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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
●「模擬試験問題 補習版その3」を取り急ぎ配信します。文章題とごく一部の設問を除き、ほとんどの設問を漢検漢字辞典第2版より蒐集しています。
●「その4」「その5」もほぼ完成していますが、「その3」の出来具合は如何でしょうか(^^;)トライ結果やコメント次第で、手直しをするかも知れませんので、ぜひ、ご連絡・ご評価をよろしくお願いいたします👍
●本番に向けてまだまだ時間もあり、万全の態勢でない状態でトライされるでしょうから、その分を考慮すると、80%程度(160点程度)の点数獲得でしょうか・・・いや、もう、難易度評価はヤメます(^^;)・・・といいながら、冒頭の記事の中に「・・・難易度ー並ー」と入れちゃってる私・・・(^^)どこかの協会さんみたいに首尾一貫していない?(^^)?
●なお、誤りなどありましたら、厚かましいお願いで恐縮ですが、また、ご指摘・ご訂正の連絡もいただけたら幸いです👍
<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題 補習版その3(漢検準拠・難易度―並―)>
(一)次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.人から謗嗤を受ける
2.鼇魚とはおおすっぽんのことだ
3.奚奴とは女の奴隷のことをいう
4.金簪を挿頭す
5.娃鬟が目の前を通り過ぎる
6.猗頓の富を蓄える
7.至る所で欹歟の声が聞こえる
8.子孫のための貽謀がある
9.廟に彝器が供えられている
10.異物を咽下した
11.国境の衛戍に務める
12.碁子麺は美味しい
13.噎鬱として気分がすぐれない
14.仏の功徳を讃える唄頌が聞こえる
15.倭の女王・卑弥呼のもとに塞曹掾史・張政が派遣された
16.水が潺湲と流れる
17.鐘や鼎に款識が刻まれている
18.着物の上に絅裳を纏う
19.峰が岑嵒と聳えている
20.岸のことを圻岸という
21.部下を麾いて指示を与える
22.大いに凱を上げる
23.人の弱点を評う
24.姥と尉の能面
25.欸、後悔先に立たず
26.目から洟が出る
27.刃物で切って皮膚に痍ができた
28.レタスが萎びる
29.分野別の記事を彙める
30.伝統の業を肄う
(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。(30)2×15
1.衣服のシワが目立つ
2.ザンシに値する行為であった
3.最近、ワラバンシを見かけない
4.キリギリスが草葉の陰で鳴いている
5.シワブいて私語を諌める
6.袴のヒダにアイロンをかける
7.事実と想像をナい交ぜにして語る
8.アゲマキ姿の幼い少女がいる
9.イチゴウの隙もない人物だ
10.一本ドッコの博多織
11.イッキクの涙すら無い
12.ウラボンで先祖の霊を迎える
13.水晶の別名をギョクエイという
14.味噌汁にゼンマイを入れる
15.ゼンマイ時計は今や骨董品だ
(三)次の傍線部分のカタカナを国字で記せ。(10)2×5
1.正月にタコを揚げる
2.一ガロンは約4リットルである
3.大工のことをモクという
4.神事にサカキの木を用いる
5.ソマ山から材木をとる
(四)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.小舟のたとえ、一艘の小舟
2.虎や猫の異称
3.急性の発熱性感染症
4.絵をかいたり塗ったりして美しく飾った遊覧船
5.高潮や津波のこと
<語群>
(かいしょう、いと、いちい おと おんびょう きゅうびょう、がほう えがわ)
(五)次の四字熟語について、問1と問2に答えよ。 (30)
