先日、町内にある「うの茶園」を訪れ、自前の新工場でできた紅茶を購入。農薬不使用・有機質肥料による栽培を基本に、台湾に出かけて学んできた経験を活かした「和紅茶」を作っている。
ダージリンと紅ほまれを交配した「べにふうき」を紅茶にしている。封を開けてさっそく急須に入れて飲んでみると山で作られた渋みの少ない甘味とフルーティーな香りが伝わってくる。わが家では自家製のショウガパウダーを入れて「うの紅茶」をいただいている。
紅茶は、「 茶摘み → 陰干し(萎凋) → 揉捻(ジュウネン・揉みつぶす) → 発酵→ 乾燥 → 完成 」という流れで作られる。
図書館で借りた、藤原一輝監修『ニッポンの地紅茶/完全ガイド』枻(エイ)出版社、(2019.10)には、全国の地紅茶生産者が紹介されている。最近は「和紅茶」というネーミングも広く使われはじめてもいるが、「地紅茶」は民間のお茶生産者主導でネットワーキングされているのが特徴だ。地紅茶生産地は560か所になっているという(2015年現在)。
本書によれば、「地紅茶」という呼び名は、1998年鳥取県大山町で生まれ、2002年には第1回全国地紅茶サミットを主催している。したがって、昨年で18回のサミットを迎え数千人規模になっているという。その興隆の理由は、緑茶の低迷による茶畑の荒廃・日本のお茶文化の衰退を何とかしようという危機意識や地域おこしの表れでもあるようだ。「地ビール」のような地域の特産物になっていく可能性に満ちている気がするが、マスコミの反応は相変わらず鈍い。生産者の地道な努力を大いに応援してほしいものだ。