村上隆はその著『芸術起業論』で「芸術家は死後の世界に挑む」と述べている。芸術家にとって本当の勝負が始まるのは、自分が死んだ後であると。そういう意味でフェリックス・ゴンザレス=トレスは、自分が不在となった後の世界で(だからこそ)ますます旺盛に活動しているアーティストだといえる。むろん、96年にエイズで亡くなったこのアーティストへの現在の世界的な評価は、追悼や哀悼の意とは何の関係もない。そのあまりにも脆く儚いトレスの作品を継続させることで復活されてくるものとは何なのか。夏休みの宿題だ。
村上隆はその著『芸術起業論』で「芸術家は死後の世界に挑む」と述べている。芸術家にとって本当の勝負が始まるのは、自分が死んだ後であると。そういう意味でフェリックス・ゴンザレス=トレスは、自分が不在となった後の世界で(だからこそ)ますます旺盛に活動しているアーティストだといえる。むろん、96年にエイズで亡くなったこのアーティストへの現在の世界的な評価は、追悼や哀悼の意とは何の関係もない。そのあまりにも脆く儚いトレスの作品を継続させることで復活されてくるものとは何なのか。夏休みの宿題だ。