自分撮り(東京都大田区)
こんにちは。
今日もありがとうございます。
別れ際の挨拶を大切にする、
こんなことがよく言われています。
心理学的に、最後の印象というのが一番強く残るもので、
実際に皆さんもそんな実感や体験をしたことがあるのではないかと思います。
…しかし、一筋縄とはいかないのが人間関係のアヤです。
好印象で終わることが押しなべてよいかは、
残念ながら断言することが出来ないのです。
心理学はあくまで机上の話であって、
現実に公式として通用するだけでなく実利まで得るところまで役立つのは、
その中のほんの一要素に過ぎなかったりします。
「別れ際の印象」も、まさにそれに当たるのです。
ちょっと考えてみて下さい。
公式通り、ニコニコと別れ際の挨拶(あいさつ)をしてくれた人がいたとしましょう。
しかし、人間は勝手なもので、
最後の印象が強く刻まれるあまり、相手への好印象が頭で反芻(はんすう)され、さらには強化されていくうちに、
相手が実際以上によく思えてしまうことがままあります
(これも心理学で言われていることですが)。
相手に好印象を持つのならよいのではないかと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、
そうは問屋が卸しません。
相手への好印象が膨れ上がるあまり、相手が「これ以上ない位の人」というように偶像化され、
結果、次に会った時に「あれ、こんなに酷い人だっけ!?」などと思ってしまう可能性が出てくるわけです。
本当に勝手な話ですが、
そもそも人間、もともと理不尽で勝手なものです。
こんな情けないレベルの気持ちになった経験、
実のところ、誰しもあると思うんです。
つまり、やたらめったら好印象を売るのも善し悪しなのです。
それでは、どうすれば好印象を勝ち取れるのでしょうか。
私に言わせれば、これといった方法論はないと思います。
悪い印象を与えれば悪い印象が膨らみ、
よい印象を与えても、平均点を逃せば幻滅される。
一度悪い印象を与えると、「意外とよい人じゃないか」と思ってもらうには相当な力量が必要ですし、
そもそも悪印象を覆すチャンスそのものが希少だというケースがほとんどです。
そんな茨の道で好印象を掴むには、
どうすればよいのでしょうか。
答えは、皆さんがよい印象を持っている人の中にあります。
私が思うに、好印象を勝ち取る人ほど、
別れ際など時と場合にかかわらず、
少しずつ人が喜ぶように、同じ場所に種を蒔いているものと言えるのではないでしょうか。
気配りなら気配り、
器量なら器量、
優しさなら優しさ、
なんでも構いません。
もし好印象を勝ち取りたいと思うなら、
自分でも意識しないほどごく当たり前に、ひとつのテーマを状況に左右されずに淡々とするのです。
結局、人の気持ちを勝ち取れるようになるためには、
一朝一夕ではどうにもなりません。
私もまた、修行中です。
無理矢理に自分を売り込むでもなく、
自然に人が付いてくるような人を目指したいと思っています。