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山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

山の鍛冶屋の片桐保雄さんを訪ねる

2014-03-15 21:18:29 | 旅行・散策
 「北遠山里めぐり」のイベントのポイントに、全国で「金原鎌」を作る唯一の職人である片桐鍛冶店をアタックした。
 急峻な山が並び立つ斜面にへばりつくように集落がある。

   
 佐久間ダムや鉱山をはじめ林業が盛んな頃、旅館もあるミニ商店街が形成される。
 天竜川の奥深く佐久間町の山里にその鍛冶屋があった。

             
                  
 町には10軒もあった鍛冶屋はいまでは片桐さん1軒しか営業していない。
 80歳を越える高齢にもかかわらずパワフルで話も多彩だ。
 快く仕事場を案内してくれた。

 
 機械のハンマーや鉄鋼を叩く台やコークスなどが見える。
 注文の多くはさすが明善鎌ではなく、鉈や包丁が多いという。

                
 これから鋼と合体される完成前の鉈が転がっている。
 すべての工程をひとりでこなす職人である。
 「金原鎌」は、堅い柴や雑木が切れるよう明善が改良した天竜独自の鎌だ。

   
 そういえば、わが家にも「金原鎌」があったことを思い出す。
 刃がやや広く、丸みがあり、柄の近くは鉈になるうえに、長い柄があるので下草刈りを立ったままできるという優れものだ。

 静か過ぎる山の商店街に黙々とトンテンカンテンを鳴らす片桐鍛冶屋さんの継続力に敬服するばかりだった。
コメント (5)
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