こんにちは。香港校です。
香港と数字(と数学)の話をしたいと思います。
香港の不動産価格が高いのは有名な話ですが、あるアメリカの調査会社によると、2022年も香港は、第2位のシドニー(オーストラリア)、第3位のバンクーバー(カナダ)を抑えて、最も住宅を購入しにくい都市になりました。
平均的な家庭が自宅を購入するためには、23年以上も飲まず食わずで給料を全部、住宅購入に充てなければならない、というまったく非現実的な話が出てきます。「夢のマイホーム」という言葉がありますが、これでは「夢のまた夢のマイホーム」でしょう。
香港は高層ビルが建ち並び、富と発展の象徴として映りますが、それは一方、土地の少なさをカバーするための必要な手段なのです。昔、香港へ旅行したとき、少し良いホテルに泊まったのですが、他の国と比べて「料金の割に狭いな」と思ったことを思い出します。
地価が高いと物価も高いです。香港の食堂では「香港飯」と言われる、ご飯に肉などの惣菜をかけた料理が人気なのですが、50香港ドルくらいすることが多いです。日本円だと900円弱で高いです。おいしいですけれども・・・。その他、乳製品も高く、一般的な日本の箱入りアイスも50香港ドルくらいと、日本の2倍以上する感じです。
物価が高く、しかも給料が低ければ、生活は大変になってしまいます。ただ、香港の全世帯の月収の中央値は日本円で約35万円で、同じく約36万円の日本とそう変わりません。ただ、中央値は、あくまでも給料が高い人から低い人までズラッと並べたときの真ん中の人の数字です。街中でアメリカの高級車「テスラ」を見る割合がとても多いことを考えると、裕福な人が数多くいると感じます。
日本に比べて良いな、と感じるのは、消費税がないことです。10パーセントを頭の中で計算する必要がありません。その分、もともと物価が高いというのはあるのですが・・・。
国・地域が変われば、様々なことが変わります。数字は、その違いを客観的に表す手段です。給料のところで書いた「中央値」という考え方についても、分かるととても便利なものです。
自分が住んでいるところや気になっている場所と日本などとの違いを、まずは数字や、数学的な考え方を使って調べてみませんか?
駿台香港校 T.M