茉、ナイス！

「荷物が来る筈だから、これ」
檜が印鑑を差し出しました。
「何買ったの？」
元々、買い物大好き人間の檜。
いつも事後承諾の今回の戦利品は？
身長２０㎝ほど、顔の直径が丼鉢くらいの扇風機。
ラジオとライト付で、一つ千円の所を三つ買ったら２千円と少々。
この「少々」ってのが曲者なんですけど(笑)。
正確な値段をマギーは知りません。
最初は一つ３千円だったのがその後、上に書いた通りになっていたとか。
「それって、お得な様で実は無駄遣いなんですよね」
話を聴いていた茉が。
「５本纏めて買えば３本分の値段と言われる胡瓜(きゅうり)、
食べ切らない内に冷蔵庫で腐らしちゃうんですよね」
「扇風機は腐らないからまだましかな？」
一頻り皆でワーワー言った後でマギーが言うと、
「そうだ！ 二つは誰かに一つ３千円で売ればいいじゃないですか」
と、茉が締め括りました。