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我孫子・手賀沼と愛猫レオンの徒然日記。漢検1級チャレンジャーの方の参考となるブログ。2018年7月から“俳句”も開始。

熟語の読み・一字訓読(その280) 迪 迴 迹 逍 逞 逖 

2016年08月18日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・再々中断していた「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開します。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理しているので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・223回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。必要に応じて、なるべく、同記事内容も再録いたします。
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●熟語の読み・一字訓読(その280)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<迪:テキ、みち、みちび(く)、ふ(む)、すす(む)>
・みち:恵迪=みちに従う・道理に従う「迪(みち)に恵(したが)う」(大漢和)、不迪=みちに従わない、また、その人。
・みちび(く):啓迪、訓迪=おしえみちびく、また、その人。
・ふ(む):迪哲=明哲の道をふむ・明智をふみおこなう、迪知=踏み知る、允迪(インテキ)=まことにふむ 「後人を啓迪し、厥の徳を允迪す」、迪率=ふみしたがう
・すす(む):迪嘗(テキショウ)=すすんで受ける
・その他:由迪(ユウテキ)=ただす、迪簡(テキカン)=えらぶ・えらびだす
*「迪」に、“すすめる、人材を登用する”(大字源)、“すすむ、道をたどってすすむ、官途につく”(漢字源)意あり。

<迴:カイ、めぐ(る)、まわ(る)、さ(ける)>*漢検2「さ(ける)」訓なし(意味②には“さける、回避する”とあり)
・めぐ(る):迴渓=めぐりまわっている谷、迴顧=ふりかえる、迴合=めぐりあう、迴天=天をめぐらす
・まわ(る):迴雪=舞う雪、迴旋=めぐりまわる、迴風=つむじ風
・さ(ける):迴避=避けのがれる=回避、迴遅=ためらう
*大漢和では「“回”、“廻”に同じ、回・廻を見よ」となっていて、「迴」の熟語は掲載されていない。

<迹:セキ、シャク、あと、あとかた、おこな(い)> *漢検2は「あと」訓のみ掲載。 *シャク(呉音) *ジャク(慣用音)・・・大漢和
・あと:行迹、迹察(セキサツ)=迹を尋ねて察する。迹索・・・垂迹(スイジャク)=垂跡(スイジャク)
・あとかた:行迹、足迹、聖迹、旧迹、浪迹(ロウセキ)、
・おこな(い):迹状=行迹のありさま。美迹、善迹・・・
(参考)景迹(キョウジャク)=(広辞苑)①行状。行迹。②心底をいぶかしく思うこと。不審。③事情の経過について推察すること。推測。

<逍:ショウ、さまよ(う)>
・さまよ(う):逍遥  *大漢和も字通も、この熟語のみ。

<逞:テイ、たくま(しい)、たくま(しくする)、こころよ(い)>
・たくま(しい):逞兵=精兵、逞卒=勇卒
・たくま(しくする):逞才=才能を発揮する、逞願=願望をほしいままにする≒逞欲、逞志=我が思うままにする・志をたくましくする=逞意、逞施=きままにする
・こころよ(い):逞快=思うままにこころよくふるまう、心持ちのよいこと。不逞=快しとしない、不平をいだいて反抗する (後記参照)
<参考:「不逞、不定の輩」について・・・既公開記事・・・>
●「逞」・・・「逞(たくま)しい」とか「不逞の徒・不逞の輩」とか・・・
・「テイ、たくま(しい)、たくま(しくする)、こころよ(い)」
・漢検2でも上記音訓読みはすべて載っている。が、意味②の「ほしいままにする」のところに、「不逞」の熟語を載せている。これ、おっかしいんじゃないの???・・・たしかに、「逞」には、(現行訓読みには無い)「ほしいままにする、ほしいまま」という意味・読みがあるんだけど、じゃ、この「不逞」は“ほしいままにしない(=謹直とか?)”の意味なのかあ???そうじゃないでしょ(ーー)
・「不逞」の意味・・・
 大漢和:①わがままにふるまうこと、また、その人 ② 満足せぬこと。逞は“快”。
 字 通:不法の者
 漢字源:①ルールを守らずわがままにふるまうこと ②不満に思い満足しないこと
 大字源:①こころよく思わない ②満足しない ③悪事をする者
・「不腆」の例でもわかるけど、「腆(あつ)い」の反対だから「(“うすい”という意味になる)不腆」・・・でも、「腆」そのものの読みとしては「あつい・・・」だから「あつい」の所に「不腆」となってんでしょ。
・同様に、この「不逞」は現行訓読みに対応させるなら「こころよい」(つまり、「不逞」なら“こころよくない”意)の所か、その他のところで説明すべきなんじゃないかな・・・少なくとも、「不逞」で「わがまま(ほしいまま)」という意味もあるようなので。でも「逞」一字では“堅い、謹直”のような意味はないわけで・・・。
・ちなみに、
 ①「こころよい」に対応すると思われる熟語:逞快(テイカイ)=心持ちの良いこと・思うままにこころよくふるまう、逞願(テイガン)=願望をほしいままにする
 ②「ほしいまま、ほしいままにする」に対応すると思われる熟語:逞志=我が思うままにする、逞意=思うままにふるまう、逞施=きままにする

<逖:テキ、とお(い)、はる(か)>
・とお(い):逖出=遠く行く、とおざかり出る
・はる(か):逖遠=はるかに遠い、逖聴=はるかに(遠く)聞く=逖聞、逖慕=はるかに仰ぎ慕う
・その他:逖逖(テキテキ)=利を求めるさま(字通)、利を欲するさま(大漢和)、利益を欲するさま、又、不安なさま(大字源)、逃げ足の早いさま(漢字源)←漢字源のみ、この解釈!!

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