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
1.ア ( )向日 2.イ ( )檀金 3.ウ ( )暮塩 4.エ ( )流爛 5.オ ( )縄枢
6.カ 嫗伏( ) 7.キ 鬱肉( ) 8.ク 按図( ) 9.ケ 轍乱( ) 10.コ 漿酒( )
<語群>
(よういく、きけい、さくき、おうゆう、かくにく、きび、えんぶ、ろうほ、えんまん、ちょうせい)
問2 次の11~15の解説・意味にあてはまるものを、問1のア~コの四字熟語から一つ選び、記号(ア~コ)で記せ。(10)2×5
11.貧しくて粗末な家の形容
12.非常に贅沢なことのたとえ
13.腐った肉や腐ったほじし
14.理論だけの実際には役立たない考えや意見のこと
15.君主や目上の人の徳を仰ぎ慕うこと
(六)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.黄蜀葵 2.玉柏 3.甘露子 4.葦牙 5.黄瑞香 6.鷸子 7.半銭 8.陰地蕨 9.栄蘭 10.烏臼
(七)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1.熨帖 ― 2.熨える
イ.3.頤養 ― 4.頤う
ウ.5.于役 ― 6.于く
エ.7.欣懌 ― 8.懌ぶ
オ.9.鬱紆 ―10.紆ぼれる
(八)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
<対義語>
1.盈月 2.元祖 3.猊下 4.椿庭 5.坦夷
<類義語>
6.旧跡 7.大笑 8.溢美 9.老生 10.酒杯
<語群>
(いし、けんそ、かいい、けんどう、やのう、かほう、うそう、えいそん、きげつ、うしゃく)
(九)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
<故事成語類>
1.コウガイ死に赴くは易し
2.ケイガクの欲
3.ガイフウ南よりして彼の棘心を吹く
4.タめるなら若木のうち
5.キュウカツを易う
6.歓楽極まりてアイジョウ多し
7.カンセイ、先ず竭く
8.目はゴウモウをみるも睫を見ず
9.葦のズイから天を覗く
10.シボクの信
(十)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10
(A)「・・・此頃純一は久し振りで一度大石路花を尋ねた。下宿が小石川の富坂上に変つてゐた。純一はまだ何一つ(ア)纏まつた事を始めずにゐるのを恥ぢて、若し行きなり何をしてゐるかと問はれはすまいかと心配して行つたが、そんな事は少しも問はない。 (1)ムシろなんにもしないのが当り前だとでも思つてゐるらしく感ぜられ た。丁度這入つて行つたとき、机の上に一ぱい原稿紙を散らかして、何か書き掛けてゐたらしいので「お邪魔なら又参ります」と云ふと「搆はないよ、 器械的に書いてゐるのだから、いつでも(イ)已めて、いつでも続けられる。重宝な作品だ」と真面目な顔で云つた。そしていつもの詞少なに応答をする癖と丸で変つて、自分の目下の境遇を話して聞せてくれた。それが極端に冷静な調子で、自分はなんの(2)ツウヨウをも感ぜずに、第三者の出来事を話しゐるやうに聞えるのである。純一は直ぐに、その話が今書き掛けてゐる作品と密接の関係を有してゐるのだといふことを悟つた。話しながら、事柄の経過の糸筋を整理してゐるらしいのである。話してゐる相手が誰でも搆はないらしいのである。・・・」(鴎外・「青年」)
