活字の海で、アップップ

目の前を通り過ぎる膨大な量の活字の中から、心に引っかかった言葉をチョイス。
その他、音楽編、自然編も有り。

からくりサーカス(2) 藤田和日郎 少年サンデーコミックス

2007-11-17 01:47:59 | マンガの海(読了編)
うーん。
面白い。実に面白いぞ。からくりサーカス。

読み続ける手が止められない。

当初、1巻毎にレビューを書く積りでいたが、気がつけばもう27巻まで
あ!!!!!!という間に読み進んでしまった。

前作「うしおととら」でも縦横無尽に張り巡らされた複線が縒り合わさり、
解き解されてクライマックスに収斂していく展開は見事だったが、
本作では更に磨きがかかっている。

レビューの1で紹介したゾナハ病。

なんでこんな不自然な病気を、作者はわざわざ作中に持ち込んだのだろう?と、
当初は不可思議、かつ若干有り得ね~と斜めに見てしまっていたが、
そんな思いは読み進むにつれ早々に霧散してしまった。

ゾナハ病は勿論のこと、各巻毎に散りばめられた伏線と、明かされる謎が
重層に積み重なり、それらに熱い血潮を注ぎ込むが如く、作者の思いを
作中人物が具現化していく。

”しろがね”が操るからくり人形・アルルカン(道化)。

両者の関係は、「うしおととら」のキリオと九印との関係を少し彷彿と
させるが、更に洗練され、かつ奥の深いものへと昇華されている。

しかも、「うしおととら」ではとうとう正面きっては扱われなかった
恋愛という人が生きる上での必然たる感情にも、本作ではきっちりと
取り組まれている。

レビューの1でも書いたような名台詞は随所にあるが、
もはや改めて引用するような野暮はすまい。
#どうしても書きたい台詞があれば、書いちゃうかもしれないけどね。

少しでもこのレビューを読んで心が動いた方は、
黙って読むべし。

その期待は、決して裏切られないことを、明言しておく。

残りの巻数も20巻を切ってしまった。

早く大団円を見たいが、読み終わるのが寂しい。

そんな思いでページを繰る日々である。

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