山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

「千歯こき」ついにデビュー

2020-04-19 21:12:17 | 農作業・野菜

 4月の上旬に「千歯こき」の修理をする。板の割れがひどかったので取り換えることにする。相変わらず捨てずにあった端材を利用することができた。よく見ると、この台は台形であるのがわかった。

         

 同じ厚さの板と幅広い板がぴったりの板を探すのに時間がかかる。これでいよいよ本番を迎えられる。本当は12月早々には終わっていたはずだったが、グータラ病は完治していない。

    

 昨年に収穫しておいたエゴマをしごいてみる。枝が長ければ足踏み脱穀機を使うはずだったが、枝を短く収穫したのが失敗。そこで、千歯扱きの出番となったわけだ。足踏み脱穀機より自分のペースでゆっくりできるのが千歯こきの良さであるのがわかる。足踏み脱穀機は大量な処理にはいいが、手が巻き込まれる危険がある。

        

 4種類くらいの目がある「ふるい」を使ってとりあえず殻を除去する。まだ小さいゴミが混じっているので、これからは「唐箕」の出番だ。今月中には完了といきたいものだ。千歯こきの技術革新は、元禄期の大阪にはじまり50年間の間に全国に広まる。エネルギーはゼロというエコな農具でもある。それまでは、竹でできている割りばしみたいな「こき箸」の隙間で脱穀していたから大変な労力が必要だった。だから、この技術革命は明治・大正期まで活用されていたわけだ。

       

       

 千歯扱きには、稲用と麦用とがあるのを始めて知った。歯の隙間が密なのが稲用(上画像)。丸みがあり隙間がやや広いのが麦用(下画像)。したがって、わが家の千歯こきは麦用らしい。もしくは両用かもしれない。(二つの画像は京都府精華町教育委員会から)

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