
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・再々中断していた「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開します。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理しているので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・223回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。必要に応じて、なるべく、同記事内容も再録いたします。
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●熟語の読み・一字訓読(その304)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<餾:リュウ、む(す)、むしめし> *漢検2「むしめし」訓ナシ(意味欄にはあり)
・む(す)、むしめし:餾飯、蒸餾、乾餾
<饋:キ、おく(る)、すす(める)、おくりもの、たべもの> *漢検2「たべもの」訓なし(意味欄には“すすめる、たべもの”とあり)
・おく(る)、おくりもの:饋遺(キイ)=物をおくる。饋糧。饋詒(キイ)=饋貽(キイ)=物をおくる、おくりものをする。饋肉、饋米、饋薬、饋礼=進物をおくる、贈物。饋芻=刈草をおくる、饋歳=お歳暮、饋答=返礼の贈り物、品物の送り合い。饋賂(キロ)=おくりもの
・すす(める)、たべもの:饋食(キショク)、饋饌(キセン)=尊者にすすめる飯食、饋薦(キセン)=食物をささげすすめる、供物をすすめる。饋餉(キショウ)=かれいい、糧食、餽餉。饋膳(キゼン)=食膳にすすめる
<饑:キ、う(える)、ひだる(い)>
・う(える)、ひだる(い):饑饉、饑渇、饑餓、饑窮=うえて苦しむ、饑溺(キデキ)=うえることと溺れること→民のひどい苦しみのたとえ(大字源)、饑匱(キキ)=うえて食物に乏しい、饑耗(キコウ)=うえつきる、饑歉(キケン)=うえて食が足らない。饑寒。饑色=ひもじい様子、貧にやつれた色つや。うえやつれる(字通)
*漢検2 意味①穀物が実らない、食物が不足する 意味②うえる、ひもじい、ひだるい
<饒:ジョウ、ニョウ、ゆた(か)、ゆた(かにする)、おお(い)、あま(る)、ゆとり> *ニョウ(呉音)音熟語ナシ。
・ゆた(か)、ゆた(かにする)、おお(い)、ゆとり:(漢検2「ゆとり」訓ナシ、意味はこの項で一緒にあり) 饒舌=多弁、肥饒、豊饒、富饒、沃饒、饒贍=ゆたかに足る=饒足、饒侈=ゆたかに足りる、饒優=ゆたかに多い、饒衍=ゆたかにあまる。饒財、饒広、饒沃、饒楽=ゆたかで楽しむ、饒益(ジョウエキ)=多く物をもっていること、
・あま(る):(漢検2「あま(る)」訓なし。意味:余る、物が十分である意)饒溢(ジョウイツ)=みちあふれる、饒奢=おごり、おごって贅沢をする。費饒、餘饒(*「餘」は対象外。餘饒=余饒か?)
*「ゆるやか、ゆるす」意:饒人=饒先=人にゆずる、ゆるす
<饌:サン、セン、そな(える)、そなえもの、く(う)>
*漢検2「く(う)」訓ナシ。意味②にはあり。 *熟語はすべて「セン」音。サン音熟語見当たらず。
(大字源:サン・センともに漢音(呉音は“ゼン”) 漢字源:サン音ナシ。セン(漢音)ゼン(呉音))
・そな(える)、そなえもの:酒饌、饌米、饋饌、神饌、饌饋=膳立てした食物をすすめる、饌賓=客に供する。具饌、玉饌
・く(う):饌餔=食物、食事。また、食物をくらう。饌所=のみくいする場所=食堂、饌具=食器
・その他(めし・たべものの意):佳饌、嘉饌、雅饌=よい食べ物、ごちそう。饌珍=めずらしい食物=珍味。羞饌。
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