競泳空想科学

聞いたことがある。
人間が思い描いたことは実現できると。
あとは行動するだけだ。

高い基準

2020年01月09日 | 水泳
高い基準
高い基準と温かい雰囲気を持つ教師たち優れた教師は 、できる生徒に対してだけでなく 、すべての生徒に対して高い基準を設ける 。
マ ーヴァ・コリンズは、最初からきわめて高い基準を設け 、児童がまるで理解できない言葉や概念をも取り入れて授業を進めていった。
その一方で、入学初日から、愛情に満ちた温かい雰囲気で児童を包み、必ずできるようになるからねと約束した。
どうしても努力しようとしない少年には、「あなたのことを大切にするわ … …もうすでに大切に思ってます。あなたが自分を愛せないときでも 、先生はあなたを愛しますからね 」と語りかけた 。
教師は生徒全員を愛さなくてはいけないのだろうか。
そんなことはない。
けれども、どの生徒にも分けへだてなく目を配る必要がある。
硬直マインドセットの教師には、生徒を品定めするような雰囲気がある。
実際 、こうした教師たちは生徒の最初の成績を見ただけで、この子は賢い、この子は鈍いと決めつけてしまう。
そして 「鈍い」生徒には見切りをつける。
「この子ができなくても私の責任ではない 」と。
こうした教師たちはそもそも、子どもは進歩するものだということを信じていないのだ。
だから進歩をうながそうともしない。

硬直マインドセットの教師曰く、「生徒の成績は 1年を通してほとんど変わらない 」 「教師としての私が、生徒の知的能力に影響を及ぼすことはない 」そんなふうに考えるのは、固定観念にとらわれているからである 。
固定観念にとらわれて、この子は頭がいい、この子は頭が悪いと決めつけてしまう。
だから、硬直マインドセットの教師は、実際に会いもしないうちから、この子はダメと見切りをつけている。
ベンジャミン ・ブル ームは 、120名にのぼる世界的なピアニスト 、彫刻家 、水泳選手 、テニス選手 、数学者 、神経学者を調査して 、非常に興味深いことを発見した。
彼ら彼女らのほとんどが、驚くほど温かくて度量の大きい教師に最初の手ほどきを受けていたのである。
けっして基準を下げたりしないが、生徒に評価を下すのではなく、信頼しあえる雰囲気で生徒を包みこむ教師たち。
「才能を値踏みしてやろう 」ではなく、「教え導いていこう 」というメッセ ージを発している教師たちだった。
コリンズやエスキスが生徒たちに──それも全員に──課した目標を知って驚かされる。
コリンズは 、学校を拡大して幼児も入学させると、9月に入ってきた4歳児全員に、クリスマスまでに本が読めるようになることを求めた。
できなかった子はひとりもいなかった。
3〜4歳児が 『高校生のための語彙 』という単語帳を用い、7歳児が 『ウォ ールストリ ート ・ジャ ーナル 』を読んでいた。
さらに年長の子たちは、プラトンの 『共和国 』にはじまって、トックヴィルの 『アメリカのデモクラシ ー 』、オ ーウェルの『動物農場 』、マキアヴェリ、さらにシカゴ市議会について話しあった。
コリンズの高学年向け必読書リストには、シェ ークスピアをはじめとして 『アントン ・チェ ーホフ戯曲全集 』 『実験物理学 』 『カンタベリー物語 』などが挙げられていた 。
初めのうち、飛びだしナイフを向けてきたような少年たちでさえ、シェークスピアが大好きになり、もっと読みたがるようになったという 。


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