(B)「・・・路花の書いてゐる東京新聞は、初め社会の下層を読者にして、平易な事を平易な文で書いてゐた小新聞に起つて、次第に品位を高めたものであつた。記者と共に調子は幾度も変つた。(ウ)併し近年のやうに、文芸方面に向つて真面目に活動したことはなかつた。それは所謂自然主義の唯一の機関と云つても好いやうになつてからの事である。ところが社主が亡くなつて、新聞は遺産として、親から子の手に渡つた。これまでの新聞の発展は、社主が意識して遂げさせた発展ではなかつた。思想の新しい記者が偶然這入る。学生やなんぞのやうな若い読者が偶然殖える。記者は知らず識らず多数の新しい読者に迎合するやうになる。かういふ交互の作用がいつか自然主義の機関を成就させたのであつた。それを(エ)故の社主は放任してゐたのである。新聞は新しい社主の手に渡つた。少壮政治家の鉄のやうな腕が意識ある意志によつて (オ)揮はれた。社中のものの話に聞けば、あの背の低い、肥満した体を巴里為立てのフロツクコオトに包んで、鋭い目の周囲に横着さうな微笑を湛へた新社主誉田(3)ダンシャクは、欧羅巴の某大国のCorps diplomatique(コオル ヂプロマチツク)で鍛へて来た社交的(4)ギリョウを(5)タクマしうして、或る夜一代の名士を華族会館の食堂に羅致したのである。今後は賛助員の名の下に、社会のあらゆる方面の記事を東京新聞に寄せることになつたといふ、この名士とはどんな人々であつたか。帝国大学の総ての分科の第一流の教授連がその過半を占めてゐたのである。新聞はこれから académique になるだらう。社会の出来事は、謂はば永遠の形の下に見た(6)チョウカン図になつて、新聞を飾るだらう。同じ問題でも、今まで焼芋の皮の燻ぶる、縁の焦げた火鉢の傍で考へた事が発表せられた代りに、こん度は温室で咲かせた熱帯の花の蔭から、雪を(7)ガラス越しに見る窓の下で考へた事 が発表せられるだらう。それは結構である。そんな新聞もあつても好い。併し社員の中で只一人華族会館のシヤンパニエエの杯を(カ)嘗めなかつた路花はどうしても車の第三輪になるのである。それなのに「見てゐ給へ、今に僕なんぞの新聞は華族新聞になるんだ」と、平気な顔をして云つてゐる。・・・」(鴎外・「青年」)
(C)「・・・此時下から上がつて来る女学生が一人、大村に会釈をした。俯向けて歩いてゐた、廂の乱れ髪を、(キ)一寸横に傾けて、稲妻のやうに早い、鋭い(8)イチベツの下に、二人の容貌、態度、性格をまで見たかと思はれる位であつた。
大村は角帽を脱いで答礼をした。
純一は只女学生だなと思つた。手に持つてゐる、中身は書物らしい紫の包みの外には、喉の下と手首とを、リボンで(ク)括つたシヤツや、袴の(9)スミレイロが目に留まつたに過ぎない。実際女学生は余り人と変つた風はしてゐなかつた。着物は新大島、羽織はそれより少し粗い飛白である。袴の下に巻いてゐた、藤紫地に赤や(10)モエギで摸様の出してある、友禅縮緬の袴下の帯は、純一には見えなかつた。シヤツの上に(ケ)襲ねた襦袢の白衿には、大ぶ(コ)膩垢が附いてゐたが、かう云ふ反対の方面も、純一には見えなかつた。・・・ 併し純一の目に強い印象を与へたのは、琥珀色の薄皮の底に、表情筋が透いて見えるやうなこの女の顔と、いかにも鋭敏らしい目なざしとであつた。・・・」(鴎外・「青年」)
👍👍👍 🐑 👍👍👍
< syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題 補習版その3 標準解答>
(一)
1.ぼうし 2.ごうぎょ 3.けいど 4.きんしん(「キンかん」は音訓) 5.あいかん 6.いとん 7.いよ 8.いぼう 9.いき 10.えんか(えんげ) 11.えいじゅ 12.きしめん 13.えつうつ 14.ばいしょう 15.えんし 16.せんかん・せんえん 17.かんし 18.けいしょう 19.しんがん 20.きがん
21.さしまね 22.かちどき 23.あげつら 24.じょう 25.ああ 26.なみだ 27.きず 28.しな 29.あつ 30.なら
(二)
1.皺・皴・襞 2.慙死 3.藁半紙 4.蛬・螽・螽斯 5.咳 6.襞 7.綯 8.丫・総角・丱 9.一毫 10.独鈷 11.一掬 12.盂蘭盆 13.玉瑛 14.薇(紫萁) 15.発条
(三)
1.凧 2.呏 3.杢 4.榊 5.杣
(四)
1.一葦 2.於菟 3.瘟病 4.画舫 5.海嘯
