
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・再々中断していた「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開します。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理しているので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・223回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。必要に応じて、なるべく、同記事内容も再録いたします。
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●熟語の読み・一字訓読(その303)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<餡:アン、カン> *アン(唐音)カン(漢音)*カン音熟語ナシ。*アン音は中世の中国・江南地方の中国語をまねた唐宋音(漢字源)
・餡蜜(アンミツ)、肉餡(ニクアン)、葛餡(くずアン)、白餡(しろアン)、餡掛(アンかけ)、餡転餅(アンころもち)
<餤:タン、すす(む)、すす(める)、く(う)、く(わせる)>
*4辞典とも音熟語ナシ。 *「すすむ」から転じて、どんどん浸食する・進行してひどくする意あり(漢字源)
「盗言、孔だ甘し、乱、是を以て餤(すす)む」(詩経・小雅・巧言)
<餬:コ、かゆ、くちすぎ(する)>
・かゆ、くちすぎ(する):餬口(ココウ)=かゆを食べる。転じて、くちすぎする・暮らしをたてる、餬饘(コセン)=かゆ (「饘」は対象外漢字)
・その他:(餬=“糊”と通用する) *餬帛(コハク)=絹に糊する *餬紙(コシ)=紙を貼る
<餽:キ、おく(る)、おくりもの> *漢検2「おくりもの」訓ナシ
・おく(る):饋遺(キイ)=食物を贈る、餽餌(キジ)=食べ物をおくり与える、餽賜=おくりたまう、餉餽=外にある者に食物を送ること
・おくりもの:饋贈(キゾウ)=おくりもの、餽餉=食べ物をおくる、そのおくりもの。餽運=糧食を運ぶ
*他に「まつる、死者の霊に食物をまつる」意あり→「餔餽」(大字源)
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