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我孫子・手賀沼と愛猫レオンの徒然日記。漢検1級チャレンジャーの方の参考となるブログ。2018年7月から“俳句”も開始。

熟語の読み・一字訓読(その340):愆

2017年08月27日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
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・1級漢字用の「熟語の読み・一字訓読」シリーズです。
・(その223)からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理しているので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・223回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。
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●熟語の読み・一字訓読(その340)です。 このシリーズは1級配当漢字を対象としたシリーズ記事です。すでに、(その320)で一応完了したつもりでしたが、一部、漏れていたり不備などもあったりするので、その後の調査の成果(調査対象辞典の拡大、漢検2とも比較など・・・)も踏まえて、適宜、不定期に案内していくものです。
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<愆:ケン、あやま(る)、あやま(ち)>
(漢検2)
愆:ケン あやま(る)、あやま(ち)
意味:あやまる。あやまつ。あやまち。つみ。とが。「愆怠」「愆失
大見出し:愆ち(あやまち) 愆る(あやま-る) 愆戻(ケンレイ)
愆戻(ケンレイ):あやまち。また、法にそむいて罪を犯すこと。「戻」はもとる、道理にそむく意
愆怠(ケンタイ):(大字源)過ちをしたり怠ったりする。

その他熟語1(大字源)
愆殃(ケンオウ):あやまちや、わざわい。
愆過(ケンカ):あやまち。つみ。
愆悔(ケンカイ):あやまちくいる。
愆期(ケンキ):時期をたがえること。約束の機嫌を破る。*広辞苑にも記載あり
愆義(ケンギ):正しい道を誤る。
愆釁(ケンキン):あやまちと、きず。過失や欠点。
愆序(ケンジョ):順序を誤る。特に、陽気の不順なこと。
愆滞(ケンタイ):誤りをしたり仕事を滞らせたりする。
愆謬(ケンビュウ):あやまち。あやまり。過誤
愆伏(ケンプク):時候が狂い、冬が暖かく、夏が寒いこと。伏は、三伏の酷暑の時。愆陽伏陰の略。
 (参考)伏陰(フクイン):夏の時節に霜や雹が降ることをいう。陽のうちに隠れてある陰の意。
愆尤(ケンユウ):あやまち。過失
愆陽(ケンヨウ):冬なのに暖かいこと。異常気象をいう。
・その他熟語2(既出)
(<溥:フ、あまね(し)、ひろ(い)、おお(きい)、し(く)>の項にて)
 ・おお(きい):溥原=大原、溥愆(フケン)=大きな過失、溥博(「溥博なること天の如し」)

その他、「愆」にかかわる故事成語類・・・何度も既出だが念の為・・・

一語 中たらざれば、即ち愆尤(ケンユウ)駢び集まる(過去問 H14-② 読み問題)
 *「十語の九、中たるも、未だ必ずしも奇と称せず。一語中たらざれば、則ち、愆尤(ケンユウ)駢(なら)び集まる。
   十謀の九、成るも、未だ必ずしも功を帰せず。一謀成らざれば貲議(シギ)叢り興る。君子、寧ろ黙なるも躁なる
   こと毋(な)く、寧ろ拙になるも巧なることなき所以なり。」
  (10のうち、言っている事の9が正しいからと言って、必ずしも優れた人間とは言えず、誤った1の不備に非難が
    集まることがある。戦略の9割が達成できたからと言って、必ずしも大きな功績があるとは言えず、1割の未達
   に誹謗中傷が集まる。これが、上に立つ者は雄弁よりは寡黙で、如才ないより気が利かない方が良いという理由で
   ある。)」(菜根譚)
 *貲議(シギ):この貲は、“呰”(そし・る)の意。

君子に侍するに三愆(サンケン)有り・・・ (注)3つのあやまちのこと
 *「君子に侍するに三愆有り。言未だ之に及ばずして言う、之を躁と謂う。言之に及びて言わず、之を隠と謂う。
   未だ顔色を見ずして言う、之を瞽と謂う。」

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