(五)
問1
1.ア葵傾 2.イ閻浮 3.ウ朝齏 4.エ衍曼 5.オ甕牖 6.カ孕鬻 7.キ漏脯 8.ク索驥 9.ケ旗靡 10.コ霍肉
問2
11.オ 12.コ 13.キ 14.ク 15.ア
(六)
1.とろろあおい 2.まんねんすぎ 3.ちょろぎ 4.あしかび 5.みつまた 6.つぶり 7.きなか 8.はなわらび 9.たこのき 10.なんきんはぜ
(七)
1.うっちょう 2.おさ 3.いよう 4.やしな 5.うえき 6.ゆ 7.きんえき 8.よろこ 9.うつう 10.むす
(八)
1.虧月 2.裔孫 3.野衲 4.萱堂 5.険阻・嶮岨 6.遺址 7.解頤 8.過褒 9.迂叟 10.羽爵
(九)
1.慷慨 2.渓壑・谿壑 3.凱風 4.矯 5.裘葛 6.哀情 7.甘井 8.毫毛 9.髄 10.徙木
(十)
(1)寧 (2)痛癢(痛痒)(3)男爵 (4)伎倆 (5)逞 (6)鳥瞰 (7)硝子 (8)一瞥 (9)菫色 (10)萌葱
(ア)まと (イ)や (ウ)しか (エ)もと (オ)ふる (カ)な (キ)ちょっと (ク)くく (ケ)かさ (コ)あぶらあか
👍👍👍 🐑 👍👍👍
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
●「模擬試験問題 補習版その3」を取り急ぎ配信します。文章題とごく一部の設問を除き、ほとんどの設問を漢検漢字辞典第2版より蒐集しています。
●「その4」「その5」もほぼ完成していますが、「その3」の出来具合は如何でしょうか(^^;)トライ結果やコメント次第で、手直しをするかも知れませんので、ぜひ、ご連絡・ご評価をよろしくお願いいたします👍
●本番に向けてまだまだ時間もあり、万全の態勢でない状態でトライされるでしょうから、その分を考慮すると、80%程度(160点程度)の点数獲得でしょうか・・・いや、もう、難易度評価はヤメます(^^;)・・・といいながら、冒頭の記事の中に「・・・難易度ー並ー」と入れちゃってる私・・・(^^)どこかの協会さんみたいに首尾一貫していない?(^^)?
●なお、誤りなどありましたら、厚かましいお願いで恐縮ですが、また、ご指摘・ご訂正の連絡もいただけたら幸いです👍
<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題 補習版その3(漢検準拠・難易度―並―)>
(一)次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.人から謗嗤を受ける
2.鼇魚とはおおすっぽんのことだ
3.奚奴とは女の奴隷のことをいう
4.金簪を挿頭す
5.娃鬟が目の前を通り過ぎる
6.猗頓の富を蓄える
7.至る所で欹歟の声が聞こえる
8.子孫のための貽謀がある
9.廟に彝器が供えられている
10.異物を咽下した
11.国境の衛戍に務める
12.碁子麺は美味しい
13.噎鬱として気分がすぐれない
14.仏の功徳を讃える唄頌が聞こえる
15.倭の女王・卑弥呼のもとに塞曹掾史・張政が派遣された
16.水が潺湲と流れる
17.鐘や鼎に款識が刻まれている
18.着物の上に絅裳を纏う
19.峰が岑嵒と聳えている
20.岸のことを圻岸という
21.部下を麾いて指示を与える
22.大いに凱を上げる
23.人の弱点を評う
24.姥と尉の能面
25.欸、後悔先に立たず
26.目から洟が出る
27.刃物で切って皮膚に痍ができた
28.レタスが萎びる
29.分野別の記事を彙める
30.伝統の業を肄う
(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。(30)2×15
1.衣服のシワが目立つ
2.ザンシに値する行為であった
3.最近、ワラバンシを見かけない
4.キリギリスが草葉の陰で鳴いている
5.シワブいて私語を諌める
6.袴のヒダにアイロンをかける
7.事実と想像をナい交ぜにして語る
