オンマは辛いよ

~グチはゴミ箱へ、思い出は宝箱へ~

おれも族

2008年05月10日 19時50分49秒 | アッパ君の話
 朝、一番に家を出ていたアッパ君が、家にいる。
 子ども達を送り出し、昼ごはんを準備して家を出、帰ってきたら家にいる。
 
 何だか、変な気分

 帰って来ると「お帰り」と言ってくれる人がいて、子ども達は嬉しいみたいだけど

 でも、アッパ君、かなり苦痛なのだと思う

 一人の時間が苦ではない私に比べ、無趣味の彼は、テレビもチャンネル変えてばかりで見てないし、活字は読まない。

 そんな彼が、家で何をするでもなくじっといるのは、拷問に価する

 私が仕事から帰ってくるのを、じっと待ち構えているアッパ君。
 シャワーを浴び、ガーゼ交換、コーヒーを飲んで落ち着く。
 私は、洗濯物を取り込み、夕飯の支度。

 「じゃぁ、アッパ、買い物行ってくるから」
 「オレも行こうかな」
 何ですと

 今までは、私が買い物行こうと誘っても、頑なに拒んでいたのに…

 玄関のドアを開けると、大きく伸びをして、言った。
 「う~ん、風が気持ちいい」
 ドラマのワンシーンのパロディのようで、笑ってしまった

 でも、実際行ってみると、数歩歩いただけで、車に戻ってしまった。
 リハビリするには、あまりにも無理がある時間帯

 でも、この日を境に、私が出かけるときには、必ずと言っていいほど、「オレも行く」と言うようになった。

 あわれ、まだ定年を20年も前に「おれも族」になってしまったアッパ君

 本当は、スーパーなんかじゃなく、大好きなパチンコ屋へ行きたいんだろうなぁ。