(TOP画像は、箕面ビールのHPより)
■そもそもの経緯
僕が、そのビールを知ったのは。
マイミク、もっちゃんさんのMixi日記にてである。
もっちゃんさんは、堺筋本町にひっそりと隠れ家のように存在する
ビール・バー「BEER HOP」のマスター。
このブログにお立ち寄りいただき、コメントをいただいたことから
親交させていただき、マイミクにもなっていただいた方である。
が。
こちらは今は大阪を離れて単身赴任中の身。
なかなか、お店に顔を出すまでには至らなかった。
それが…。
或る日のもっちゃんさんの日記を見て、いてもたってもいられなく
なってしまった。
以下、その全文を引用させていただく。
※ もっちゃんさんのご許可を戴いています。
「前回の日記で書いたすごいビールが今日、明日にでも出せそうです!
そのビールは、ジャジャン♪
W-IPA fresh hop です!
箕面ビールの工場長が昨年からお世話になっている志賀高原の
ホップの栽培農家にて手摘みのお手伝いをしています。
普段はカスケードやアロマホップを乾燥させてつぶして
ペレット状にしたものを輸入して仕込んでいるのですが、
そちらで労働のお礼に「信州早生」という国産ホップをいただいて
帰り、その生のホップを使って、ほんの少量ですが飲食店向け
にだけに仕込んだW-IPAをBEER HOPでゲットしました!
1タンクしか仕込んでないので次に手に入るかどうかわかりませんが、
とりあえず樽一本はうちの店にあります。
僕もまだ飲んでませんのでとても楽しみです!
この、
超~レアもの限定W-IPA fresh hopを飲みに来て下さいませ! 」
う~ん。
まるで、ホップのアロマが行間から立ち上り、鼻腔を満たして体に
染み渡るような文章ではないか。
僕が、矢も盾もたまらなくなった心境に、共感戴ければ幸いである。
ちょうどその頃。
さる妙齢のご婦人とデートの約束を取り付けた僕は。
渡りに船とばかりに、もっちゃんさんに連絡。
此度のBAR「BEER HOP」初訪問となった次第である。
■そして、当日
待ち合わせは、夜8時を目途にお店に集合。
既に彼女には、グルナビの地図情報も送ってある。
僕が仕事帰りなため、時間が読み切れないこともあって。
駅等で待たせるのも申し訳ないので、お店での集合となった次第。
とはいえ。
僕も初めて行くお店である。
事前に地図は検索し、確認したものの、やや不安を覚えつつ堺筋本町に
到着。
お店を目指して歩いていくと…。
目の前に、見慣れた背中が。
おお。
これぞ、運命の引き合わせ。
やはり僕達は、見えない縁で繋がっているんだね。
歯が歯茎から数ミリほど浮き上がりそうな台詞は脳裏だけに押し留めて
肩を軽く叩く。
驚いて振り向き、僕を認めて笑顔に変わる表情が素敵だ。
連れ立ってお店に向かう。
駅からほんの数分の距離の裏通りに、BAR「BEER HOP」の
在り処を示す看板が控え目に自己主張をしていた。
看板の間をすり抜けるようにして、ビルの通路を進むと、唐突に
お店のカウンターが広がっていた。
ここが、BAR「BEER HOP」だ。
時に、午後8時。
マスター・もっちゃんさんに告げていた到着時間JUSTである。
カウンターの向こうで、優しげな笑みを浮かべ「いらっしゃいませ」
と告げるもっちゃん。
Mixiのハンドルネームを名乗り、挨拶をする。
カウンターしか無い店内には、既にそこそこのお客さんで埋まっている。
その中を、二席空いていた場所へ、何とか腰を落ち着ける。
ご注文は?とのもっちゃんさんに応えて、
当然発する言葉は 「W-IPA fresh hop!」。
僕がL、ご婦人がMサイズをそれぞれ注文。
もっちゃんさんが、カウンターの向こうで大きなレバーを操作するのが
見える。
どうやら、あのレバーがビールの貯蔵タンクに繋がっているようだ。
レバーを操作する真剣な目つきは、流石プロのものである。
そして、いよいよ眼前に噂のビールが登場!である。
この段階ではまだ飲まないで。
少しすると、泡が落ち着くので、それから。というマスターのお言葉を
受けて、しばしの間ウエイティング。
いやなに。
ここで、わずかばかりのお預けを食おうとも、待てば待つだけ期待度も
いや増すというものである。
いや。
こうして待っていても。
目の前のグラスから立ち上ってくる、えも知れぬホップのアロマの
官能ときたら!