8.アゲマキ姿の幼い少女がいる
9.イチゴウの隙もない人物だ
10.一本ドッコの博多織
11.イッキクの涙すら無い
12.ウラボンで先祖の霊を迎える
13.水晶の別名をギョクエイという
14.味噌汁にゼンマイを入れる
15.ゼンマイ時計は今や骨董品だ
(三)次の傍線部分のカタカナを国字で記せ。(10)2×5
1.正月にタコを揚げる
2.一ガロンは約4リットルである
3.大工のことをモクという
4.神事にサカキの木を用いる
5.ソマ山から材木をとる
(四)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.小舟のたとえ、一艘の小舟
2.虎や猫の異称
3.急性の発熱性感染症
4.絵をかいたり塗ったりして美しく飾った遊覧船
5.高潮や津波のこと
<語群>
(かいしょう、いと、いちい おと おんびょう きゅうびょう、がほう えがわ)
(五)次の四字熟語について、問1と問2に答えよ。 (30)
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
1.ア ( )向日 2.イ ( )檀金 3.ウ ( )暮塩 4.エ ( )流爛 5.オ ( )縄枢
6.カ 嫗伏( ) 7.キ 鬱肉( ) 8.ク 按図( ) 9.ケ 轍乱( ) 10.コ 漿酒( )
<語群>
(よういく、きけい、さくき、おうゆう、かくにく、きび、えんぶ、ろうほ、えんまん、ちょうせい)
問2 次の11~15の解説・意味にあてはまるものを、問1のア~コの四字熟語から一つ選び、記号(ア~コ)で記せ。(10)2×5
11.貧しくて粗末な家の形容
12.非常に贅沢なことのたとえ
13.腐った肉や腐ったほじし
14.理論だけの実際には役立たない考えや意見のこと
15.君主や目上の人の徳を仰ぎ慕うこと
(六)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.黄蜀葵 2.玉柏 3.甘露子 4.葦牙 5.黄瑞香 6.鷸子 7.半銭 8.陰地蕨 9.栄蘭 10.烏臼
(七)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1.熨帖 ― 2.熨える
イ.3.頤養 ― 4.頤う
ウ.5.于役 ― 6.于く
エ.7.欣懌 ― 8.懌ぶ
オ.9.鬱紆 ―10.紆ぼれる
(八)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
<対義語>
1.盈月 2.元祖 3.猊下 4.椿庭 5.坦夷
<類義語>
6.旧跡 7.大笑 8.溢美 9.老生 10.酒杯
<語群>
(いし、けんそ、かいい、けんどう、やのう、かほう、うそう、えいそん、きげつ、うしゃく)
(九)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
<故事成語類>
1.コウガイ死に赴くは易し
2.ケイガクの欲
3.ガイフウ南よりして彼の棘心を吹く
4.タめるなら若木のうち
5.キュウカツを易う
6.歓楽極まりてアイジョウ多し
7.カンセイ、先ず竭く
8.目はゴウモウをみるも睫を見ず
9.葦のズイから天を覗く
10.シボクの信
(十)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10
