「三人寄れば文殊の知恵」ということわざがあります。「文殊」とは知恵をつかさどる菩薩のことで、凡人でも三人で集まって相談すれば、文殊さまに劣らぬほどよい知恵が出るものだという意味です。
このことわざに対応する、英語のことわざは Two heads are better than one.(一人の頭より二人の頭の方がまさっている)、というものです。なんとなく、英語のことわざは表現が直接的で、日本語のことわざは表現が隠喩的のように思えます。日本語は、そこに現れている以上のものを知っていて、そのことを考えて解釈するということが多々あるように思えます。もしかしたら、このようなところが昨今の「空気を読む」というようなところにつながっているのかもしれません。語学を通じて文化を考えるとき、このようなことを参考にしてはどうでしょうか。(yos)