徐々に泡立ちが変化していくグラディエーションの妙も素晴らしい。
ホップの香る琥珀色の海が、眼前に広がるような感覚に捕らわれる
この幸せ。
そして…。
数分後、落ち着いた状態となったビールがこれである。
ゆっくりとグラスを手に取る。
顔の傍で、もう一度濃厚なホップのアロマを味わった後に。
徐(おもむろ)に、口に含む。
!!
なんだ?
このスムーズな喉越しは?
アルコール度数が9%と高目なのに、実に優しい味わいだ。
我の強い、自己主張をする訳ではないのに。
飲み進めるほどに、体の中にしっかりと苦味が根付いていく。
そんな、不思議な味わいのビールを僕は初めて飲んだ。
そもそも、IPAとは、Indhian Pale Aleの略。
イギリスが、まだインドを植民地にしていた頃に。
インドまで送り届けるために、ホップをふんだんに使用して製造
されたビールなのだとか。
そして、冠につけられたWはダブル=更に原料を倍増していると
いうこと。
だが。
そうした薀蓄は、後から語ればよい。
今はただ。
素直に、無心に。
この香りと味の饗宴を楽しむこととしよう…。
この、W-IPA。
「BEER HOP」の仕入れ元である箕面ビールからも購入可能
である。
ただ、もっちゃんさんの日記にもあるとおり、限定製造された
特別醸造バージョンを味わうことが出来るのは、ごく限られた
店頭でのみ。
これを読んで、飲んでみたい!そう思っていただけた方は。
是非、BAR「BEER HOP」まで。
日曜以外は、土曜、祝日もオープン。
時間も、午後5時半から午前0時まで営業中である。
料理も定評があり美味しいこのお店。
広く知られて欲しいような。
いつまでも、自分達の隠れ家であってほしいような。
そんな矛盾した思いに駆られながらも、やっぱり紹介したくなる。
いい、お店である。
ご馳走さまでした。マスター・もっちゃんさん。
(この稿、了)
■そもそもの経緯
僕が、そのビールを知ったのは。
マイミク、もっちゃんさんのMixi日記にてである。
もっちゃんさんは、堺筋本町にひっそりと隠れ家のように存在する
ビール・バー「BEER HOP」のマスター。
このブログにお立ち寄りいただき、コメントをいただいたことから
親交させていただき、マイミクにもなっていただいた方である。
が。
こちらは今は大阪を離れて単身赴任中の身。
なかなか、お店に顔を出すまでには至らなかった。
それが…。
或る日のもっちゃんさんの日記を見て、いてもたってもいられなく
なってしまった。
以下、その全文を引用させていただく。
※ もっちゃんさんのご許可を戴いています。
「前回の日記で書いたすごいビールが今日、明日にでも出せそうです!
そのビールは、ジャジャン♪
W-IPA fresh hop です!
箕面ビールの工場長が昨年からお世話になっている志賀高原の
ホップの栽培農家にて手摘みのお手伝いをしています。
普段はカスケードやアロマホップを乾燥させてつぶして
ペレット状にしたものを輸入して仕込んでいるのですが、
そちらで労働のお礼に「信州早生」という国産ホップをいただいて
帰り、その生のホップを使って、ほんの少量ですが飲食店向け
にだけに仕込んだW-IPAをBEER HOPでゲットしました!
1タンクしか仕込んでないので次に手に入るかどうかわかりませんが、
とりあえず樽一本はうちの店にあります。
僕もまだ飲んでませんのでとても楽しみです!