(A)「・・・此頃純一は久し振りで一度大石路花を尋ねた。下宿が小石川の富坂上に変つてゐた。純一はまだ何一つ(ア)纏まつた事を始めずにゐるのを恥ぢて、若し行きなり何をしてゐるかと問はれはすまいかと心配して行つたが、そんな事は少しも問はない。 (1)ムシろなんにもしないのが当り前だとでも思つてゐるらしく感ぜられ た。丁度這入つて行つたとき、机の上に一ぱい原稿紙を散らかして、何か書き掛けてゐたらしいので「お邪魔なら又参ります」と云ふと「搆はないよ、 器械的に書いてゐるのだから、いつでも(イ)已めて、いつでも続けられる。重宝な作品だ」と真面目な顔で云つた。そしていつもの詞少なに応答をする癖と丸で変つて、自分の目下の境遇を話して聞せてくれた。それが極端に冷静な調子で、自分はなんの(2)ツウヨウをも感ぜずに、第三者の出来事を話しゐるやうに聞えるのである。純一は直ぐに、その話が今書き掛けてゐる作品と密接の関係を有してゐるのだといふことを悟つた。話しながら、事柄の経過の糸筋を整理してゐるらしいのである。話してゐる相手が誰でも搆はないらしいのである。・・・」(鴎外・「青年」)
(B)「・・・路花の書いてゐる東京新聞は、初め社会の下層を読者にして、平易な事を平易な文で書いてゐた小新聞に起つて、次第に品位を高めたものであつた。記者と共に調子は幾度も変つた。(ウ)併し近年のやうに、文芸方面に向つて真面目に活動したことはなかつた。それは所謂自然主義の唯一の機関と云つても好いやうになつてからの事である。ところが社主が亡くなつて、新聞は遺産として、親から子の手に渡つた。これまでの新聞の発展は、社主が意識して遂げさせた発展ではなかつた。思想の新しい記者が偶然這入る。学生やなんぞのやうな若い読者が偶然殖える。記者は知らず識らず多数の新しい読者に迎合するやうになる。かういふ交互の作用がいつか自然主義の機関を成就させたのであつた。それを(エ)故の社主は放任してゐたのである。新聞は新しい社主の手に渡つた。少壮政治家の鉄のやうな腕が意識ある意志によつて (オ)揮はれた。社中のものの話に聞けば、あの背の低い、肥満した体を巴里為立てのフロツクコオトに包んで、鋭い目の周囲に横着さうな微笑を湛へた新社主誉田(3)ダンシャクは、欧羅巴の某大国のCorps diplomatique(コオル ヂプロマチツク)で鍛へて来た社交的(4)ギリョウを(5)タクマしうして、或る夜一代の名士を華族会館の食堂に羅致したのである。今後は賛助員の名の下に、社会のあらゆる方面の記事を東京新聞に寄せることになつたといふ、この名士とはどんな人々であつたか。帝国大学の総ての分科の第一流の教授連がその過半を占めてゐたのである。新聞はこれから académique になるだらう。社会の出来事は、謂はば永遠の形の下に見た(6)チョウカン図になつて、新聞を飾るだらう。同じ問題でも、今まで焼芋の皮の燻ぶる、縁の焦げた火鉢の傍で考へた事が発表せられた代りに、こん度は温室で咲かせた熱帯の花の蔭から、雪を(7)ガラス越しに見る窓の下で考へた事 が発表せられるだらう。それは結構である。そんな新聞もあつても好い。併し社員の中で只一人華族会館のシヤンパニエエの杯を(カ)嘗めなかつた路花はどうしても車の第三輪になるのである。それなのに「見てゐ給へ、今に僕なんぞの新聞は華族新聞になるんだ」と、平気な顔をして云つてゐる。・・・」(鴎外・「青年」)
(C)「・・・此時下から上がつて来る女学生が一人、大村に会釈をした。俯向けて歩いてゐた、廂の乱れ髪を、(キ)一寸横に傾けて、稲妻のやうに早い、鋭い(8)イチベツの下に、二人の容貌、態度、性格をまで見たかと思はれる位であつた。
大村は角帽を脱いで答礼をした。
純一は只女学生だなと思つた。手に持つてゐる、中身は書物らしい紫の包みの外には、喉の下と手首とを、リボンで(ク)括つたシヤツや、袴の(9)スミレイロが目に留まつたに過ぎない。実際女学生は余り人と変つた風はしてゐなかつた。着物は新大島、羽織はそれより少し粗い飛白である。袴の下に巻いてゐた、藤紫地に赤や(10)モエギで摸様の出してある、友禅縮緬の袴下の帯は、純一には見えなかつた。シヤツの上に(ケ)襲ねた襦袢の白衿には、大ぶ(コ)膩垢が附いてゐたが、かう云ふ反対の方面も、純一には見えなかつた。・・・ 併し純一の目に強い印象を与へたのは、琥珀色の薄皮の底に、表情筋が透いて見えるやうなこの女の顔と、いかにも鋭敏らしい目なざしとであつた。・・・」(鴎外・「青年」)
