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我孫子・手賀沼と愛猫レオンの徒然日記。漢検1級チャレンジャーの方の参考となるブログ。2018年7月から“俳句”も開始。

熟語の読み・一字訓読(その302) 飫 餃 餉 餒 餔   

2016年08月28日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・再々中断していた「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開します。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理しているので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・223回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。必要に応じて、なるべく、同記事内容も再録いたします。
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●熟語の読み・一字訓読(その302)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<飫:オ、ヨ、あ(きる)、さかも(り)> *オ(呉音)ヨ(漢音) *オ音の熟語は地名のみ(後記参照)。
・あ(きる):(腹いっぱいになる意)厭飫(エンヨ)、飽飫(ホウヨ)、飫賜=十分に酒食を賜ること、飫饒(ヨジョウ)=たべものが多い、食物のゆたかなこと。飫腹=腹いっぱいに食べる、飽食する。飫餐、飫=あきるほど聴く、飫聞=聞きあきる
・さかも(り):(私・内輪のさかもりの意)飫宴(ヨエン)、飫歌
(参考―既掲載記事―)
●漢字から古代に思いを馳せる・・・
・「飫:ヨ、オ、あ(きる)、さかも(り)」の字を調べていて、訓に該当する熟語はほとんどすべて「ヨ」音読みだった・・・飫賜、飽飫、厭飫など・・・が、「オ」音は無いのか、辞典をペラペラ捲っていたら、「飫肥(オヒ)(漢字源:オビ・オブ)」「飫富(オフ)(漢字源:おとみ、おぶ)」なんてのがあった。よくよく見ると、「オ」音は呉音。で、これらの熟語はそれぞれ、飫肥(オヒ)=(昔の)日向の国、飫富(オフ)=大和の国の古地名・・・ということ(大漢和)。こんなところにも古代の歴史を感じる・・・おそらく、卑弥呼(ホントは「俾弥呼(ヒミカ)」)や壹与(イチヨ)の頃にはすでに倭国に入ってきていた漢字(本来の中国の音。いわゆる“漢音”ではない音)で、「飫(オ)」読みだったんだろな、古くからの、いや、三国時代の魏から南北朝のころにかけての南朝の言語だろう、とかなんとか想像しながら、中国と日本(倭国)の古代に思いを馳せてしまった。こんな楽しみ方もありますねえ・・・。漢字っておもしろい(^^)

<餃:コウ、あめ> 
漢検2:①中国料理「餃子(コウシ)」=ぎょうざ)に用いられる字。 ②あめ(飴)
・あめ:(=飴(イ)):餃餌(コウジ)=生した肉饅頭(屑米の粉を飴に和してつくったもち)、餃子(コウシ)=ぎょうざ

<餉:ショウ、かれい、かれいい、かて、おく(る)、かたとき>
 *漢検2「かたとき」訓なし(意味③に“食事をするくらいの短い時間、かたとき”)。
・かれい、かれいい、かて:朝餉(チョウショウ/<あさげ>)、午餉(ゴショウ/ひるげ)、仏餉(ブッショウ)=仏壇の前の供え物、<夕餉(ゆうげ)>、餉米、餉麦、餉饋=兵糧、餽饌、糧饋、軍餉、飯餉
・おく(る):餉給、餉餽=外にある者に食物を送ること、餉遺(ショウイ)=食物を贈る=饋贈(キゾウ)=饋遺(キイ)
・かたとき:一餉(イッショウ)、餉時(ショウジ)

<餒:ダイ、う(える)、くさ(る)> 
・う(える):餒饉(ダイキン)、寒餒、饑餒、凍餒、貧餒・・・
・くさ(る):餒敗(ダイハイ)=腐敗、餒魚=魚餒、餒爛(ダイラン)

<餔:フ、ホ、ゆうめし、く(う)、やしな(う)、ゆうぐ(れ)> *フ(呉音)ホ(漢音) *フ音の熟語見当たらず。
*漢検2「ゆうぐ(れ)」訓ナシ。(意味欄には記載あり、熟語「餔時」もあり←ただし、漢検2では意味①の“ゆうめし、夕食”の項で記載されている。)
・ゆうめし:餔餐=夕飯、餔食=食事、ゆうめし。餔時=夕食のとき
・く(う):餔啜(ホセツ)=食らいすする=餔歠(ホセツ)
・やしな(う):(くらわす、食をあたえる意。≒ほぼ、「く(う)」と同義か・・・。餔餽(ホキ)=食物を食わせたり贈ったりする。
・ゆうぐ(れ):餔時(ホジ)=①夕食のとき、申の刻
(参考)「餔時」
漢字源:夕食の時刻。夜になろうとする時刻のこと。大字源:夕飯どき。申の刻(午後4時ごろ) *漢字源に「日餔」(=日の沈む頃)という熟語あり。ただ、本来は「日晡」という熟語らしい・・・「晡」:対象外漢字。

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