ウッデイクン残日録   日残りて昏るるに今だ遠し   

歳だからという固定観念を捨て、残りの人生、やりたいことをやりたい

働き方改革

2018-03-25 | 政治
2015/2 尾白ワシ(羅臼)

過労死が続出する問題から、今国会で働き方改革が論議されている。
日本の労働時間に対する欧米との違いについて経験したことをもとに書いてみよう。

約40年前、米国から輸入する機材の品質の悪さに何度もファックス(当時はネットがない)
でクレームをつけたが一向に改善されない。
工場に行って状況を見てこいと言われてロス郊外の工場に出かけ、出荷待ちになっている機材を
工場の担当者と一緒に調査し、問題点について指摘をした結果、即刻全数出荷停止となった。
工場の廊下などに機材が並ぶ状態となり、設計をはじめ全体で対策に取り組むことになった。
日本なら当然休日返上、深夜まで対策に取り組むところだが、驚いたことに広大な駐車場の
車が、勤務時間の5時を過ぎると瞬く間になくなり、1時間もしないうちに数台の車しか
残っていない。
これがアメリカ! 日本製品ボイコットが始まる少し前のことだが、働き方の違いを見て
むべなるかなの思いを強くした経験だった。
このころの新聞で、欧州のビジネス街でも夜遅くまで電気のついているのは日本企業だけという
記事を読んで、同じようなことを実感した。

この後米国では日本製品ボイコットが激しくなったが、今トランプ政権が中国の鉄鋼製品関税の
値上げを言っているのと同じこと。
欧米諸国にとっては、決められた時間働き、後は個人の時間を楽しむという生活パターンを崩される
ことになり、嫌悪感をもってとらえられても仕方がない。
このころ感じたことに、一生懸命働き労働コストを安くしても、為替レートが円高になればゼロに
戻る。終わりのないバカな日本の労働感覚というものだった。

今は日本に代わって中国という巨大で安価な労働力を持つ国が世界経済を蹂躙しつつあり、
為替レートを開放していないことからトランプ流の政策が出てくるのも仕方ないか。

経営者も自民党の感覚も、昔の「japan as nunber one」の頃と同じ右肩上がりなんだろうか?