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< syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題 補習版その3 標準解答>
(一)
1.ぼうし 2.ごうぎょ 3.けいど 4.きんしん(「キンかん」は音訓) 5.あいかん 6.いとん 7.いよ 8.いぼう 9.いき 10.えんか(えんげ) 11.えいじゅ 12.きしめん 13.えつうつ 14.ばいしょう 15.えんし 16.せんかん・せんえん 17.かんし 18.けいしょう 19.しんがん 20.きがん
21.さしまね 22.かちどき 23.あげつら 24.じょう 25.ああ 26.なみだ 27.きず 28.しな 29.あつ 30.なら
(二)
1.皺・皴・襞 2.慙死 3.藁半紙 4.蛬・螽・螽斯 5.咳 6.襞 7.綯 8.丫・総角・丱 9.一毫 10.独鈷 11.一掬 12.盂蘭盆 13.玉瑛 14.薇(紫萁) 15.発条
(三)
1.凧 2.呏 3.杢 4.榊 5.杣
(四)
1.一葦 2.於菟 3.瘟病 4.画舫 5.海嘯
(五)
問1
1.ア葵傾 2.イ閻浮 3.ウ朝齏 4.エ衍曼 5.オ甕牖 6.カ孕鬻 7.キ漏脯 8.ク索驥 9.ケ旗靡 10.コ霍肉
問2
11.オ 12.コ 13.キ 14.ク 15.ア
(六)
1.とろろあおい 2.まんねんすぎ 3.ちょろぎ 4.あしかび 5.みつまた 6.つぶり 7.きなか 8.はなわらび 9.たこのき 10.なんきんはぜ
(七)
1.うっちょう 2.おさ 3.いよう 4.やしな 5.うえき 6.ゆ 7.きんえき 8.よろこ 9.うつう 10.むす
(八)
1.虧月 2.裔孫 3.野衲 4.萱堂 5.険阻・嶮岨 6.遺址 7.解頤 8.過褒 9.迂叟 10.羽爵
(九)
1.慷慨 2.渓壑・谿壑 3.凱風 4.矯 5.裘葛 6.哀情 7.甘井 8.毫毛 9.髄 10.徙木
(十)
(1)寧 (2)痛癢(痛痒)(3)男爵 (4)伎倆 (5)逞 (6)鳥瞰 (7)硝子 (8)一瞥 (9)菫色 (10)萌葱
(ア)まと (イ)や (ウ)しか (エ)もと (オ)ふる (カ)な (キ)ちょっと (ク)くく (ケ)かさ (コ)あぶらあか
👍👍👍 🐑 👍👍👍
驚きです。ありがとうございます。
168点でした。(八)の類義語を除いて、
満遍なく点を取ることができました。
(「爵」=さかずきが頭をかすめもしなかったのが、ザンシに値しますね(苦笑))
始めて5分ほどで、突然頭痛がしてきたせいで、
ケアレスミスが少しあったにも関わらず、
これだけの点が取れましたから、
全15回の平均と比べて、15~20点ほど易化したのではないでしょうか?
前回のコメントで煽ってしまってすみませんでした。
賛同してくださった皆様、ありがとうございました。
139点…
微妙ですね~
力は少しずつ付いてきていると思いますが、なかなか合格まではいきませんね~
ちょっと不安(笑)
ありがとうございました。
18回中最高点157点でした。だいぶ気を良くしました。
次も楽しみです。よろしくお願いいたします。
初チャレンジは139点だったんですね~
かなり出来ている感覚があります。28-2結構いい線行くかな~と期待。
仏の教えや仏・菩薩の徳をたたえる「偈頌( げじゅ)」がありますが、「唄頌」(ばいしょう)なんですね。
「じゅ」と読むのは「偈頌」の時だけなのでしょうか?
syuusyuuさんのご存知の範囲で教えていただけるとありがたいです。
本試験前のお忙しいところ申し訳ございません。
「ジュ」と読むのは「偈頌」と「頌偈(じゅげ)」しか知りません・・・向こうの国の「偈」の中国音訳だからなんでしょうかね。他に見つけたら教えてください。
まぁ、全体的に易しい印象でしたので…😅
(十)4 技量と書き⭕にしましたが、文章題かつ1級試験という意味で伎倆と書いたほうが良いですか?