日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ 故事成語類(実践問題その7)です。
(よみ)
①宋人(そうひと)に善く
不亀手の薬を為(つく)る者あり、世世(よよ)絖(わた)をさらすことを以て事と為せり・・・
②海路の要地なるを以て甚だ
朶頤せり/人々の
朶頤すべき珍羞(ちんしゅう)であらう
③「籠坂峠の向うは、どこもかしこも夥しく雪が残り、山中湖畔の疎林の地面は
縮羅のような凍雪におおわれていた・・・」(三島由紀夫・暁の寺)
④いまだ
周匝なる方法・手段を画定したるにあらず・・・。
⑤故に其の
吁兪の声、歓休惨戚、虞夏商周の書に見(あらわ)れ、・・穆王立ちて周道始めて衰ふ
(かき)
①何の
けれんも無く物を言う
②
しゃくやくたる風姿
③「女に対する男の覬覦(きゆ)、女の
こうごうなどという葉子の敵を・・・」(有島・或る女)
④幸いに
あんとく無し、なんぞ酔うを妨げん (注)幸いに調査を必要とする書類がない・・・
⑤逆境順境には
きんどを見る/大国としての
きんどを見る
回答・解説はこのあとすぐ(^^)


(よみ問題)
①(
ふきんしゅ):「
不亀手の薬」は荘子に出てくるあかぎれを防ぐ薬のこと。亀:中学…キ、かめ 準1…キュウ、
キン、
あかぎれ 亀手:(キシュ・キンシュ):あかぎれができ、亀甲模様のようになった手のこと。
(参考)
絖:コウ、わた、きぬわた、ぬめ 「
絖本(コウホン)」:最上の書画 「
綜絖(そうこう)」:織物製造の際、緯糸(よこいと)を通す杼(ひ)道を作るために経糸(たていと)を上げさせる道具。<広辞苑>
②(
だい):①頤(あご)を動かして食べること。食欲の盛んなこと。うらやみほしがること。②強国が弱国を征服しようとすること
朶:タ、ダ、しだ(れる)、えだ、ひとふさ、
うご(かす) 頤:イ、
おとがい、あご、やしな(う)
珍羞(ちんしゅう) :珍しい食べ物。珍しい料理。珍肴(ちんこう)。「羞」は食べ物の意。
③(
しじら):伝統的工芸用語。細かい縮み皺がある絹織物、またはその皺の模様。紛らわしい似たような語句に「
縮緬(ちりめん) 」、「
縮縫(いせ):裁縫で布を縮めてふくらみや丸みを出す技法。*他の意味もあるようですが省略。」など。
④(
しゅうそう):すみずみまでゆきわたること。周到。(参)「
匝旬(そうじゅん)」は10日間の意。
⑤(
くゆ)「
吁」はああと歎じる声、「
兪」は然り、応答する声。「吁」は驚き・悲しみなど文脈で意味が異なる。
吁:ク、キョ、ああ、なげ(く) 兪:ユ、しか(り)
(かき問題)
①(
外連)①演劇演出用語。見た目本位の、俗受けを狙った演出・演技。②はったり。ごまかし。「
外連味(けれんみ)のない芸」
②(
綽約):しとやかで美しい意。
「芍薬」(シャクヤク)の名の由来といわれている。
③(
苟合):他人に気に入られようとすること。迎合。
④(
案牘):調査を必要とする書類。文書や手紙。
⑤(
襟度):人を容れる度量。心の広さ。
ではまた。