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新規抗凝固薬(NOAC)について

2014年11月05日 | 脳梗塞
心臓が原因となる脳梗塞を心原性脳塞栓症と言い、重症が多いことで知られています。
その予防には心臓の中で血液が固まるのを防ぐ薬(抗凝固薬)が有効です。
以前はワルファリンという薬しかありませんでしたが、ここ数年で作用機序の異なる新たな薬剤が4種類認可されました。プラザキサ(薬品名ダビガトラン)、イグザレルト(薬品名リバーロキサバン)、エリキュース(薬品名アピキサバン)、リクシアナ(薬品名エドキサバン)です。
これらの薬は新規抗凝固薬と呼ばれ、英語ではNovel Oral AntiCoagulant (NOAC)といいます。

さてこれらの薬の利点には以下があります。
1)定期的な採血が不要
2)ワルファリンと同等、あるいは上回る塞栓予防効果
3)出血合併症が少ない(特に頭蓋内出血)
4)迅速な効果発現(内服を開始するとすぐに効く)
5)血中半減期が短い(効果が早く切れる)

一方、その欠点は、
1)高価である
2)微調整が行いにくい
3)長期のデータがない
4)僧帽弁狭窄症や人工弁には適応にならない

などです。

次回から、もう少し詳しく解説していきます。
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