屋根の中にあるのはそれだけまわりの信心やつながりが深いということにちがいない。

いかにも円満そうな地蔵菩薩に、カラフルなおべべがお似合いでござる。
高さは立派なもので、いまだに心をくだいてくれる地元の人がいる。

板碑状の石に彫られたお地蔵さんの素朴さがなにより。
四角い板碑に彫られているのが珍しい。

左手に赤ちゃんを抱えているのだろうか。
右手は錫杖のようだ。
座っているお地蔵さんは少ない。
丸型の光背らしきものがなんとかついている。
朽ち果てそうな3体のお地蔵さんは往時の悲喜劇をふまえ、表情を越えて土くれになろうとしている。
お地蔵さんは人間のつながりが遮断されていく今をどのように見ていらっしゃるのだろうか。