オンマは辛いよ

~グチはゴミ箱へ、思い出は宝箱へ~

オモニの愛

2009年09月27日 22時32分44秒 | オンマの話
また…衣替えの時期がやってきました

衣替えの時、「あぁ、コレ、1回も着なかったなぁ」と思いながらもケースにしまい込み、もう何年も出してはしまいを繰り返している服、皆さんにはありますか?

今日は、1枚の服…というか何というか…にまつわるエピソードをお話したいと思います





あれは、私とアッパ君が付き合いはじめて2か月ほどたち、「結婚」の言葉もちらほら出始めていた頃。

お正月を迎え、元旦の夜、加西市にある母方の実家で泊まった時のこと。

父と妹弟は早々に帰り、私と母だけが泊まることになりました。

私は昔から、この母方の家や親戚が大好きでした。

それはやはり、母が自分の実家でくつろいでいるのを、子どもながらに感じていたせいもあるのかも知れません。


母や叔母と酒を飲みながら楽しく過ごしていると、酔った母が私に突然言いました。



「けろろ、何があっても絶対にきれいな体で嫁に行かなあかんねんで!!」

なっ、何を言いだすのだ、この人はっっ…


「はいはい、分かった。分かったから

酔った母をなだめながら、私は心の中で「オモニ、ごめん」とつぶやいておりました(爆)






まぁ、それから順調に結婚が決まり、準備も整った結婚式前夜。

部屋で新婚旅行の荷物を詰めていると、母が入ってきました。

「けろろ、これも入れていき」

「?…」

見ると、それはピラッピラネグリジェ

そう、それはまるで『ピーターパン』に出てくる、ウェンディが着ていたような見事に真っ白ピラッピラのネグリジェでありました…

「こっ、こんなん、いらんわ!着ぃひんから

「ええから、入れていき!これはな、初めての晩に着るんやで」

「はぁっっ?!

「なっっんにも怖いことないからな。オッパ(「お兄さん」という意味)に身を任せて…」


皆さん、これ言うてる時の母の顔、真剣でした

しぶしぶスーツケースの隅っこに、ネグリジェを押し込んだ私






そして迎えた初夜

私は、一応母の愛がたっぷりこもったネグリジェを広げて、アッパ君に見せました。

「うちのオモニが、今晩これ着ぃって言うてんけど…

すると、わたしの『ピーターパン』君は眉をしかめて一言。

「え~、やめてくれ

そうやんな…




そうして、このネグリジェは、見事に一度も袖を通さぬまま、現在まで衣装ケースから出ては入りを繰り返しているのであります

せっかくやから、披露しましょうか






「キャーーッッ!!かわいい~

写メを撮っていたら、うちのメルヘンドリーマーが背後に立っていた


「これ、誰のん?オンマのん?」

「うん…一応」

「いぃなぁ~、これ、むっちゃかわいいやん。あたしにちょうだいよぉ」

「え~、アンタにはまだ大っきいで」

「え~、じゃぁ、あたしが大人になったら、これ、くれる?」




そりゃ、もちろん。

何なら、新婚旅行に持って行く?




娘を持って母の愛を知ったけろろなのでありました




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