

2007年02月08日 06時39分12秒 | カミングアウト論
 より多くの人が社会の中でカミングアウトをすることが、「同性愛者の可視化」を推進し、同性愛者の社会的立場を改善するのだとすると、カミングアウトは推進されなければなりません。今までカミングアウトをしていない人が、カミングアウトをするために、どういったことが必要なのか。  これを化学反応のアナロジーで考えてみたいと思います。 化学物質が、化学反応を起こして、別の物質になるには、エネルギーが必要です。 . . . 本文を読む

カミングアウト・エリート

2007年02月06日 04時37分19秒 | カミングアウト論
 カミングアウトのリスクについて、北丸雄二さんが適切に書いています。  >大層な場合もあるけどね、それはだいたい、>相手が集団でピアプレッシャーに凝り固まっ>て、自分じゃどうにもできなくなるときです。>でもそれはホモフォビアの強さというよりも、>集団ヒステリアの強さなんだと思う。  おそらくこの分析は正しい。ことさら日本においては正しいと思います。 ゲイだからゲイをネタにいじめ . . . 本文を読む

マッキー騒動から考えるカミングアウト回避のインセンティブ

2007年01月24日 02時28分55秒 | カミングアウト論
 akaboshiさんがブログで紹介して波紋が広がったマッキーのカミングアウト騒動ですが、ここからカミングアウトを回避するメカニズムの1つについて考えてみましょう。実際に槇原さんが当てはまるのかどうかは分かりませんが、ぼくの観察ではよく見られる現象だと思います。  槇原さんは、曲がりなりにも(^^;;へテロということで活躍をしてきました。ですが、実質上、公然の秘密であることくらいだれもが百も承知 . . . 本文を読む

カミングアウトのインセンティブ

2007年01月23日 02時00分46秒 | カミングアウト論
 またまた乱れガク飯田明芳さんにコメントをいただきました。  そちらのコメントにも書いたのですが、もうちょっとインセンティブについて考えておきたいと思います。  まずインセンティブというのはなにか? よく「誘引」とか「動機」とか訳されます。  インセンティブは大きく二つに分かれます。 1つは個々の嗜好や価値観のようなもので、もう1つは社会制度やルールのようなもの。前半については、社会制度によ . . . 本文を読む

業々ボーイズとマリオ君は可逆的である。

2007年01月20日 03時12分16秒 | カミングアウト論
 資質的に業々ボーイズ的な要素が強い人(日本文化の中では普通に生きる限り利得が少ないので少数派)、マリオ君的な要素が強い人はいますが、絶対的なものではありません。  前にnobaraさんにコメントいただいたように、グラデーションもあるし、そのつどの戦略的な判断を人びとはしていますので、判断はそのつど異なります。業々ボーイズ的な要素が強い人でも、過剰な同調圧力を感じると自己主張をする利得が減りますの . . . 本文を読む

大人の定義

2007年01月20日 01時11分14秒 | カミングアウト論
 前にスキゾーさんからいただいていたコメントについて考えてみようと思います。 会社で同性愛をバカにする話があったり、行きたくもないキャバクラにつき合うこともあるけれど、いちいち波風を立てて場を乱したくない。空気を読んで周りとうまくやっていくことの方が、自分らしいあり方だし、どんな場合も自分の言うことが通るものじゃないから、ここはガマンするのが大人のやり方。  スキゾーさんによると、マリオ君 . . . 本文を読む

マリオ君と業業ボーイズ

2007年01月17日 02時43分32秒 | カミングアウト論
 まえにA群、B群なんてまったくもって色気のない言い方をしておいたら、コメントで悦子☆さんに命名をしていただきました。ありがたいです。 業の深いオカマたちだから、“業業ボーイズ”とかどうスカ? 自分をさらしてパフォーマンスするのが“業業ボーイ(ズ)”だとしたら、“マリオネット”のように<場>に操られるようにパフォーマンスするのがB群の方々だとは言えないでしょうか。だから、A群が“業々ボー . . . 本文を読む

日本の同性愛嫌悪について

2007年01月14日 02時06分52秒 | カミングアウト論
 前のエントリーをしてから、GBrをつらつらと見ていたら、こちらのブログを発見。  結構、どぎつい題名だったのでみてみましたところ、別のブログの紹介でした。  もとの「乱れガク飯田明芳」ブログさんのほうは、トラックバックもできますが、「ジャックの談話室」はトラックバックもコメントも出来ない設定になっています。  さて、ジャックさんのブログの主張は…… 断言しますが、一部のゲイリブにかぶ . . . 本文を読む

人生の分かれ道

2007年01月13日 02時20分25秒 | カミングアウト論
 昨日の記事の、『渚のシンドバッド』から考えました。 ☆映画の復習   『渚のシンドバッド』の岡田君扮する伊藤君が、教室でアウティングをされてから、「本当の言葉」を求めるようになるといいました。  しかし、これはやはり日本的には、大切なモチーフなんだろうと思うんですよね。同調圧力の極めて強い社会であり、個々人の違いを尊重するより「和」を重んじる社会。つまり阿部謹也先生のいう「世間 . . . 本文を読む