競泳空想科学

聞いたことがある。
人間が思い描いたことは実現できると。
あとは行動するだけだ。

人から認められたい

2019年09月29日 | 水泳
〜少年院で、認知機能向上を目指したトレーニングのグループに入れて、トレーニングしてみることにしたのです。

〜ある少年はわざと横を向いて外の景色をずっと見ていて、私のことを無視していました。そこで、その少年を指名して問題に答えさせようとすると、その少年は薄ら笑いをしながら「すみませ、景色を見ていて聞いていませんでした」と堂々と言ってきました。
他にも「こんなのやっても無駄だ、意味ない、やめたい」と皆に聞こえるようになんとも呟き、トレーニングを妨害する少年もいました。

〜しばらく続けましたが、真面目に取り組んできた少年たちも次第に「こんなことやって意味あるんですか?」と言い始めました。

〜そして私はだんだんと指導するのが嫌になり、投げやりになりました。 とうとう私は、教えたり問題を出したりするのをやめ、文句を言っていた少年たちに「では代わりにやってくれ」と彼らを前に出させ、私は少年側の席に移りました。
彼らに私の苦労を体験させようと思ったのです。

〜ところが、そこて驚くことが起きました。私を無視していた少年たちが「ボクにやらせてください」「ボクが教えます」と先を争って前に出てきたのです。そして、とても楽しそうに皆に問題を出したり、得意そうに他の少年に答えを教えたりし始めたのです。

〜それで気づきました。
少年たちには“教えるんだ“という視点ではダメなのだ、と。これまで幾度となく“こんなものもわからないの?“と言われ馬鹿にされ続けてきた少年たちは、自分たちも
“人に教えてみたい“
“人に頼りにされたい“
“人から認められたい“
という気持ちを強く持っていることを知りました。
そしてそれが自己評価の向上に繋がっていくのです。

〜そのまま導入するのは難しいと思われますが、人の役に立つことで自己評価の向上に繋がり、次第に勉強へのやる気も出てくる可能性があるのです。

気付かれない子どもたち

2019年09月29日 | 水泳
〜少数ですが、非行少年がかつて小学生時代に出していた特徴ととても似ている特徴の子供たちがいます。
すぐカッとなって手が出る
気持ちをうまく伝えられない
忘れ物ばかりする
授業に集中できない
嘘をつく
自尊心が低い
周りを見て行動できない
といったようなことですが、これらは非行少年の小学校時代の特徴ととても共通していると感じることがあります。

〜多くの学校ではこれらの特徴をもっている子ともたちでも、ほとんどが気づかれていない可能性があります。

〜通常はまず学校に来なくなります。学校に来てもエネルギーをもてあましているので、教師に暴力を振るう、物を壊す、不良仲間とつるむ、夜間徘徊する、タバコを吸う、自転車を盗む、といった不良行為や問題行動を繰り返すので、学校ではお手上げになっていきます。
こうなるとあとは、警察に補導されたり、逮捕されたりすることにつながっていくなです。
ですから、そうなる前の小学生のうちに、いかに早くサインをキャッチして対応するかが大切なのです。

〜ではこういった子どもたちが大人になるとどうなっていくのでしょうか?

〜社会では厳しい現実にさらされます。
仕事でミスが目立つ
職場での人間関係がうまくいかない
などで職場を転々としたり、引きこもったり、うつ病になったり、最悪の場合、刑務所に入ったりすることもあるのです。

言い訳

2019年09月19日 | 水泳

〜100mスピード曲線について話していた時、日本人選手はどうしても最後でスピードの落ち幅が大きくなる。

しかしルイスのデータは、逆に上がっていた。これについて、つい私は

『人種的なことも影響しているのでは?』

と聞いてしまったんです。すると、それまでとても優しかったテレツさんから怒られました。

『オリンピックは、人類は皆同じというところから始まっているのでは?メダルの色を変えるのはトレーニングでしょう?だったら、日本人はルイスの2m前から走らせようか?100mという距離は100mじゃないか』と。

ハッとしましたね。私はこれまで偉そうなことを言ってきた。

インカレで勝ちたい、日本記録を出したい、教え子をオリンピックに出したい。そんな夢や希望もありました。

でも、心のどこかで言い訳する気持ちがあったんです。地方の国立大学で推薦入試がないから、積雪など練習環境が悪いから人が来ない、と。

でもそうじゃない。

魅力のあるチームじゃないから来なかったんだ。

じゃあ、これからは魅力的なチームにしよう、もう絶対言い訳はしないと決めました。それから選手が育っていくようになったんです。〜

福島大学陸上競技部監督 川本和久


2016 「See You Again」

2015「繋心」

2015「HAC」

for you , to me