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うちの学校にも学校園というものがあって
各学年趣向を凝らして植物を育てている
ヤマセというものがあって涼しい土地柄なので
ジャガイモは多めに育てているのだが
昨日教頭が職員室に入るなり言った
「鈴柩先生、1年生のジャガイモが黄色くなって
枯れているようなんだが病気かねえ」
「あ、じゃあちょっと見てきますね」
確かに、まっさきに植えた1年生のジャガイモだけが
変色している
(タイトルでネタばれしているから
嫌な人はもう見ないでね)
ジャガイモの葉をよく見ると
(キャー)
こんな状態である
一株につき何十匹もで食事中
こいつはニジュウヤホシテントウの幼虫だ
悪夢に出てきそうな生物である
大人になればそんなに恐くないルックスなんだけどなあ
ま
成人してもジャガイモの葉を食っているので
同情の余地はない
たいていのテントウムシは益虫なので
テントウムシ界の面汚しである
テントウムシだましと呼ばれたりもするが
テントウムシダマシという種類の昆虫は
他にちゃんといるので紛らわしい
ともあれ1年生のジャガイモを守るために
気は進まないけど駆除することにした
これも気は進まないけど農薬を使う
初めはわりばしで一匹一匹取っていたが
きりがないことがわかったのだ
PAP(フェントエイト)
この農薬はPAPとかフェントエイトとか呼ばれている
化学の方では
ジメチルジチオホスホリルフェニル酢酸メチル
という名前
有機リン系の農薬だ
粉剤をかけられて
クリスマスツリーみたいになった幼虫
化けて出ないでね
悪夢の中の生き物だからなあ
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