この、
超~レアもの限定W-IPA fresh hopを飲みに来て下さいませ! 」
う~ん。
まるで、ホップのアロマが行間から立ち上り、鼻腔を満たして体に
染み渡るような文章ではないか。
僕が、矢も盾もたまらなくなった心境に、共感戴ければ幸いである。
ちょうどその頃。
さる妙齢のご婦人とデートの約束を取り付けた僕は。
渡りに船とばかりに、もっちゃんさんに連絡。
此度のBAR「BEER HOP」初訪問となった次第である。
■そして、当日
待ち合わせは、夜8時を目途にお店に集合。
既に彼女には、グルナビの地図情報も送ってある。
僕が仕事帰りなため、時間が読み切れないこともあって。
駅等で待たせるのも申し訳ないので、お店での集合となった次第。
とはいえ。
僕も初めて行くお店である。
事前に地図は検索し、確認したものの、やや不安を覚えつつ堺筋本町に
到着。
お店を目指して歩いていくと…。
目の前に、見慣れた背中が。
おお。
これぞ、運命の引き合わせ。
やはり僕達は、見えない縁で繋がっているんだね。
歯が歯茎から数ミリほど浮き上がりそうな台詞は脳裏だけに押し留めて
肩を軽く叩く。
驚いて振り向き、僕を認めて笑顔に変わる表情が素敵だ。
連れ立ってお店に向かう。
駅からほんの数分の距離の裏通りに、BAR「BEER HOP」の
在り処を示す看板が控え目に自己主張をしていた。
看板の間をすり抜けるようにして、ビルの通路を進むと、唐突に
お店のカウンターが広がっていた。
ここが、BAR「BEER HOP」だ。
時に、午後8時。
マスター・もっちゃんさんに告げていた到着時間JUSTである。
カウンターの向こうで、優しげな笑みを浮かべ「いらっしゃいませ」
と告げるもっちゃん。
Mixiのハンドルネームを名乗り、挨拶をする。
カウンターしか無い店内には、既にそこそこのお客さんで埋まっている。
その中を、二席空いていた場所へ、何とか腰を落ち着ける。
ご注文は?とのもっちゃんさんに応えて、
当然発する言葉は 「W-IPA fresh hop!」。
僕がL、ご婦人がMサイズをそれぞれ注文。
もっちゃんさんが、カウンターの向こうで大きなレバーを操作するのが
見える。
どうやら、あのレバーがビールの貯蔵タンクに繋がっているようだ。
レバーを操作する真剣な目つきは、流石プロのものである。
そして、いよいよ眼前に噂のビールが登場!である。
この段階ではまだ飲まないで。
少しすると、泡が落ち着くので、それから。というマスターのお言葉を
受けて、しばしの間ウエイティング。
いやなに。
ここで、わずかばかりのお預けを食おうとも、待てば待つだけ期待度も
いや増すというものである。
いや。
こうして待っていても。
目の前のグラスから立ち上ってくる、えも知れぬホップのアロマの
官能ときたら!
徐々に泡立ちが変化していくグラディエーションの妙も素晴らしい。
ホップの香る琥珀色の海が、眼前に広がるような感覚に捕らわれる
この幸せ。
そして…。
数分後、落ち着いた状態となったビールがこれである。
ゆっくりとグラスを手に取る。
顔の傍で、もう一度濃厚なホップのアロマを味わった後に。
徐(おもむろ)に、口に含む。
!!
なんだ?
このスムーズな喉越しは?
アルコール度数が9%と高目なのに、実に優しい味わいだ。
我の強い、自己主張をする訳ではないのに。
飲み進めるほどに、体の中にしっかりと苦味が根付いていく。
そんな、不思議な味わいのビールを僕は初めて飲んだ。
そもそも、IPAとは、Indhian Pale Aleの略。
イギリスが、まだインドを植民地にしていた頃に。
インドまで送り届けるために、ホップをふんだんに使用して製造
されたビールなのだとか。
そして、冠につけられたWはダブル=更に原料を倍増していると
いうこと。
だが。
そうした薀蓄は、後から語ればよい。
今はただ。
素直に、無心に。
この香りと味の饗宴を楽しむこととしよう…。
この、W-IPA。
「BEER HOP」の仕入れ元である箕面ビールからも購入可能
である。
ただ、もっちゃんさんの日記にもあるとおり、限定製造された
特別醸造バージョンを味わうことが出来るのは、ごく限られた
店頭でのみ。
これを読んで、飲んでみたい!そう思っていただけた方は。
是非、BAR「BEER HOP」まで。
日曜以外は、土曜、祝日もオープン。
時間も、午後5時半から午前0時まで営業中である。
料理も定評があり美味しいこのお店。
広く知られて欲しいような。
いつまでも、自分達の隠れ家であってほしいような。
そんな矛盾した思いに駆られながらも、やっぱり紹介したくなる。
いい、お店である。
ご馳走さまでした。マスター・もっちゃんさん。
(この稿、了)
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