秋が深まってくると、夏の疲れがでるからでしょうか。風邪をひいたりして、薬を服用することが多くなったりします。
熊の胆、というものを聞いたことがあるでしょうか。クマの胆嚢を乾燥させて製造する動物性の生薬です。日本では古くから富山の有名な薬の「反魂丹」の材料であったり、江戸時代の秋田藩や松前藩(北海道)では重要な特産品でした。この熊の胆の主成分はウルソデオキシコール酸という物質で以前は不可能だったのですが、人工的に合成することが可能になった物質です。このような開発が多くなされれば、自然環境の保護とともに、人の健康を守ることにもつながります。
以前に何度かブログでクマ科の動物について触れたことがありますが、絶滅の危機にある種が多くあります。それは、胆嚢を採取することを目的に捕獲されていたことも原因の一つだからです。
科学的な研究の目的が明確である一つの例といえるでしょう
(yos)